県別医師給与、長崎1位

2015年08月03日 21時08分56秒 | 医科・歯科・介護
厚労省賃金調査 東京が最下位
全国平均1150万円、推計値


m3.com 2015年7月24日(金) 配信池田宏之(m3.com編集部)

 厚生労働省が毎年実施している2014年の「賃金構造基本統計調査」の都道府県別データを集計した結果、都道府県の医師年収の推計値にはばらつきがあることが明らかになった(調査結果は、厚労省のホームページ)。調査対象者の平均年齢は地域によって差が大きいものの、最も高かったのは、長崎県で約1794万円、最も低かったのは東京都で747万円。全国平均は、40.8歳で1150万円となった。三大都市圏で、トップ10に入ったのは、京都府のみとなった。トップ10の中で、2006年末に10万人当たりの医師数が全国平均を下回っているのは山形県のみとなっている。
 調査は、2014年7月に、無作為抽出された民間事業所を対象に実施。集計対象は、「(医師を含む)10人以上の常用労働者を雇用する」、5万98事業所。医療機関の場合は、国立病院機構と都道府県、市町村立の病院など地方公営企業の運営する病院以外は、国立大学法人や学校法人なども含め、全て対象となっている。都道府県別の医師の調査結果を見ると、平均年齢は24.5歳から52.6歳、集計対象者は2人から1462人とばらついている。
 調査では、2014年6月の賃金と、2013年1年間の賞与を含む特別給与額を聞いている。年収の推計値として、「2014年6月の給与×12カ月分+2013年の特別給与額」を用いた。
 その結果、最も高かったのは、長崎県で1794万円。他に1700万円を超えたのは、熊本県1754万円、高知県1749万円、北海道1730万円。
 一方、最も低かったのは、東京都の747万円。700万円台は他に、石川県751万円、岩手県755万円、広島県759万円となっている。700万円台の都県は、いずれも平均年齢が40歳未満だった。
 超過勤務時間が最も長かったのは、岩手県(76時間)、大阪府(42時間)、鳥取県(40時間)。短かったのは、青森県(0時間)、奈良県と千葉県(ともに1時間)。厚労省賃金福祉統計室の担当者は、「調査で回答する個人の選択は、事業所に委ねられている」としている。
 平均年齢で区分して給与を見ると、結果は以下の通りとなった。
【45歳以上】(10自治体)
1位 熊本県(1754万円)
2位 高知県(1749万円)
3位 鹿児島県(1549万円)
【40歳以上、45歳未満】(18自治体)
1位 長崎県(1794万円)
2位 北海道(1730万円)
3位 和歌山県(1522万円)
【40歳未満】(19自治体)
1位 愛知県(1378万円)
2位 山梨県(1335万円)
3位 滋賀県(1297万円)


特集ワイド:「又吉現象」を読み解いた 

2015年08月03日 20時59分10秒 | 社会・文化・政治・経済
 お笑い」なのに寡黙、「愛した本」は売れ行き数倍
文学の目覚めは「太宰治」
毎日新聞 2015年06月01日 東京夕刊

