鹿島アントラーズのブログを書かれている方たちははっきり言ってレベルが高い。ブログのランキングなんかどうでもいいのですが、20位以下の方でも
しっかりした記事を書かれている。そんなクラブはアントラーズだけである。記事の内容のレベルもそうだが、読まれている数が圧倒的に多い。これを例えば
浦和レッズの応援ブログと比較すると興味深い。レッズはトップの方でも300あまり。ランキングで五位以内のブログでもまともにレッズを応援しているのか
どうかわからないようなブログばかり。アントラーズの応援ブログを読んでいて思うのは、アントラーズは茨城の田舎にあるにもかかわらず、サポーターは全
国区で、北海道から沖縄まで広がっていて、アントラーズのことを真剣に思い、サッカーを見る目もしっかりしていて、試合をキチンと分析しようとする傾向が
はっきり出ていることだ。誠実なブロガーが多いのだ。レッズの試合は観客数は入るけど、サポーターのサッカー的な知性度はあまり高くないのを、ブログを
読むと感じる。熱狂の質が違っている。アントラーズは、言っては何だが野蛮なタイプのサポから、高度な分析力を持つサポまで万遍なく広がっていて、地
域的にも広いし、層が厚い。
今回、アントラーズが勝ったガンバにはしっかりしたブログが多い。一体、あの試合をガンバのサポーターから見るとどういう風に見えていたのか気になっ
てガンバの応援ブログを読んでみたが面白かった。読んでよく見てるなと感じたのが、Palazo De Nerzzuroさんの「埼玉スタジアムの恥辱」と題する記
事。http://palazzodenerazzurro.blogspot.jp/2015/11/blog-post.htmlこの記事を読むとガンバサポーター目線からは、ナビスコ杯決勝に楽
観的な気持ちで向かっていたのがわかる。チームの状態も良く、アントラーズに四連勝中なので、「普通に戦えば何とかなるやろ」といった感じだったのだ
ろう。
ところが実際に戦ってみると、リーグ戦での二戦とアントラーズは違っていて、「完膚なきまでに」叩きのめされた。もう悔しいというより、この試合をな
かったことにしてしまいたいという気持ちは正直なところだろう。ただ、そういう感情的なことより彼のいいのは、今回のアントラーズが今までどう違ってい
たのか冷静に分析しているところで、今までのように特にガンバ対策をしないで真正面からぶつかってきたのではなく、まずは徹底的にパトリックをマーク
してきたこと、特にパトリックは足元が弱いのであそこまでマークされると何もできないというのは、いつもガンバ戦を見ているサポーターならでは。二点目
はやはり宇佐美がいた、鹿島の右サイドに関する見方で、守備が得意でない宇佐美と藤春を縦に並べたので、このサイドが穴になったという。事実、遠
藤と西が宇佐美を完全に押さえ込んで、むしろ宇佐美は守備にエネルギーを割くことになってしまった。小笠原の得点に結びついた二本のCKを別にす
れば、カイオが出して金崎が押し込めずに、東口がスーパーセーブで防いだシーンのように鹿島の右サイドからチャンスが作られていた。こういう戦術
は、ガンバにとっては、ACLの準決勝で広州恒大にもやられたと述べていて、アントラーズはそのビデオを見て、対策を練ってきたのかもしれない。次の
広島戦で、広島がどんなガンバ対策をしてくるのか、見ものだと思う。
その他のガンバのブログで印象に残った分析は、「ロスタイムは7分」さんhttp://7additionaltime.jp/blog-entry-756.htmlのブログに書かれて
いるように、メンタル面での分析。実際にスタジアムを足を運ばれた方には、アントラーズの「どうしてもタイトルが欲しい」という激しい思いはひしひしと伝
わってきたようで、これはガンバのサポーターも、「タイトルがかかったアントラーズってのはこうなんだな」と強く感じたという。こういう空気感のようなもの
はテレビではあまり伝わってこないので、やはりスタジアムに足を運ばれた方は、いろいろな物を感じ取られていたのでしょう。私の自宅からはカシマスタ
ジアムより行きやすかったのに行けなかったのは、本当に悔いが残るというか、無理しても何でも行きたかったというか・・・・あの勝利の雰囲気をその場
で体験できた皆さんは一生の思い出になるかもしれませんね。
次のマリノス戦でも万全の対策を練って、死ぬ気で戦って欲しいです。最終節にカシマスタジアムで再び歓喜を味わう奇跡が起きればいいですね!