利根輪太郎は、競輪仲間に共通する愚痴を苦笑で受けとめる。
それは、自身の愚痴でもあるからだ。
「3連複でなく、3連単にすれば良かったのにな」
「6番は、いらないと思ったけど、きたよ」
「7レースが8レースになっていた」単純な記入ミス。
注意力の散漫に愚痴も出る。
一番、愚痴の要因となるのは、本命ラインが内側に押し込まれて、捲り不発になることだ。
選手同士の意地の競り合いは、分からなくもないが、車券を買っている競輪ファンの立場では「引けばいいのに、何で競りあうだ!」と愚痴となる。
3番手にはまったら直線勝負なのに、4コーナで外から巻き返す。
結果は、競り負けて惨敗に!
外で並走するのは不利。あくまで内が有利なのだ。
「選手も車券を買っているファンの気持ちを考えろ」野次も愚痴の内。
野球ファンの愚痴には、金の損得はないが、競輪ファンには大きな損失を伴っているのだ。
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