小説「火花」の刊行の喜びを語る又吉さん。三島賞を惜しくも逃したが、芥川賞候補になるかどうか注目されている=東京都新宿区で3月12日、矢頭智剛撮影
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 今年の三島由紀夫賞を惜しくも僅差で逃したものの、選考委員から高い評価を受けたのが、お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹さん(34)の初の純文学小説「火花」だ。今や芸人として作家として大活躍の又吉さん、その人気のヒミツとは?【小国綾子】
 ◇読者「暗いから人に優しくできると教えてくれた」 不器用さの中に肯定的まなざし…「現代版太宰治」か
 「落ちるはずのない作品が落ちた」。5月14日夜、三島賞選考会後の会見で、選考委員の一人、作家の辻原登さんは「火花」についてこう語り、自身は決選投票で受賞作「私の恋人」(著・上田岳弘さん)ではなく「火花」に投票したことを明かした。会見には10台以上のテレビカメラがずらり。例年になく注目されたのも“又吉効果”だ。
 又吉さんは2003年、「ピース」としてデビューした。スピード感のある話術で常に客を笑わせ続けなければならないお笑い界で、逆説的なほど寡黙。過剰な自意識を語り、「気にしすぎ芸人」と呼ばれることも。太宰治らを愛読し、読書量は通算2000冊といわれ、文芸誌などに連載も持つ。
 初の本格的な小説となる「火花」は、同世代の数千人が志し、生き残れるのはわずか数人という「お笑い」の苛烈な競争社会を舞台に、主人公の若手芸人と先輩との関係を通して、若者の不安や挫折などを描いた作品。掲載した文芸誌「文学界」は創刊以来初めて増刷し、累計で4万部を記録した。3月11日に単行本化された際の初版はなんと15万部。現在39万部売れている。
 今や時の人としてテレビでも活躍中。身近な問題から「経済とは何か」を学ぶNHK教育テレビ(Eテレ)の経済番組「オイコノミア」や司会役を務める関西テレビの「ほっとするわ」などにレギュラー出演するほか、バラエティー番組にも引っ張りだこだ。
 「火花」を読んで「芥川賞を取ってもおかしくない!」と大絶賛したのが、アイドル評論家の中森明夫さんだ。「いつの時代も、若者のヒリヒリとしたリアルな浮遊感や実存を体現する存在がいました。昭和初期なら小説家、1970年代ならばロックミュージシャンだった。それが今はお笑い芸人なんです。『火花』は、お笑いという特殊な世界を描きながら、より普遍的な若者たちの感覚を、切ないほどの繊細さで描き切った」と分析する。そういえば三島賞選考会後、辻原さんも「若者がどう生きているのかが実にリアルに描かれている」と言っていたっけ。
 そこで若い読者たちに、又吉作品の魅力を尋ねてみた。
 テレビでまず又吉さんの言葉に共感し、「共感できることがうれしくて『火花』を手に取った」という和歌山県の女子高生(15)。作中の<つらいと感じることは、こんなにもつらいことだったのだ>という一文を読んで、「ずっと探してきた言葉に出会えた気がした」と言う。又吉さんが愛読する太宰作品も読み進めるつもりだ。
 「又吉さんの考えていることと自分の考えていることが同じ時、自分だけじゃなかった!とうれしくなる」というのは千葉県の自営業、男性(30)。普段はそれほど本を読まないが又吉さんの本は別。「一見暗くて不器用に見えるのに、芸人としても成功しているところに共感と勇気をもらい、読んでみようと思った。魅力はずばり“暗さ”。今の時代、暗いとダメと言われるけど、暗くてもいい、暗いから人に優しくできるのかも、と教えてくれた」
 一方、年配の読者層の感想はどうか。「若い芸人たちの苦悩や志がヒリヒリと痛いほど伝わってきて切なかった」というのは東京都の男性教員(51)。横浜市の銀行員男性(52)は「登場人物も又吉さん自身も不器用に見える。その不器用さがいとおしい。世の中を妙に達観し、カドの取れた生き方しかできない自分から見ると……」。
 担当編集者、大川繁樹さんは「小説の登場人物の中には、成功した者もそうでない者もいる。しかし又吉さんの彼ら一人一人へのまなざしは常に肯定的で、公平なんです。そこが読者に愛されているのではないでしょうか」と語る。
 作中、主人公の若い芸人がこう語る場面がある。<同世代で売れるのは一握りかもしれへん。でも、周りと比較されて独自のものを生み出したり、淘汰(とうた)されたりするわけやろ。この壮大な大会には勝ち負けがちゃんとある。だから面白いねん。でもな、淘汰された奴等(やつら)の存在って、絶対に無駄じゃないねん><絶対に全員必要やってん>
 誰に対しても肯定的なまなざしが、そこにある。
 小説家としての将来は未知数だ。又吉さんは三島賞を逃した夜、次作について聞かれ、答えた。「次も気合を入れて書きたい。今後も10割芸人というのは変わらない。プライベートでは作家ですね」
 とはいえ、“又吉効果”は今や、他の文学作品にも波及している。新潮社が企画した「ピース又吉が愛してやまない20冊」という文庫フェアが5月より、全国2000店以上の書店で展開されている。5月19日現在のデータによると、又吉さんがベスト3に選んだ中でも、筒井康隆さんの「最後の喫煙者」が前年同期比で9倍以上の売れ行き。西加奈子さんの「窓の魚」は西さんが直木賞を受賞した効果とあいまって、前年同期比20倍以上!
 「フェアで扱った本は全体平均で前年の2・5倍くらい売れた感触です。普段は本を読まないような若い読者層が手に取ってくれた。そう考えないとこの数字の説明がつかない」とフェアの営業担当者は見る。
 フェアを担当した同社編集者、寺島哲也さんは「又吉さんは決して『本を読め』と他人に押しつけない。ただ『生きることを本が支えてくれた』と自らを語るだけ。多弁ではなく、むしろ寡黙。でも、だからこそ若い人に届いた。又吉さんに共感する若い人たちが『もしかしたら本の中に自分を支えてくれる何かがある』と感じたのではないでしょうか」と指摘する。
 又吉さんは中学時代、太宰の「人間失格」と出会った。自著にこうつづっている。<(太宰を読んだ)若者の多くが、「これは自分のことを書いている」「太宰は自分とそっくりだ」「太宰だけが自分のことを解(わか)ってくれる」などという感想を持つらしい。僕もそうだ>(「第2図書係補佐」より)
 中森さんは「又吉さんが若き日に太宰と出会い、自分に似た登場人物を見いだし、救われ、文学の世界へと誘われたのと同じことが、又吉さんの作品に出会った若者たちに起こっているのでは」と語る。
 「火花」を読み、「共感できてうれしい」「自分と似ている」などと感じる若者たちにとって、又吉さんは「現代版太宰治」なのかもしれない。
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• ピース又吉さんの小説ブーム 純文学の復興に期待 07月17日 14時37分

