スカウトと縁を切った色街・吉原の経営者 明かした「ヤバい」事情
いつ、自分のところに警察が来てもおかしくない。国内最大のソープランド街として知られる東京・吉原で、そんな危機感が広がっている。
1月、あるソープランド経営者の男性はスマートフォンを手に取った。相手は、自分の店で働く女性たちを紹介したスカウトだ。
「今後、バック(仲介料)は払えない。悪いけど関係は終わりにしたい」
スカウトは近年、匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)と呼ばれる組織に連なり、ホストクラブで借金漬けにされた女性を風俗店で働く状況に追い込むなど社会問題になってきた。
警察当局は2年ほど前からトクリュウの本格捜査に乗り出し、警視庁は1月に大規模スカウトグループの実態解明に向けて特別捜査本部を立ち上げた。
「摘発されれば街の灯が消える。違法勢力の資金源になるわけにはいかない」
江戸初期の遊郭以来350年の歴史を持つ街で、経営者たちは長年続いてきたスカウトとの縁を切り始めている。
「多いときは7、8割の女性が……」
吉原は、東京都台東区の「奥浅草」と呼ばれる一帯にある。江戸時代の「吉原遊郭」とほぼ同じエリアが当時の区画のまま残り、今は144店のソープランドがある。
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