2019年のアメリカのエドガー賞受賞作、「流れは、いつか海へと」を、
翻訳版で読んだ。
身に覚えのない罪を着せられて、ニューヨーク市警を追われた主人公が、
私立探偵となる。
10数年後、彼の冤罪について、真相を告白する手紙が届く。
一方、警察官射殺により死刑宣告された黒人ジャーナリストの無実を証明
して欲しいと依頼される。
この二つの案件を主人公は調査し始めるというストーリーだ。
ハードボイルド的なのだが、今までに読んだことのない雰囲気がある。
主人公が黒人であり、人種問題の日常の中で、物語が進む。
また、勧善懲悪でもなく、また、警察=善でもない。
解決方法も、まったく、想像を超えている。リアリティーがあるようにも
思えるが、そうでもないようにも思える。
何やら、わけがわからないが、相棒は、極悪犯なのだ。
書評の中で、たくさん名前が次から、次へと出てきて年寄りには辛い。
という面白いコメントがあったが、相関図が間に合わないくらいに、
出てくるは、出てくるは。本名のほかに偽名を2つ持つ男とか。
結構、面白く読めたが、英語では、ちょっと、つらそうだ。
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