原発避難計画、半数が未整備

2015年08月03日 16時57分46秒 | 医科・歯科・介護
周辺の医療機関と社福施設を取材
朝日新聞デジタル  8月3日(月) 配信

■原発30キロ圏の避難計画作り


 全国の原発の30キロ圏にある医療機関と社会福祉施設で、国が求めている、事故を想定した避難計画を作っていたのは約半数にとどまることがわかった。10日にも再稼働を目指す九州電力川内原発(鹿児島県)では、県独自の基準を定め、10キロ圏のみで作っていた。障害者など避難時に支援が必要な人の名簿を作成していない市町村も3割あった。全国で原発の再稼働準備が進むが、避難弱者は置き去りにされている。

 朝日新聞は7月下旬、建設中を除く全国16原発の30キロ圏にある21道府県に、計画の策定状況を取材した。

 東京電力福島第一原発事故では、避難の混乱で入院患者や高齢者が死亡する例が相次いだ。事故を受け、国は2012年に防災重点地域を8~10キロ圏から30キロ圏に拡大。災害対策基本法などに基づく自治体向けの手引で、30キロ圏の医療機関や特別養護老人ホームなどの社会福祉施設に避難先や経路、移動手段の計画を作るよう求めた。

 対象となった全国の医療機関650施設のうち、作ったのは223施設(34%)にとどまった。社会福祉施設は2489施設のうち1266施設(51%)だった。原発周辺に避難指示が出ている福島県は集計をしていない。

 川内原発の30キロ圏の医療機関85施設のうち策定済みは2施設。159の社会福祉施設で計画を作ったのは15施設だった。10キロ圏では対象の全施設が計画を作った。鹿児島県は「30キロ圏の避難計画は現実的ではない」(伊藤祐一郎知事)として、今年3月に計画作りを求める範囲を独自に10キロ圏に限定。10キロ以遠の施設は、事故後に風向きなどに応じて県が避難先を調整することにした。県原子力安全対策課は「国の了解を得て決めた」という。

 原子力規制委員会の主要審査を通った、関西電力高浜原発のある福井県と四国電力伊方原発のある愛媛県の30キロ圏では、避難計画はそろった。審査が遅れている東日本では、計画作りが進んでいない。静岡県の担当者は「県の避難計画も未策定で病院などに指示できる段階ではない」と話す。

 全国の30キロ圏の135市町村のうち、避難時に第三者の手助けが必要な「避難行動要支援者」の名簿を作ったのは99市町村(73%)だった。要支援者名簿は13年の災害対策基本法の改正で市町村に作成が義務づけられた。警察や消防に名簿を提供するには掲載者本人の同意が必要で、個人情報の問題が作成する上で壁になっている。

















命こそ宝

2015年08月03日 14時59分40秒 | 社会・文化・政治・経済
武器より楽器を
軍事より芸術を
この地に安穏なくして真実の世界の平和なし
平和を願う沖縄の心である「平和の礎」に現れた「命(ぬち)どぅ宝」(命こそ宝)の精神を世界に発信していただきたい。
沖縄国際大学名誉教授・石原昌家さん
沖縄の平和記念公園内に立つ「平和の礎」には、現在、24万人を超える戦争犠牲者の名前が刻銘されている。