飛魚的日乗 (現代詩雑感)

詩のことを中心に書いていきます。

なぜタナトスか

2008-08-02 | Weblog
 「銅鑼の合図を逸脱した空虚な時間、形式的で、かつ厳密にして静謐な秩序、 圧倒的な集合、不可逆な系列を備えたこの時間は、まさに死の本能である。」
 そう、ドゥルーズは書いた。タナトス。欲望の激しい減退と無関係ではない。どこまでもひび割れている自分。リビドーの逆流するなかで、内圧を増してくるもの。この位置から、書くことへ出ること。欲望もなく、無性化した、不可視の身体として。走る。ひび割れながら走る。内部と外部を観念が行き来する。そのとき、夢が息づくのだと感じる。