東京おもちゃ美術館ブログ

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仲間が増えました!第34期おもちゃ学芸員養成講座 開催報告

2023年07月11日 | おもちゃ学芸員

第34期 おもちゃ学芸員養成講座 を開催しました



 2023年7月4~5日の2日間に渡り、おもちゃ学芸員養成講座を開催しました。新らに11名のおもちゃ学芸員が誕生しましたので、ここに養成講座の様子を報告します。

 多田館長より「ようこそ!東京おもちゃ美術館へ」と題して、開館の経緯に四谷第四小学校の廃校に伴う住民の強い要望があったことや、おもちゃ美術館はどうして「美術館」なのかといったお話がありました。

 実際に、江戸時代のおもちゃを用いて、そのおもちゃに込められていた親の想いや意味を紹介しました。おもちゃ美術館を生涯学習の一環としておもちゃ学芸員の活動に参加し、学習する、仲間をつくる、会いに行く、といった活動につなげてくださいと、励ましの言葉がありました。


 


\先輩とジャンプ!/
 おもちゃ学芸員の加藤康さんと平林亨子さんを迎えた交流会を実施。グッド・トイの「カエルさんジャンプ」を使った自己紹介を行いました。全体を2グループで分け、ひとり一つずつカエルさんを飛ばします。見事バケツに入った人は、ワークシートの自己紹介を書くことができます。

 最初はカエルさんを上手にジャンプさせることが難しく、数十センチ先のバケツにも入りません。向かいの参加者にバケツを持ってもらい、飛んできたカエルさんをキャッチしてもらうことで、どうにか成功させると、会場内は笑顔で包まれました。遊びながら互いのことを知る時間となりました。

(ちなみに、加藤さんのおすすめのおもちゃがサイドスロースピナー、平林さんの好きなおもちゃはカエルさんジャンプだそうです。)



 



\あそぶ・つくる・であうのだ/
 お昼休憩を挟んだ後は、「グッドトイについて」です。東京おもちゃ美術館のベテランチーフディレクターの田向は、毎年1万個のおもちゃが市場に出されて、その9割が流行と共に無くなっていく、私たちは未来に続く価値のあるおもちゃを大事にしたい、と話します。

 その後は、東京おもちゃ美術館の掲げる「あそぶ」「つくる」「であう」の「つくる」を担う部分である「いとのこ体験」と「手作りおもちゃで遊ぼう」です。実際に「つくる」を体験することで、その楽しさを来館者目線で感じました。

 
台湾生まれのグッド・トイ「JELIKU(ジェリク)」  日本語で説明するカードゲーム「カタカナーシ」
 
実際にいとのこを体験する様子
 
紙コップの風鈴を作る様子



\将棋でぴょんぴょん!/
 1日目の最後は「将棋であそぼう」と題して、講師に高橋和(やまと)先生をお呼びしました。和先生は、元女流棋士で現在は将棋の普及活動に尽力されています。
 3種類の将棋駒「掘り駒」「堀埋め駒」「盛り上げ駒」を実際に触らせてもらい、その違いについて教えていただきました。さらに日本の伝統的なボードゲーム将棋は、礼で始まり礼で終わる、勝ちました!ではなく「負けました」を言うゲームだそうです。

 和先生は、2019年にグッド・トイにも選ばれた「ぴょんぴょんしょうぎnew!」を監修されています。実際にぴょんぴょん将棋をやってみると、2手、3手先を考える、大人でも夢中になるゲームです。

 将棋に難しさや苦手意識を感じている方でも、遊び方次第で将棋のことが好きになる!東京おもちゃ美術館では、おもちゃ学芸員さんと共に将棋を触るきっかけを作ります。

 

 
駒の持ち方について

 
ぴょんぴょんしょうぎnew!で遊ぶ様子



\養成講座2日目/
 花房よりおもちゃ学芸員の制度について説明がありました。マニュアルに沿って注意事項や来館者への声掛けを具体的に解説。実際の画面を見ながらシフトの申し込み方法を確認しました。

\岡田先生のおもちゃの時間/
 その後、岡田哲也によるおもちゃを使った講義「おもちゃの時間 活用術」です。岡田は遊びは「観察」「想像」「発見」の連続であり、子どもが主体的になるプログラムだと話します。おもちゃの価値を見つけることも我々の役割、とし受講生たちを奮い立たせました。受講した方々は、実際に館内に入った姿をイメージしながら、来館者へのおもちゃを通した接し方を想像している様子でした。

「KITOTE」を使ったおもちゃ遊びの実践
 


 休憩を挟み、「館内レクチャーツアー」です。二手に分かれて、花房と細野より館内の説明を受けます。赤ちゃん木ひろばの説明は別で受け、東京おもちゃ美術館の木育への姿勢を学びます。


 
  
館内でのレクチャーツアーの様子


\筒けんを極める者は、笑顔になる/
 最後は筒けんの生みの親である清水悟さんを講師に、けん玉、筒けんの魅力に迫ります。「この時間はさらに疲れますよ!」と宣言がありました。
 けん玉の技の種類はなんと、3万通り以上!毎年増えている、けん玉の技のバリエーションに驚きです。

 実際に筒けんを手に取っていくつかの技を教えてもらいました。「さらにお疲れになりますよ」の宣言通りに、へとへとになるまで筒けんで遊び込みました。笑顔もこぼれ、第34期おもちゃ学芸員、11名はすっかり仲良くなりました。



長野からはるばるお越しくださった清水先生

 修了証とエプロンの授与を終えたのち、集合写真を撮りました。
 7月5日、ここに11名のおもちゃ学芸員が誕生しました。一緒にシフトに入った日には、また仲良くお話ししましょう。
 先輩方、おもちゃについて、遊びについて、おもちゃ美術館についてたくさん教えて下さい~

  



 2日間ありがとうございました。これからよろしくお願いします。

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