飛魚的日乗 (現代詩雑感)

詩のことを中心に書いていきます。

四隅の天使

2017-01-28 | 

倒れたり立ち上がったりする
僕の四隅を埋めている天使たち

たとえば一人はひげづらの老いた男
ひげづらは激しく鼻をかむ
祭壇の陰ってこんなもの
天井まで伸び上がろうとする

もう一人は赤ん坊のすがたで隅をよたよた歩く
宙から炎をつかみ出しながら死んだ母親を運んでみせる

それからもう一人は猫の顔で伸びたりちじんだりする
さびしい場所を探しながら
小さく鳴いてみせる

そして 最後の一人は
いつまでたっても見えないまま


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