■「緊急経済対策」？「生活対策」？

１１月１２日（水）

　朝から党決算行政監視調査会。
その後、政府提案の金融機能強化法と、
追加経済対策について説明を受ける。 

　例の１人当たり１万２千円の現金を配るという
「定額給付金」（この名称も変わるらしい）は、
追加経済対策とばかり思いこんでいたら、
政府の資料には「生活対策」と銘打っている。 

　いつのまにやら社会保障政策になっているようだ。
ならば、高額所得者には配らないというのは合点がいく。
ただ、私の拙い政治経験からしてみても、
全員に配る用意はするけれども、
高額所得者には自発的に受け取り辞退を促す方式というのは、
政策制度の体をなしていない。
与謝野大臣が言うように、
そんな制度はありえない。 

　この給付金は、
福田内閣時代の８月末に決定された
緊急経済対策に盛り込まれた定額減税から始まり、
与党内特に公明党の主張が通るうちに、
経済対策から生活対策へと趣旨が変容したことで、
制度たりえない制度設計がなされたわけである。 

　政策目的がぶれにぶれていて、
その効果も疑わしく、
財政にも負担をかける給付金は白紙に戻してみてはどうか。 

　生活対策というならば、
生活保護費の増額や、
低所得者層に対象を絞った減税、
失業手当の増額、
大胆な非正規雇用対策に予算を使うべきである。