カウンセラーのコラム

山梨県甲府市でカウンセリングルームを開業している心理カウンセラーの雑文です。

ピタゴラ装置

2007年07月17日 | 日記 ・ 雑文
『ピタゴラスイッチ』という、NHK教育テレビで放映されている幼児向け教育番組をご存知だろうか?
「アルゴリズム体操」「お父さんスイッチ」「10本アニメ」「フレーミー」などなど、大人が観ても楽しいコンテンツがたくさんあるのだが、中でも秀逸なのが題名の「ピタゴラ装置」である。

「ピタゴラ装置」を文章で説明するのは難しい。簡単に言うと、ビー玉やボールなど転がる物が、さまざまな工夫を凝らした手作りの装置の上をコロコロ転がってゴール地点に到達する、というものである。
これを観ていると本当に「スゲェー!!」と、心の中で感嘆符を打ってしまう。純粋に感動してしまう。ピンチの場面では思わず心の中で「ガンバレ!ガンバレ!」と叫んでしまう。自然と“子どもの心”に戻ってしまうのだ。ハタから見れば「なんて大人げのない。たかが幼児番組で……」と見られてしまうに違いない。

この「ピタゴラ装置」、それだけを集めて編集したDVDが、すでに2本も発売されている。もちろん我が家には2本ともある。一家で大ファンなのだ。
とくに息子は大好きで、最近は毎日のように1日何回も「ピタみる!ピタみる!」と言ってその本(DVDが付属している本として出版されている)を持ってくる。

ファンとはいえ、大人のほうはさすがに同じものを何度も観れば飽きてしまうが、息子はなかなか飽きないらしい。“飽きる”という脳の機能がまだ未成熟・未発達なのだろう。しかし別の角度から見れば、「同じものを観ても毎回“感動できる”素晴らしい感受性の持ち主だ」とは言えないだろうか?

我が身を振り返ってみると、クライエントとの面談中に「ああ、またこの人同じこと言ってるなあ……。まったく……」という思いになった経験がたくさんある。カウンセラーが“同じこと”というレッテルを貼ってしまうと、もうそこでは何も“響いてこない”のだ。

もし仮に息子がカウンセラーだったら、その場面をどのように経験するだろうか? 大人にとっては“同じこと”と感じられることでも、息子にとっては毎回“何らかの違った感じ”が、心に響くのかもしれない。

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