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津波のまちに生きて/川島秀一【著】

2020年03月12日 15時06分58秒 | 事件・事故
 
津波のまちに生きて/川島秀一【著】_画像1
 

内容(「BOOK」データベースより)

気仙沼に生まれ、育ち、被災した民俗学者が地震・津波の状況と三陸沿岸の生活文化を語る。人間と海との強いかかわりを探り、真の生命を取り留めえる「復興」を示す。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

川島/秀一
1952年生まれ。宮城県気仙沼市出身。法政大学社会学部卒業。博士(文学)。東北大学附属図書館、気仙沼市史編纂室、リアス・アーク美術館等を経て、神奈川大学特任教授。日本常民文化研究所研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 

私は、メディアの断片的な資料、話題性に富む物語に惑わされていた。同時に、聞き書きの<強み>を再確認した。

著者は、3.11で自ら母を亡くした被災者の民俗学者。「体で覚えている生活文化を足場にしてしか、本当の意味での復興が始まらないように思えた」とある。本書はまさに、その足場にすべき素材を物語る。
前半には、著者の半生が綴られている。この重いメッセージをうけつつ、本論は津波や三陸沿岸の生活文化へと及んでいく。

一生活者、一被災者、一民俗学者として、ひろく伝承を聞き歩きつづけられた著者の志に、深く敬服するばかりである。

 

気仙沼に生まれ育った民族学者が、被災地の状況やこれまでに研究した三陸の漁村生活の文化や風習を語っている本。二度と同じ津波災害を繰り返さないために必要な備えとは何か。民族学者的な考察から、海と漁師を離すべきではない、高台移転は文化を断ち切ると語るが、為政者には云えないセリフだろう。

ただ、過去の津波被災はいずれも他所者が来て復興を果たしたという言伝えを紹介していて、なるほどと思ったが、ただ漁業が今の時代でも魅力ある産業か?漁業以外で海辺に住みたいと思う理由が何かほかにあるだろうか?

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海と生きる作法: ─漁師から学ぶ災害観

「海と生きる」という意味を考える

内容(「BOOK」データベースより)

三陸の漁師たちは海で生活してきたのではなく、海と生活してきた。今こそ、津波に何度も来襲された三陸沿岸に生き続けた漁師の、運命観、死生観、そして自然観に学ぶときではないか。「海と生きる」という意味を考える。

 


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