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ミステリーな森の生活

洋書ミステリー、英語学習、洋画レビューなどから始めましたが、今は、種々雑多(山岳小説、落語など)です。

谺雄一郎(13人の刺客)

2010年08月17日 | 国内ミステリー
「13人の刺客」を小説で読んだ。面白かったので、2日で 読み切ってしまった。 和書のミステリーも好きなのだが、本当に久しぶりに 和書を読んだ。 13人の刺客の小説は、もともと、映画用に書かれたシ ナリオを、映画のリメイクを機に、小説にされたものだ。 暴君を13人の刺客が討ち果たすという大筋は、一緒だが、 9月に公開される新しい13人の刺客とは、若干、異なる。 すでに、新しい13人の刺客も、 . . . 本文を読む

宮部みゆき(理由)

2007年12月30日 | 国内ミステリー
宮部みゆきの直木賞に輝いた最高傑作とも 言われる『理由』を読了した。 今年最後のミステリーにふさわしい重厚な 作品だった。 600ページ以上の大作であり、前に読んだ 『火車』に通じるものを感じた。 テーマがしっかりしているのだ。 テーマは、家族だと思う。 何組もの家族の歴史が描かれている。 読んでいる最中には、むしろ、何で、ここまで たくさんの家族のことを書くのだろう。 と不思議に感じるくら . . . 本文を読む

宮部みゆき(火車)

2007年12月02日 | 国内ミステリー
宮部みゆきの山本周五郎賞に輝いたミステリー史に 残る傑作と言われる『火車』を読了した。 600ページ近い大作である。ミステリーではある が、人間を描き、重いテーマを描いた作品だった。 宮部みゆきらしい部分もあったが、ちょっと、いつ もと違うぞという感じもあった。 途中、正直言って、冗長に感じて、読むのが辛く感 じる部分もあった。 婚約者を残して失踪した女性を探す内に、いろいろ な彼女の辛い . . . 本文を読む

宮部みゆき(かまいたち)

2007年11月23日 | 国内ミステリー
宮部みゆきの時代物の初期作品を読了した。 4つの中短編集からなる。 あとがきがついているが、まだ、プロに なれるかどうかわからない時期の作品との ことだが、十分、楽しむことができた。 特に、かまいたちと、騒ぐ刀は、秀作である。 ①かまいたち 辻斬りを目撃した医者の娘が、辻斬り犯人に 迫るが、実は、目撃した男は違っていた。 ②師走の客 オーヘンリーばりの味わいのある作品だった。 高価な、 . . . 本文を読む

東野圭吾(私が彼を殺した)

2007年11月15日 | 国内ミステリー
トンでもない推理小説を読んでしまった。 何しろ、犯人が明かされず、終わってしまうのである。 3人の容疑者を前に、『犯人は、あなたです。』で、 終わってしまうのである。 思わず、買った本であるなら、金返せ!と 叫びたくなる。 残念ながら、図書館で借りた本だった。 しかし、何やら、怪しい袋とじ解説が付いているのだ。 『推理の手引き』という題名の通り、この袋とじを読ん でも、犯人の名前は載ってい . . . 本文を読む

宮部みゆき(龍は眠る)

2007年11月10日 | 国内ミステリー
宮部みゆきの日本推理作家協会賞を受賞した 『龍は眠る』を読了した。 ④龍は眠る 非常に野心的な作品だった。題材として、 難しい題材、人の考えていることや、過去 や、未来を読める超能力者の物語である。 失敗すれば、三流SF小説になりかねないし、 何でもありじゃないかと思われかねない。 それを、上手に、完成された推理小説、人間の ドラマに仕立てあげているのに関心した。 それも、少年の感性を活か . . . 本文を読む

東野圭吾(犯人のいない殺人の夜)

