文明化重視から文化再生へ、日本の文化の根源を支える、生業(なりわい)。その再構築にIT技術の導入を

ふゆみずたんぼで生態系保全農業。商工業はIT生産技術。出版はXMLフオーマット、フルバッチ制作で再構築を.

生業(なりわい)を考える(10) 少し経営的に考えてみると。キツイ話しですが現実の問題(10)

2007-02-24 10:56:29 | 里山シンポジウム実行委員会のこれから
 日本中の市町村に無数にある「しにせの菓子や、飲食店や製菓業など」の
職人の仕事場や家内制手工業が、いろいろなでどんどん閉鎖に追い込まれています。 江戸時代から、地域地域での立派で、社会的な評価も高く、誇り高く頑張ってきた文字通り生産をする会社として成立してきたものです。
 いまの日本では、一口に生業(なりわい)として、その他産業に一括して分類されてしまっています。が、最も人間的で多様性があり、日本の文化そのものを成立させてきた中心の業態です

 その変わりに、同じ仕事を現代の新興企業やコンビニエンス等が、大手の生産会社と組んで、競って全国規模でのフランチャイズビジネス化させる仕組みとなってしまっている。
 生産手段をIT技術で解析し、お饅頭であれば、如何に生産手段を自動制御とロボットによって人件費を掛けずに、不良品を出さないよう、環境にも配慮して、かつ歩留まり良く生産する方法を開発して、全体をソフト化してしまう仕組みです。
 それでも採算が合わなければ、中国やインドネシア等で加工させる手があります
 
 定年退職者等がフランチャイズ権利を購入し、全国規模を確立すれば、まさに、「投資対効果」が発揮されて、一気に広がります。  

 これによってどれだけの、地域の町単位で生業(なりわい)を営んでいた職人の方々が 職を失い、生きる意味を見失って自殺にまで追い込まれているのでしょうか。現在日本の自殺者の多くが、生業(なりわい)で生計を立ててきた方々であるとのことです。
自ら命を断たなければならないほどの現実が、実は、我々市民の目の前で現実におこっているのです。

 生業(なりわい)でも、事業が失敗すれば借金はどんと被ります。その多くが年寄りとなって農業が駄目になり、商店街で言えばシャッター通りにとって、どうにもならない形で、事業を閉鎖します
 日本では、大企業のサラリーマン経営者と異なり、経営者が自己責任を負う形で債務保証をしていますので、借金から逃げることが出来ません。
 そして、多くが多重債務者でもあるのでしょう。前途を悲観してしまっている状況が浮かび上がってきます。
 日本は法事国家と言いながら、殆ど金銭貸借や労働条件の上では、江戸時代と
あまり変わりません。それはそれは厳しい世界です。会社を経営したことのある方々でなければ分からない部分でもあります。

 今時、先進国で人身売買を問題として国連から問題を指摘される国がどこか →日本です。(フイリッピン等からのダンサー達)
 多重債務者をとことん絞り込んで自殺にまで追い込むことをためらわない法事国家はまさに何処でしょうか → 日本です。
 その上で、消費者はその原資を得るために、家庭の主婦は全員、大企業で働かせたい。

 子供を機械のように産んで、外部に金を払わせて養育もさせ、主婦業は家庭にいては所得が発生しないので、パートとなって働いて欲しい。
 男は全員大企業で死ぬまで働け。そうすれば社会のあらゆる部分から税金が徴収出来る。
 行政側は、それを効率的に管理していきたい。
 そうすれば行政の職員に新たな管理の仕事が出来て身分は安泰だし、何よりも強い立場で居られる
 これらの施策を着実に行うことが、日本にとって、何よりも国民からの借金の元本返済を可能にする
唯一の方法だ。これからの経済成長こそがこのの国の借金地獄から抜け出せる唯一の策である。

 女性は子どもを産む機械(なんというアナクロな!)。
男性は死ぬまで脇目もふらず働け、働け。正社員は残業なしで働くのは当然だ、当たり前だ!
 というところに、日本の物事のありようが、本音がもろに出ています。
だからこそ、この発言は根が深く、そして取り消せない、解消不能な根っこのある問題なのでしょう
 企業は、市民がクレームを付ければ、中国やインドや、それらの国で安く良いものを作らせて、国民の所得を増やさないでも、企業に利潤がもたらすことができれば、そこから税金を徴収すれば良いと考える。

 現在、日本国は、長期的な、第2回目の新たな成長路線をひた走りに走り出しています。誰もまだ気がつかない部分で、まさにそれ行けどんどんの状態です。
 最大の課題は、早くも人手不足です。
新規産業への人材の、古い(と行政職の方々は考えているのでしょうか)産業からの継続的な人材移動が欠かせなくなってきました。

 今までは、それは農林水産業からの移転が主なターゲットでありました。
農林水産業で言えば、高度経済成長開始前の40%が現在は4%に、
それでも多すぎると言うことでさらに、大規模農法への転換策を図って、多くの中小農家を切り捨ててしまおうとしています。
 同時に、新たな公共工事の開始として、第2回目のほ場整備を全国的に始めつつあると言う人もいます。これらにより、さらに農家人口を決定的に減らそうと言う方向性をも感じ取れます。

 多くのマスコミもその国策に同調しています。
農林水産業従事者を、これからも抽出を進めて、さらに現在生業(なりわい)で
 成立する商店潰しに、そしてこれからは定年退職者の再雇用に焦点を当てていく。家庭の主婦に、今以上に働くことをお願いする。と言う姿勢と感じ取れます。


報告者
株式会社 トータルメディア研究所
荒尾 稔 minoruarao@tml.co.jp

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