夢音(ゆのん)~風のおるごーる~ atelier JUNON

~想いをかたちにするために~
天然木を使った、オルゴール作家

夢を吹くくじら

2024-05-06 04:59:36 | つれづれ
国見はおかしなところ

私が夢を吹く大きなくじらになれるところ



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夢を吹く笛の音

2024-05-06 04:44:29 | つれづれ
街を自転車で走ると

四方八方から自転車がやってくる

自転車たちはやがて集まり

それぞれまわり始める

それはおかしなまちなかの

普通の出来事。

しばらく行くとねこマンションがあって

管理人さんはせわしく掃除をしています

入り口から奥は居住者しか入れなくて

そのマンションはとても面白いかたちをしてる。

看板が掛けてあるけど

曲がっているのが気になるのに

管理人さんはなおすこともしないのだ。

ねこマンションは別にねこが住んでるマンションってわけじゃないけど

みんながそう呼ぶマンションなのだ。

行ってみればわかるさ


街のはずれの港から海の向こうを見てみれば

眩しい別の街が見える

そこは太陽の街で

不思議なかたちをしている街だ

その街に渡るには船があるのだけれど

その船は特別仕立てで

ちょっと面白いかたちをしているのだなあ。

乗り込む時は切符を買ってください。

切符もぎりのおばさんはちょっと厳しいおばさんだ。

大きな手で1枚1枚切符をもぎるのだ

切符だけじゃあ渡れない。

おばさんに

秘密の言葉を言える人だけその海を渡れる。

その言葉を教えてもらうには

街のはずれの商店に行きなさい

そのお店でお買い物すれば

支払う時に旦那さんが

歌を歌ってくれるから

その歌こそが

秘密の言葉になる


船に乗りたい人たちは

街のはずれのお店から

港に向かう道すがら

歌を口ずさみながら歩いてく

忘れないように

忘れないように。

その歌は毎日変わるので

昨日の歌じゃあ渡れない


時々港に着く大きな船は

豪華客船なんだけど

不思議な島を巡る大きな船。

船なのだけど時々空を飛びます

私はその船に一度乗ってみたいなあと

いつも突堤の所に座って見ているのだけれど

その船の乗り方はまだわからないの


丘の上では

山を越えた別の村に向かう汽車が待ってます

駅に走って行くと

汽車は楽しい汽車で

ちょっと普通の汽車とは違うのだけどね

山を越えて出発するんです

私はおこずかいを貯めて

その汽車にも乗ってみたいなあ



私の仕事は

その駅舎にペンキを塗っているんです

とてもとてもご機嫌で

毎日塗っているのです

私の仕事を見たければ

丘の上の駅舎に来てください

私は小さな脚立に座り

来る日も来る日も塗ってます



街は繋がる繋がる

どんどん繋がる繋がる

そうして膨らんでいくのです



私の住んでいるその街の名前は

夢吹く笛の街

毎日誰かが吹く笛が

遠くから聴こえて来ますよ

一度遊びにいらっしゃい


物は朽ちて行くけれど

人の想いは朽ちることがない

人は歳を取るけれど

人の想いは老いはしない
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