22日に投票が行われた東京都議会議員選挙で、都民ファーストの会は第1党となりました。一方、自民党は過去最低の議席数となり、第1党を維持できませんでした。公明党は全員当選を果たせず、国民民主党と参政党が初めての議席を獲得しました。
各党・各会派幹部の受け止めは。発言をまとめました。
自民 井上氏 “非常に厳しい結果 参院選には影響ない”
自民党東京都連の会長を務める、井上・元万博担当大臣は午後8時半ごろ、NHKの開票速報番組で「非常に厳しい結果だと受け止めている。われわれの訴えがなかなか届かなかったということで残念に思う」と述べました。
また、今回の選挙の結果が参議院選挙に及ぼす影響について「基本的には、都議会議員選挙とは言え、地方選挙だ。直接、影響というものはないと思っている」と述べました。
自民 木原氏「都議選の結果が参院選に直結するものではない」

自民党の木原選挙対策委員長は、23日午前0時すぎ、党本部で記者団に対し「第1党の維持は難しいが、引き続き大きな勢力をいただいたことも確かなので、議席をしっかり都政のために使っていきたい」と述べました。
また、「選挙結果の要因はこれから都連で分析する。出口調査では『政治とカネの問題を重視した』という都民が相当程度いたことは重く受け止めなければならない」と述べました。
今回の選挙結果が参議院選挙に与える影響について、「都議会議員選挙の結果が、参議院選挙に直結するものではないと思う。そもそも都議会と国政はまったく違うものだ。参議院選挙は国政の行く末を決める非常に重要な選挙であり、しっかりと戦っていきたい」と述べました。
自民党幹部「政治資金問題の影響もあったのでは」
自民党幹部は22日夜、NHKの取材に対し、前回の獲得議席に届くか微妙な情勢となっていることについて「政治資金問題の影響もあったのではないか。物価高対策はほかの政党も訴えていたのであまり有権者に響かなかった可能性もある。参議院選挙はとにかく頑張るしかない」と述べました。
都民 森村氏「アピールしてきたことが都民に伝わった」
都民ファーストの会の森村隆行代表は、午後10時半すぎに記者団の取材に応じ、「小池都政への評価が私たちへの評価につながっていると思いますし、私たちの実績が期待につながっているのではないかと思います。選挙戦を通じてアピールしてきたことが、都民の皆さんにしっかり伝わったということだと思うので、しっかりと期待に応えていきたい」と述べました。
公明 岡本氏「全員当選できると確信し 見守っている」
公明党東京都本部の代表を務める岡本政務調査会長は午後8時半すぎ、NHKの開票速報番組で「それぞれの選挙区で候補者がこれまでの実績や、今後どのようなことをしていきたいのか具体的に有権者に訴え抜いてきた。全員が当選できると確信して見守っている」と述べました。
また、今回の選挙の結果が参議院選挙に及ぼす影響について「まだ開票が始まったばかりなので関係性を言うことはできない。党としては、児童手当や高校の授業料の無償化など、東京都議会で政策を実現し、それを全国に展開してきた。そういう意味で、都議会議員選挙で負託をいただき、政策を全国展開することを参議院選挙の中でもしっかり訴えていく」と述べました。
公明 斉藤氏「運動量足りなかった 党側の努力不足に尽きる」
公明党の斉藤代表は、23日午前1時すぎ、党本部で記者会見し、全員の当選を果たせなかったことについて「大田区と新宿区で惜敗し、大変残念だ。敗因はこれから分析するが、政策を訴えて支持を得ていく運動量が足りなかった。党側の努力不足に尽きるので、反省している」と述べました。
そのうえで、参議院選挙に向けては「減税や給付などの物価高対策や経済対策、それに社会保障の充実といった3つの柱を訴えていきたい。外交・安全保障も大きな争点になってくるので、しっかりとした考え方を国民に提示して戦いたい」と述べました。
公明 西田氏「物価高対策など 一定の評価をしてもらえた」
公明党の西田幹事長は、午後11時半すぎ、NHKの開票速報番組で「都議会公明党として進めてきた都民の生活に寄り添う物価高対策などに一定の評価をしてもらえた」と述べました。
