「上半身に和彫り、まるでヤクザの集会…」「高級時計、札束で大バズり」
「俺の職業? スーパーサラリーマン!!(笑)」──SNSに投稿された動画で、笑顔でそう答える人物。販売価格4500万円は下らない高級外車・ランボルギーニLP700に乗りながら、自慢げに自身の会社について語っていたこの男は、清水謙行容疑者(49)だ。
警視庁暴力団対策課は3月11日までに、清水容疑者をふくむ男4人を建設業法違反(無許可営業)の疑いで逮捕。男は数年間にわたり、悪徳リフォーム業者らを取りまとめる立場だった。また2月には、清水容疑者の部下、下村蓮容疑者(25)を不要な工事を契約させたとして詐欺未遂などの疑いで逮捕している。大手紙社会部記者が解説する。
「容疑者らはおととし、神奈川県内に住む60代の男性2人などから、国や自治体に届け出なく、500万円以上のリフォーム工事を請け負った疑いで検挙。自らが運営するグループを『清水会』と称し、被害者の家を訪問して『点検で近くを回っていたら、お宅の屋根が壊れているのが見えた』などと言葉巧みに顧客を騙し、契約を結んでいたとみられています」
冒頭の動画内では「うちの会社の場合は、社員たちはみんなInstagramのフォロワーから集まっている」と語っていた清水容疑者。悪徳リフォームを繰り返すなかで、“トクリュウ”(匿名・流動型犯罪)に関わっていた疑いもある。 「捜査関係者は、男が“スーパーサラリーマン清水”とSNS上で名乗り、派手な生活ぶりをアピールしていたことから、インターネットを介してメンバーを集めていた可能性があるともみている。
清水は複数の傘下会社をまとめる実質的トップであり、多いときは150人以上が活動していたということです」(同前)
“スーパーサラリーマン清水”の正体
逮捕前には主にTiktokなどで動画が広く拡散され、“謎のサラリーマン”として認知されていた清水容疑者。実際に男はSNS上で、札束を前に高級時計を見せびらかす動画の投稿や、〈僕の会社はどこの支店も日本トップクラスの売り上げです〉などとうたって、求人をしていた。
大手テレビ局の社会部記者は言う。 「大きくバズったのは、清水容疑者が自分にスマホを向けながら、会社の“朝会”をしている動画でした。動画ではオフィスにスーツを着た男性従業員らが大勢集められ、幹部とみられる人物が大声で『本気でやれば役職にもなれる』と檄を飛ばすなど、“体育会系”の雰囲気が漂っています。このとき、容疑者の着ているシャツから入れ墨がのぞいていたこともあってか、〈ヤクザの集会みたい〉〈なんの会社なんだ〉といったコメントが視聴者から寄せられていました。
清水は他のSNS投稿でも入れ墨をみせていたことがあり、上半身いっぱいに般若の面や花柄の和彫りが入っています。そんな風貌ですから、『反社会的勢力では』と思っていた人も多いでしょうね」 豪奢な生活をアピールしていたその実、裏の顔があった清水容疑者だが、“点検商法”で稼ぐ犯罪者らの間では名を知られていた男だったという。過去の容疑者を知る人物はこう語った。
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