飛魚的日乗 (現代詩雑感)

詩のことを中心に書いていきます。

フットスタンプ13号

2006-06-26 | Weblog
 秋には13号ということで、7月中旬が原稿の締切りなのだが、何も手につかない状態が続いている。メイが逝ってしまってからというもの、気力のない毎日だ。
本も読めない。ただぼんやりしている。作品もエッセイも書けなければ、同人を辞めるべきかもしれない。
 時々、メイの気配を感じるような気がするが、眼をやっても其処にはメイはいない。「メイが逝っちゃったよ」と言うと、サスケは僕の手をぺろぺろ舐めて慰めてくれる。だいぶ衰えてきたけど、サスケにはメイの分も長生きして欲しい。

羽音

2006-06-20 | Weblog
ひとりで庭の椅子に座って俯いていると
頭のうえで鳥の羽音がする
ふと
メイかと思う
だが
そこにはなにもいない
たしかに僕の頭上を行く
ばさばさという音があり
ばさばさと
空気が震え
その音がどちらの方向へ消えたか
けんめいに見廻してみるのだが
あたりには
どんよりとした空があるばかりだ
メイは死んで鳥になったかもしれない
理由もなく僕はそう思い込む
羽音の
ばさばさという音がすると
とっさにその方向に眼をやる

 
 
 
 
 

メイ入院

2006-06-03 | Weblog
 我家の猫のメイが入院した。だいぶ前から寝てばかりいると思っていたが、今日はあまり動かず様子も変だったので、田島動物病院に連れて行った。もう14歳になるで覚悟はしているが、かなり弱っている。血液検査をしたら、肝臓も腎臓もかなり傷んでいるようだ。緊急入院させたが、なんとか持ち直してくれないかと思う。
 昼、病院から帰って来て、居間のソファーでうとうとしながら、夢を見た。曇天の空を覆いつくすばかりに、鳩の大群と、鶫か雀のような小鳥の大群が旋回している。横になっている僕の耳元に鳥の羽ばたく音が聞こえて、僕の肩に何かが舞い降りてとまった。手で触れてみるとメイの手触りだった。メイは猫の姿で僕の肩から飛び降りると、ゆっくりと階段を上っていく。「死んでいる場合じゃないぞ」とメイに声を掛けながら付いて行くと、メイは2階の廊下の脇にいつもの眠るときの姿勢で横になった。そこで眼が覚めたのだが、娘に話すと、「メイのことを考えていたからだ」と言われた。
 田島先生は今日明日が山だと仰った。娘と妻はべそべそしている。もし、メイに逝かれたらと思うと、やりきれない。14年も一緒に暮らしていると、メイのいない生活は考えられない。