2007年10月27日 | 国内ミステリー
東野圭吾の7作品の短編集を読了した。 東野圭吾の作品は、切れ味がある。 それは、短編集で、更によく感じる。 一方、意外性の結幕が、後味を悪くさせる 場合もあると感じた。 1.小さな故意の物語 これが、小さな恋の物語のごろあわせと、 読み終えた今、気が付いた。 この作品が、ガリレオにつながるのか と思える面白い作品だった。 7編の中では、一番気に入った作品だった。 2.闇の中の二人 意外な展 . . . 本文を読む

宮部みゆき(本所深川ふしぎ草紙)

2007年10月20日 | 国内ミステリー
宮部みゆきの作品で、本所7不思議をテーマにした作品があると いうので、読んでみたくなった。 宮部みゆきは、この作品で、吉川英治文学新人賞を取ったとのこと。 ③本所深川ふしぎ草紙 また、驚かされた。時代小説なのである。 それも、山本周五郎や、藤沢周平の佳作に並ぶ良質な作品である。 今までに読んだ2作品とは全く、異質の作品になっている。 (ちなみに、山本周五郎や藤沢周平も私の好きな作家の一人 . . . 本文を読む

宮部みゆき(東京下町殺人暮色)

2007年10月13日 | 国内ミステリー
宮部みゆきの作品としては、2作目の『東京下町殺人暮色』を読了した。 『魔術はささやく』で、第2回推理サスペンス大賞を得た 受賞後第一作の書き下ろし長編とのことである。 この2作を通じて、感じたのは、宮部みゆきは、大人の世界と子供の 世界を書き分けることができる作家であるということである。 そして、それが、不自然に感じないのが不思議である。 ②東京下町殺人暮色 主人公は、『魔女はささやく . . . 本文を読む

東野圭吾(変身)

2007年09月30日 | 国内ミステリー
最近、売れている作家の一人かも知れない東野圭吾の本を読んでみた。 実は、今回が初めてだが、かなり、期待感があった。 その期待感を裏切らなかった。これから、長いお付き合いになりそうである。 ①変身 気が付いたら2日で、382ページを一気に読み終えた。日本語の場合、 やはり、洋書とは、読むスピードが違う。しかし、恐らく、これほど、 一気に読めるということは、それだけ、面白かったことにもなる。 . . . 本文を読む

宮部みゆき(魔術はささやく)

2007年09月23日 | 国内ミステリー
模倣犯などで有名な宮部みゆきの推理小説をはじめて読んだ。文句無しに面白かった。この作品を書いた時は、まだ、無名だったとのこと。この作品は、1989年(平成元年)にサスペンス大賞を受賞している。 久しぶりに、他の作品も読んでみたくなる作家に出会えた。今まで、5作品以上読んだ作家は、高村薫、西村京太郎くらいだが、宮部みゆきとも、長いお付き合いになりそうだ。 ①魔術はささやく 解説のようにうまく . . . 本文を読む

横山秀夫(陰の季節)

2007年09月13日 | 国内ミステリー
久しぶりに日本の作家の推理小説を読んでみたくなり、最近、良く聞く横山秀夫を選んだ。陰の季節という平成10年の第5回松本清張賞受賞作を含む、4つの短編集である。洋書のミステリーと並行して、和書のミステリーも読んで、紹介していきたく思います。 ①陰の季節 こちらが、初めての単行本とのことで、短編推理小説化としてデビューしたらしい。久しぶりの日本の作家だが、日本的な警察内部の、ちょっと、古めかしい体 . . . 本文を読む

高村薫と西村京太郎

2007年08月18日 | 国内ミステリー
実は、和書では、国内ミステリーも海外ミステリーも6年間読んでいない。 だから、ちょっと、日本語が変かも知れません。了承ください。 読んでいた時、国内ミステリーの中では、高村薫に心酔していた。 高村薫も私のミステリーとの出会いにおいて重要な作家だ。 一方、もう少し肩の力を抜いて楽しめる作家として、西村京太郎も結構、 好きだった。その2人の好きな作品を紹介します。 ①レデイー・ジョーカー 主 . . . 本文を読む