自分のイメージに

想いを馳せていると
作品は具現化していくのですけれど
そんなとき
別の風景を持つ人の
こんな感じ
というイメージがやってくるとき
不思議な融合が起きて
そこから一気に作品が完成に向かうときがあります。
そこから別の世界に入っていくのです。
もちろん誰のイメージでもいいわけではなく
同じような系統の感性を持つ
別視点の方のイメージが
私のイメージに立体的な刺激を与えてくれることもあるわけです。
すると自分の思考の癖のようなものが見えてきます。
想像し創作していく過程はもちろん他者の入る余地はありませんが
それまでのイメージの段階では
目で見たり聴いたりする刺激
触感等の刺激から受けた様々な感情や
心の動きはもちろんのこと
言葉やそこから派生するイメージが
構築していくものですが
そんな自分の構築したイメージに
他のイメージがやってきたとき
自分のイメージと融合するときがあるものです。
突然息をしだすようなその感覚は
とても不思議なものです。
自分を信じて固執するのもひとつなのですが
多くの過去の人々も
その身近な存在の人たちからの影響を受けたりなさったことを考えると
やはり人も波なのだと感じるのです。
想いの波を持つそれぞれが
不思議に影響を与え合えるのもひとつの真実なのかもしれません。
作品は波の産物。
音色も波
樹木も波。
葉擦れの音も鳥の声も波。
私の感情も波。
海の波も風が起こす波。
風も波。
風紋が与えてくれる軌跡は
風のおるごーるになってゆくものと
私は信じているのです。