そのうえで、参議院選挙に向けて「当面の物価高対策として、減税と給付、現役世代の所得の増加、それに社会保障の充実という3つを大きな柱として訴えていきたい」と述べました。
共産 小池氏「自民党批判が非常に強いこと示された」
共産党の小池書記局長は23日午前0時ごろ、党本部で記者会見し「論戦の面では、非常に手応えを感じながら戦った選挙で何よりも物価高に対する消費税の減税、そして廃止というのは非常に重要な訴えになった。現時点で全体の評価は難しいが、2人区や3人区で議席を獲得し勝利できたことは大きいし、自民党に対する批判が非常に強いことがはっきり示された結果だ」と述べました。
そのうえで、参議院選挙について「SNSなどで訴えを広げていくことが大きな課題で、参議院選挙ではいっそう力を入れていかなければならない。また1人区での候補者の一本化を『超スピードアップ』してさらに進め、自民・公明両党を少数に追い込んでいきたい」と述べました。
立民 手塚氏「ヒリヒリした気分で見守りたい」
立憲民主党東京都連の幹事長を務める手塚仁雄・衆議院議員は午後8時40分ごろ、「公認した20人全員の当選を願っている。すべての開票作業が終わるまで、ヒリヒリした気分で見守りたい」と述べました。
また、参議院選挙への影響について問われたのに対し「前哨戦という言い方をされるが、それ以上の意味合いを大きく持った都議会議員選挙であり、ここで勢いをつけて参議院選挙で全国にその勢いを届けていきたい」と述べました。
立民 大串氏「何とか結果を出し 参院選に結びつけたい」

立憲民主党の大串代表代行は、午後10時半ごろに党本部で記者団に対し「開票作業が進んでいる段階なので、しっかり見届けていきたい。物価高の問題に対する都民の関心は非常に強いことを選挙戦を通じても感じたし、自民党政治に対する不信感も相当強かった」と述べました。
そのうえで「参議院選挙では自民党としっかり対じし、物価高対策を具体的に訴えていくことが非常に大切だ。都議会議員選挙と参議院選挙をほぼ一体のものとして捉えて選挙準備を行ってきたので何とか結果を出した上で、参議院選挙に結びつけていきたい」と述べました。
維新 岩谷氏「大変厳しい結果だ」
日本維新の会の岩谷幹事長は、午後11時40分ごろ、NHKの開票速報番組で「現状、大変厳しい結果だと率直に受け止めている。結果は正面から受け止めて改善すべきは改善し、次に生かしていきたい」と述べました。
また、参議院選挙で訴えていく政策について「まずは物価高対策だ。同時に現役世代の手取りを最も削っている社会保険料を改革によって引き下げることを有権者に訴えていきたい」と述べました。
維新 阿部氏「受け皿になりきれなかった 大きな課題」

日本維新の会の阿部総務会長は、午後11時50分ごろ、記者団に対し「大変厳しい結果だと受け止めている。今の政治をもっと変えてほしいと思う方々の受け皿になりきれなかったところが大きな課題だと認識している」と述べました。
また、参議院選挙への影響については「今回の結果を検証し、早急に対策を練っていきたい。現役世代の所得を増やし、経済を活性化させて成長させていくため、社会保険料を下げる改革をしっかり訴えていきたい」と述べました。
国民 礒崎氏「都政でも国政と同じようなスタンスで臨む」
国民民主党東京都連の会長を務める礒崎哲史参議院議員は、初めて議席を獲得する見通しであることについて「党として『対決より解決』のスタンスで各党と等距離でさまざまな社会の問題を解決していくことを重視しているが、国政だけでなく都政でも同じようなスタンスで臨もうと考えている」と述べました。
一方、世論調査で党の支持率が下落傾向にあることについて「真摯に受け止めなければいけない。原点に立ち返って、私たちの理念や政策について理解をいただく活動を進めていきたい」と述べました。
国民 都連 川合氏「大きな一歩 政策実現へ訴えていく」
国民民主党東京都連の選挙対策委員長を務める川合孝典参議院議員は東京・千代田区で記者会見し「初めて議席を獲得し、都議会における党の活動がここから新たに始まる意味で大きな一歩だ。参議院選挙の前哨戦として位置づけられているが、われわれの政策を実現させるため、もう一度、地に足をつけて地道に訴えていく」と述べました。
