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里山と放射能汚染の広がり。これからが本当の試練に (4)

2011-10-25 22:39:59 | 里山シンポジウム実行委員会のこれから

 里山の周辺には、すでに10年も前から里山を活用できる技能を持った担い手が、すでに殆ど消えています。農業就業者の激減と超高齢化(70歳前後)、そして定年退職して里山を再生しようとして参画された市民団体の多数の方々も、うまく若手への後継者がいなくて、平均65歳前後となり、活発な活動にも陰りが見えてきています。

 致命的なことは、日本は国土の70%弱が森林で覆われています。そこへ広島潟原爆164個分(新聞記事で)といわれる放射能をばらまいてしまっています。この全部を除染したとしても(不可能を承知で)、落ち 葉や水に溶け込んだセシウム等が、それぞれに無数にある水の落ち口や水たまりなどで凝縮され、放射能のホットスポット化することは避けられません。

 正直どうなるのかなと考えると、対応策が思いつかないくらいの危機的な状況を連想してしまいます。

 特に、人里に近くある里山を例として考えると、たとえば千葉県で想定するとぞっとしてきました。 さらに、今回の放射能の汚染騒ぎは、これ以上危険な状況が思いつかないくらいに、千葉県全域でも地域をおとしめ、地域価値を減摩しつつあることはありません。

 もちろん、放射能をまき散らした東京電力に一時的な責任がありますが、まずきちんと第一福島原発の廃炉をするための部隊は残していただいて、残りは全国の里山の除染活動に参加をいただけるようよろしくお願いしたいものです。

 でも、里山や奥山にも人がほとんどおりません。本来そこで所得がしっかりと担保されて、地域の管理ができている状況であればよかったのですが、関われる人がおりません。それよりも地域の方々を、たとえば高度経済成長のための労働力として、地域から都市部の、高度経済成長路線への働き手として、転身させてしまった後です。 したがって、地域で働ける方々が払底しています。

 さらに、放射能の危険性は市民に現場への直接作業にかかわらせることは極めて危険であって、

と言って民間企業に割り振ることは膨大な費用発生と税金への跳ね返りが大きいと思われます。そこでそのような事態のために、国や地域に命をささげることを約束している公務員の方々に出番としてお願いするより仕方がありません。行政職員の最大の責任と義務は、市民を体を張って危険から排除するということに尽きると思います。

 人がいなくなってしまった里山や奥山を見ると、放射の汚染のごときは、このような事態を招いたのは一義的には東京電力の責任でしょうが、さらに間接的な責任を負うべきは、国の経済産業省でありますが、里山に関しましては、農林水産省であり、県の農水部であり、市町村の農林担当部門であり、土地改良区であり、さらに農協(JA)でありましょう。里山の維持管理運用及び放射能除去のための除染も含めてよろしくお願いいたします。


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