ミステリーな森の生活

洋書ミステリー、英語学習、洋画レビューなどから始めましたが、今は、種々雑多(山岳小説、落語など)です。

THE LONG GOOD-BYE(RAYMOND CHANDLER)

2011年05月05日 | 海外ミステリー(洋書)

レイモンドチャンドラーの”長いお別れ”を読んだ。

ハードボイルドというので、もっと、スピード感のある
アクションシーンの多いものかと思ったが、ちょっと、
違っていた。

村上春樹が影響を受けた3人の作家のひとりであり、
翻訳も手がけているという理由が、読んでみてわかった。

レイモンドチャンドラーというと、しゃれた名文句が有名
だが、
対話の中で、人間性や人生を表現しているように感じた。

これは、村上春樹の作品にも共通する部分があるように
感じた。

饒舌なばかりに言葉が繰り出されるのと、一見、関連の薄い
ストーリーが長く、続いて、ちょっと、面くらって、
中々、読み進めなかったが、後半の100ページで、
謎が明らかになり、ミステリーとしても、歴史的な作品なのだ
という実感がわいてきた。

トリック、証拠、種明かしといった面では、物足りなく
感じる部分もあるが、主人公、フィリップ・マーローの魅力だけでも
十分、楽しめる作品だった。

 

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