TOTO

お気楽主婦のお気楽な日記

イタイ話

2009-07-07 14:55:47 | 日常あれこれ
テレビでは相変わらずのマイケルの話題。
新聞にも記事が載る。
毎日新聞夕刊6月30日の「芸能」
吉岡氏という音楽評論家さんの記事が載っていた。

「スーパースターから地獄
 メディアが翻弄した晩年」

と題されたコラムだ。

マイケルの「キング・オブ・ポップス」という業績を讃えつつも、
メディアとの戦いも書かれている。

「メディアによって誰もが想像し得ないほどのスーパースターになった最大の人物だが、
 同じくメディアによって誰もが想像しえないほどの地獄に落とされたエンターティナーである」

「スターにしたのもメディア、スターの座から引きずり降ろそうとしたのもメディア。
 メディアの残虐性がもっとも顕著に出た例であり、
 晩年のマイケルはメディアに翻弄された最大級の犠牲者である」


現在の一連の報道を見ていたら、この記事が頷ける。
メディアの残酷さが恐ろしいほどだ。
メディア=大衆なんだろう。
大衆が欲するからメディアは提供する。
「他人の不幸は蜜の味」とはよく言ったものだ。

イタイファンとしては、イタイ考えに走ってしまう。
もちろん世界的なスーパースターだったマイケルとは比べるべくもない。
まったく規模は違う。
が、日本において、
木村っちほどにメディアに翻弄されつづけているスターはいないのではないかと思ってしまう。
“キムタク”を作り出したのは、初めに言い出したのは女子高生らしいが、
スターとしての虚像としての“キムタク”を作ったのはメディアだ。
あのブーム。あれは完全にメディアが作り出したもの。
事務所の扇動はあったにせよ、新しいブーム=儲け口として作り出した。
あのころの週刊誌はこぞって“新しいスター”だと持ち上げた。
一過性の人気だと見込んでの持ち上げだったんだろう。
「今が旬」という煽りでもわかる。
そして、あれから10年以上が経ち…
自分達が作り出したと思い込んでいた“スター”は本物だった。
今度は飛び出しすぎた杭を叩きまくるのを常とするマスゴミ。
スターの座から引きずり降ろそうと、
それができないのなら、できるだけ穢そうとする蛮行。
あまりの愚かさに腹を立てまいと思っても、やっぱり頭にくる記事。
木村っちだけに押し付けられる高いハードル。ダブルスタンダード。
ただ…木村っちはメディアに翻弄はされていない。
おもねることもしないが、高みから見下ろすこともしない。
同じ高さに立ち、人対人だと紳士的に接しようとする。
(その努力を無にするような無作法者は斬って捨てられるがいいのだ)
傷ついていないわけはないだろう。
が、治癒能力は断然アップしていると思う。
翻弄されないだけの底力と、しっかりと張った根っこのおかげかしら?









非常にイタイ話になって申し訳ないが…
先日亡くなられた栗本薫さんの小説を何冊か読んでいる。
図書館で見かけて、懐かしくなって手にとってしまった。
もう20年ぐらい前に嵌って読んでいた。
(『グインサーガ』の未完が惜しまれる)

かなりトホホ…な映画化もされた『キャバレー』という小説。
それの続編が出ていたとは知らなかった。
『黄昏のローレライ』というタイトル。
(読み終えても、内容とタイトルが結びつかないが…)

34歳になっても“姫”扱いされる天才ジャズサックスプレイヤー矢代俊一と、
前作でも登場した矢代のジャズを熱愛するヤクザ滝川の物語だ。
栗本さんの作だけあって、ほのかにBLっぽさはある。
小説のでき的には…イマイチの感は否めない。


主人公は「可愛い、繊細、儚げ、綺麗」等々言われる34歳のジャズマン。
その容姿からかアイドル的な人気もある。
(本人はそれが不服だし、嬉しくはない)
アメリカでも認められて、CDも出しているし、CMやアイドル歌手に曲提供もしている売れっ子。
作曲も好きだし、ジャズ一辺倒でというタイプではない。
矢代カルテットというグループを組んでいる。
(サックスは単独では成立しにくく、ベースやドラムが必須)
そのカルテットには問題がある。
ベースが矢代の技術に、ファンが聞いてもわかるくらいについていけてない。
ピアノは音楽性が違いすぎる。
矢代の才能をささえられていない、邪魔になっている。
が、矢代が何も言わないから、ファンも「仕方ないかぁ」と諦めている。


才能がありすぎる、何をさせてもソツなくこなしてしまうと言われる矢代。
そんな彼を狭いジャズシーンではなく、メジャーにさせようとする芸能事務所。

「せっかくのその天の与えた才能を、
 どんどん荒れたプレイでまきちらしてしまいそうな気がして心配になる」

だから、自分達のような目があって、力があるものが才能を正しい方向に導かせなくてはならないと、
渋る矢代を説得する。

「天から特別な才能を与えられた人間の義務は、
 その才能を目いっぱい花開かせること。
 今の矢代先生は、まだその花を、半分も咲かせていない」

この説教に対して、

「ほっといてくれ、やりたいようにやるんだ、俺は俺だ。
 お前達に何がわかる。俺の何を知っているというんだ」

心の中では反論する矢代。
しかし、この主人公はおっとりしてるというか、優柔不断で煮え切らない。


ストーカーになる熱狂的ファン(男性)にも言われてしまう。

「いつまでもこんなところでとどまっているんです?
 どうして我慢しているんです?

