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ネットカジノに280億円

2025年05月31日 08時12分16秒 | 事件・事故

“バカラのカリスマ”常習賭博の疑いで逮捕 賭け金総額280億円

オンラインカジノで繰り返し金を賭けていたとして、警視庁は、カジノサイトを宣伝して報酬を受け取る「アフィリエイター」として活動していた会社員を常習賭博の疑いで逮捕しました。
賭け金の総額は280億円に上り、カジノサイト側からおよそ700万円の報酬を受け取っていたとみて調べています。
会社員は「X」で「明鏡止水」というアカウント名で活動していて、インターネット上では「バカラのカリスマ」などと呼ばれていました。

逮捕されたのは、福島県いわき市の会社員、蝶間林誠 容疑者(38)です。

警視庁によりますと、3年前からことしにかけて、カジノサイトにスマートフォンからアクセスし、合わせて9200万円を賭けたとして、常習賭博の疑いがもたれています。

容疑者はカジノサイトを宣伝して報酬を受け取る「アフィリエイター」として活動していたとみられ、「明鏡止水」というアカウント名でSNSにオンラインカジノで勝った画像を投稿していました。

それを閲覧してサイトに誘導された人が賭けた金額のおよそ2%が報酬として支払われる仕組みで、サイト側からおよそ700万円を受け取っていたとみられています。

賭け金の総額は、警察が摘発した賭博事件の個人の賭け金としては、最も多い280億円に上りますが、収支は4000万円のマイナスだったということです。

調べに対し、容疑を認めたうえで「違法なことは知っていたが、自分は捕まらないと思い込んでいた。賭けで勝ったときには、承認欲求を満たすためにSNSに投稿していた」などと供述しているということです。

“バカラのカリスマ” ノートに「必勝法」

蝶間林容疑者は、「X」で「明鏡止水」というアカウント名で活動していて、およそ2万7000人のフォロワーがいました。

オンラインカジノで勝った際のサイト画面を繰り返し投稿し、インターネット上では「バカラのカリスマ」などと呼ばれていました。

自身で“必勝法”をまとめたノートには、「ここでベットする」とか「何かしらのロジックが当てはまった状態で賭ける」などと書かれています。

容疑者はフォロワーへのプレゼントとして暗号資産を配ることもあったといい、調べに対し、「大勝ちしたときに自分をカリスマとたたえるフォロワーから『そんなに勝ってすごいですね』とメッセージが送られてくることで、承認欲求を満たすことができた」などと供述しているということです。

「明鏡止水」というアカウント名については、「澄みきった心境で心を無にするという意味の四字熟語から、カジノで勝負するときには冷静にプレーできるようにいましめとして名付けた」と供述しているということです。

報酬を受け取る仕組みは

 

容疑者は「アフィリエイター」としてカジノサイトと契約を結んだうえで、オンラインカジノで勝った際の画像とともに、サイトに誘導するためのリンク、URLをXに投稿していました。

投稿を見て関心を持った人が、リンクからそのサイトに入り、実際に利用すると、賭けた金額のおよそ2%が報酬として容疑者に支払われていたということです。

容疑者は100人以上をカジノサイトに誘導し、サイト側から合わせておよそ700万円を受け取っていたとみられています。

利用者拡大に“アフィリエイトマーケティング”

警察庁がことし公表した実態調査では、オンラインカジノサイトの利用者拡大に向けた広告手法について、広告をSNSなどに掲載してもらい、成果に応じて報酬を支払う「アフィリエイトマーケティング」が主に採用されているほか、一部のサイトはSNSなどで影響力を持つ人がゲームの魅力を紹介をする「インフルエンサーマーケティング」を活用し、信頼性と訴求力を高めていると指摘しています。

警察庁がWEBアンケートで経験者500人に対し、初めて利用した理由やきっかけを尋ねた調査では、「有名人・インフルエンサーがプレーしているのを見た」と回答した人が23%に上っています。

警察庁は、「アフィリエイターが関与して、違法な利益を得ている実態がある」として、実態の把握や取締りを強化するとしています。
(警察庁のWEBアンケート 15歳から79歳までの約2万7000人対象)

専門家「SNS上の誤った情報発信などに規制を」

 

オンラインカジノの問題に詳しい静岡大学の鳥畑与一名誉教授は「アフィリエイトマーケティングと呼ばれる成果報酬型の広告手法は、オンラインカジノの集客で重要な役割を果たしている。カジノサイト側はアフィリエイターが新規顧客をどれくらい紹介してくれるかにすごく依存していて、もうけの一部を還元したとしても十分収益に見合う」と指摘しています。

その上で、「SNS上にはオンラインカジノは合法でも違法でもなくグレーだと誤解させるような情報が氾濫している。有名人や影響力のある人が広告塔を務めて、『オンラインカジノは稼げるよ』と魅力をアピールして誘ってくるので、ついつい宣伝に乗って利用してしまう人が多いのではないか」と話していました。

対策については、「影響力のあるインフルエンサーと呼ばれる人たちのSNS上の誤った情報発信などに規制をかけていく必要がある。野放しになっている状態にどんどんメスを入れ、違法なオンラインカジノの宣伝をして報酬を得ることは、違法行為にあたるということを明確にしていく、実際に摘発実績を上げていくことが非常に重要だと思う」と話していました。

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