また、また、時代劇にはまりはじめた。
表紙の宮本武蔵の絵に思わず手に取った。
小説ではなく、宮本武蔵とは何者だったのか
という謎解きのような本だ。
それだけに、非常に綿密に過去の資料にあたり、
映画やドラマでは知られてない武蔵が垣間見えてくる。
たとえば、13歳のはじめての決闘から28歳くらいまでに
60回からなる立会をしているというが、そのうち、対戦相手など
明らかになっているもの(20回以内)を見ると、真剣による
ものは限られているばかりか、真剣二刀はたった一回。多くは、
撲殺だったというのだ。
13歳の時には、もう、大人並みの体格で力もずぬけていた
ようだ。それだけの力もちだったから、二天一流など、2刀を
扱うことができたが、一般には、難しかったようだ。
おそらく、脇差を投げて、ひるんだ隙に、きりかかるというのが
一般的だったのだろう。今の剣道でも、二刀流は認められて
いるらしいが、脇差はよけるために使っているらしい。
さてもう一つの大きな謎は、二人の養子がいたということだ。
それも二人とも美男だったらしい。武蔵映画の定番のお通は、
作られたキャラクターで、実際には、生涯、独身だったらしい。
したがって、織田信長と森蘭丸のような関係だったのでは
ないかという疑いもある。
最後に、武蔵は剣の道だけでなく、歌や書、絵などにも優れて
いたようだ。特に絵は、中々のもので、現在にも枯木鳴鵙図
などが残っているが、真贋は定かではない。
だが、もし、本物だとすると、かなりの技量である。
いずれにしても、武芸者でこれほど人気がある者はいないだろう。
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