石垣島に日帰りで行ってきた。これ、お土産。と手渡すと呆れた声で、バカじゃないの、石垣島って沖縄の先の南国でしょう。もったいない。それも1人で行ったの。奥さん怒ってないか?
友人との会話の一コマだ。退職して10年以上になる老人が1人で飛行機に乗り石垣島を日帰りで往復したなんて自慢にもならない。笑いものになるだけだ。そんなアホな趣味の一部始終を紹介しよう。
ことの起こりは一昨年の夏、写真好きの暇つぶしに飛行機の写真を撮り始めた。飛行機の撮影には飛行場に行かなければならないが、幸い、我が家は成田空港の近くに(まあ、車で40分程度)住んでおり飛行機の撮影には不便はない。撮影ポイントも覚えて休日を避けて出掛けては写真撮影をしていた。
毎回撮影しているとどうも今ひとつ写真としての魅力がない。青い海と飛行機とか珊瑚礁の上空を飛ぶ飛行機とか絵になる題材を探すとやはり青い海と白い砂浜、上空を飛ぶ飛行機という構図が浮かんでくる。そして乗ってみたくなる。普段と違う場所に飛んでいく爽快感を味わってみたい。と密かに検討を始めた。そして飛行機旅には旅を楽しむある仕組みが隠されていることがわかった。
普段、あまり飛行機に乗らないのだがマイレージクラブというANAの会員サービスに入会している。マイルというポイントがつくので入会していたのだが墓参りなどで年数回、飛行機に乗るくらいなので数千マイルが貯まる程度。このマイルが飛行機搭乗で階級社会を形成していることを初めて知った。なんとこのクラブの中にプレミアムメンバーという階級社会が構成され上級会員という秘密の階層がいた。
簡単にいうと飛行機に沢山乗る人には特別なサービスをしますよ。飛行マイル数により特別ポイントをつけます。3万ポイント以上からプレミアムメンバーとして優遇しますのでみなさん、沢山搭乗してください。というわけだ。そしてこの上級会員の権利を獲得するために日夜飛行機に乗り続けて修行する輩がいることを知ることになる。