国民 榛葉氏「自力で勝ち上がれる政党に」
国民民主党の榛葉幹事長は、午後11時ごろ、NHKの開票速報番組で、世論調査で党の支持率が下落傾向にあることについて「真摯(しんし)に受け止めなければならないが、一喜一憂していたら選挙はできない。支持率にとらわれずにしっかりと自力で勝ち上がれる政党にならなければならない」と述べました。
れいわ 櫛渕氏「大変厳しい状況だ」
れいわ新選組の櫛渕共同代表は昨夜11時50分ごろ、NHKの開票速報番組で「3人の候補者を擁立して選挙戦を戦い抜いたが大変厳しい状況だ。それぞれの候補者があと1歩や2歩で議席を獲得できるかどうか見守っている」と述べました。
その上で、参議院選挙に向けて「これまで訴えてきた消費税廃止を愚直に訴えていくつもりだ。政府の物価高対策ではとても間に合わない。消費税の廃止や一律の10万円の現金給付を訴えて戦っていきたい」と述べました。
参政 神谷氏「ネット上で党の認知を高めることできた」
参政党の神谷代表は午後10時ごろ、党本部で記者会見を開き、初めて議席を獲得する見通しとなっていることについて「まだ知名度がない政党なので、とにかく上げていこうと活動を重ねてきた。批判もあったが賛否両論が巻き起こって、インターネット上で党の認知を高めることができた」と述べました。
また、午前0時すぎに党本部で記者会見し「候補者として擁立した4人のうち3人が議席を取れたので、党として十分な成果を出せたのではないか」と述べました。
そのうえで、参議院選挙で訴える政策について「減税と積極財政が一丁目一番地で、とにかく物価高対策だ。また、アメリカのイランへの攻撃もあって国際情勢が非常に不安定で、中東で紛争が起こると原油価格もさらに上がってくる。より国民生活をサポートする政治が必要になってくることを訴えていく」と述べました。
保守 有本氏「反省点あるが 収穫ある選挙だった」

日本保守党の有本事務総長は、23日午前1時すぎ、NHKの取材に対し「党として候補者1人を擁立して初めての挑戦だったが、残念ながら及ばなかった。反省点はあるが、党として訴えた減税や外国人問題などはかなり訴求力があり、新たな選択肢を示せた非常に収穫のある選挙だった」と述べました。
そのうえで、参議院選挙について「減税をして国民が使えるお金を増やすことや、外国人問題などを争点にしていく。自分たちの掲げる政策に自信を持ち、それを一人でも多くの人に知ってもらえるようにして戦っていく」と述べました。
社民 服部氏「野党共闘が多少 力を失っている側面は否めない」
社民党の服部幹事長は、午後10時半すぎ、東京・中央区でNHKの取材に対し「暮らしやすい東京にしようということを一生懸命、訴えてきたが、力不足だった。また、野党が乱立し、野党共闘が、いま、多少、力を失っている側面は否めない」と述べました。
そのうえで、参議院選挙について「今回の選挙戦を通じて、物価高に対する不満や世界情勢に対する漠然とした不安感などをすごく感じた。それに対してどのような展望を示し、政策を具体化して応えていくことができるかどうかであり、党の存亡がかかる戦いでもあるので、しっかりと主張していきたい」と述べました。
再生 石丸氏「結果については『そうなんだ』というだけ」
再生の道の石丸代表は、午後9時半ごろに記者団の取材に応じ、「目標は都議選の候補者を擁立することだったので、自分や党としての目標はかなえられている。都民の意識が可視化されるのが選挙なので、結果については『そうなんだ』というだけだ。選挙運動では42人の候補者たちはそれぞれの戦力で活動し、これまでにない動きだったと感じた。物価高対策が必要だとマスコミが報道で誘導している中で、われわれは『都議会の健全化』という難しいことを都民に伝えることになった。地方議会、地方政治のあるべき姿が、国民に理解されていないことが課題だと考えている」と述べました。
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