 なんだって、あんなとこで、いつまでもぐるぐるまわってるんですか?
 矢代さんの野望はどうしちゃったんですか。
 天才・矢代俊一のはてしない飛翔はどうして一時中止なんですか?
 俺は納得できないんですよ。
 
 あなたは天才なんだから。
 天才には義務があると思ってますから、俺。
 人類に━その恵まれた才能をかえす義務が…
 でなかったら、他の才能に恵まれなかった幾千万の連中は浮かばれないし、
 その天才が、自分のしていることがわからんようになっているんだったら、
 それに、目をさまさせたり、正しい方向に戻してあげようとするのは、
 その天才を愛している人間の義務だと思っているから」

この熱狂的ファンは、矢代が週刊誌のグラビアに出たり、
ドラマの作曲なんかするのは許せない。
そんなのは時間の無駄、ちゃんとジャズのことを考えろ、
今のままなら駄目だと言い放つ。
矢代のマネージメントにも自分の考えをぶつけに行く。
それを知った矢代の反応は「うげ~っ」

「矢代さんは純粋で音楽馬鹿で、ジャズ以外のことは何もわからない人だから、
 まわりの人間がちゃんと彼を見てて守ってあげなくちゃいけない。
 まわりがよってたかって矢代さんを駄目にしてるんだ。
 まわりが矢代さんを食い物にしている」

最終的に彼は、サックスが一時的に吹けなくなった矢代と無理心中しようとするんだけどね。



なんかねぇ…重ねちゃうのだ…
私もだけどね…ファンは勝手にイメージングしちゃうから…
ついその対象のありかたにさえも口を出したくなるんだよね…
私は「好きなように生きてくだされ」って思う派なんだけどさ…
やっぱり言いたくなるときもあるし…
高名な俳優になって欲しいわけじゃないのだ。
輝かしいキャリアよりは、バラエティに飛んだラインナップの方が好き。
自分がやりたいなって思う役を楽しめる俳優さんでいれればいいなって思うの。
それはそれで難しいことなんだけどね。
こんな役やりたい、これ参加したいっていう気持ちで動ければ最高だもん。
それもまた難しいんだけどね~。

なにはともあれ…なにもまだわからない。
何かは進行しているのだろうけど、それはまだ未発表。
ポロリ大王はサドですぞ。
S的なプレイかもしれませぬ。
ポロリがそのまんまだったとしてもね、
ファンの要求とは違うところだったとしてもね。
挑戦ではあるのだよね…。
今まで成功した例ってないに等しいからなぁ…
私は、挑戦できなくなるよりは…って、思います。
思いたい。
って、何もわかってないっつ~の


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2 コメント

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Unknown (hiro)
2009-07-08 10:00:36
シマウマのお話・・・ありがとうございました。
現場で接した方々の生の声はなかなか表に出ることはなく、半分諦めてはいても心を痛めることが多いので本当に嬉しいですね!
木村拓哉の真の姿を伝えたいという香川さんの愛情、熱い思いを感じます・・・私たちのようにメディアに対する思いももってくださっているのでしょうか?!

ご紹介の小説は読んだことがありませんでしたが、私も色々なことですぐに木村君に重ねてしまうイタイやつです。是非読んでみたいです。

同じ木村ファンでも人それぞれですが、私はtotoさまの受け止め方が本当にすんなり入ってきます。
以前なにかで「体に刺さった棘はそのままにしておく」と言ったのを読みましたが何もかもちゃんと分かっているんだな~と切なくなりました。と同時に家族がいてくれてよかったとも思いました。
全部受け止めたうえでのウルトラポジティブ・・・体だけには気をつけてほしいです。
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コメントありがとうございます♪ (toto)
2009-07-08 11:44:51
hiro様
こんにちは。私のアホなブログを読んでいただけるだけで感謝です。自分でもかなりイタイな~とは思っているのですが…。
香川さんはマスゴミに攻撃される木村さんを知っている上で、擁護しているのだろうなと思います。自分の知っている「木村拓哉」はこうなんだって、愛情を持って書いてくださってるような気がします。木村さんと仕事をした人って、彼のために何かしたいって思ってしまうそうですもんね。マスゴミが作り上げた虚像じゃなくて、ちゃんと木村さんと接した人が語る実体験を知って欲しいですよね。
本当に身体にだけは気をつけて欲しいですよね。決して丈夫な方じゃないだろうに、全力を尽くしてしまう人だから…。だから、憑いていくって思ってしまうのですけどね。
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