飛魚的日乗 (現代詩雑感)

詩のことを中心に書いていきます。

灯籠流

2008-08-19 | Weblog
 家族が集まって森戸海岸で灯籠流しをしてきた。母は毎年参加しているが、不信心者の僕は今年が初めてだった。町の有志が実行委員会形式で主催しているため、多宗派のお坊さんが何人がで一斉に違うお経をあげます。言葉と言葉が混じりあって、意味不明な唱和になって可笑しかった。ビーチサンダルを履いた稚児さんの行列があったり、夜の海での行事で、それなりに楽しかった。

 松下さんのブログを読んで涙が出ました。ひさかたぶりに涙というものを感じて、ずいぶん長い間、何かを忘れていた気がしました。

松下育男さんのブログ

 松下さんは、詩に対する思いを、まるで賢治の「貝の火」のように絶やさず持ち続けている人です。鳥に二人、魚に一人、で、人間にも一人という。
 ふと、「銀河鉄道の夜」を思い出します。もし僕がジョバンニとすればというのも変ですが、僕は、彼がカンパネルラであるかのように思って、家を訪ねていた気がします。
 僕はその後学生運動に走りそのまま労戦に入り、すべてに挫折してもう一度詩に出会いました。いや、正確には、詩に出会いたいと願っているのに過ぎません。でも、少年時代に、かけがえにない人と共有できる、そういう時期を持てたことに感謝しています。僕は、これからもずっと松下さんを見つづけていくのだと思います。

Auf welcher Instrument sind wir gespannt ?(LYRIK-Lied」)