「桜井が怒ったの。珍しいね。」
「ええ、私の言い方がまずくて。すぐやれみたいな感じになっちゃったもんで。」
「そう。ちょっと待って、富田からメールが来てるなあ、今開いてみるから。」
「はい。」
「うーん、となになに。自分ところの部分だけ見積りを作りました、か。
併注を前提での作りにしてあるんで公共と合わせて欲しいってか。」
片山は黙って御厨の言葉を聞いていた。
「桜井からのメールは来てないな。それで。」
「はい。申し訳ないんですが、
桜井課長にお話いただければありがたいんです。」
「なに。俺に桜井の機嫌取れっての。」
「いや、そういう意味じゃ。」
「あはは。冗談だよ。今電話してやるよ。」
「すいません。」
片山は小さい声で言い、拝むような仕草をした。
御厨は、にやりとしながら、小田原事業所に電話を入れる。
「はい。桜井です。」
「おはよう、御厨です。」
「あ、はい。おはようございます。」
「いつもご苦労さん。火曜は最高裁の件でありがとうね。」
御厨は本題に入る前にまず水曜の最高裁の打ち合わせ前に
桜井に仕様書の確認をしてもらったことの礼を言った。
「あ、いえ。」
「ところで、昨日、片山から無理言われたんだって。」
「あ、いえ。そんな無理な話じゃないんですけど、
すぐ見積もりくれって言ってました。」
「そうか、申し訳ないね。
片山が随分失礼なことを言って怒らせてしまったようで、
申し訳ないって泣いてたから。」
「片山が? 泣くような玉じゃないと思いますけど。」
***
関連図書(プレSEの活躍、国税庁の受注戦を描く)
「プレSE奔走す」 ISBN4-434-07543-8 1200円
セブンアンドワイ
楽天ブックス

その他オンライン書店で。
*** (c) All copyrights of this contents reserved by KGR 2008 ***
***
「ええ、私の言い方がまずくて。すぐやれみたいな感じになっちゃったもんで。」
「そう。ちょっと待って、富田からメールが来てるなあ、今開いてみるから。」
「はい。」
「うーん、となになに。自分ところの部分だけ見積りを作りました、か。
併注を前提での作りにしてあるんで公共と合わせて欲しいってか。」
片山は黙って御厨の言葉を聞いていた。
「桜井からのメールは来てないな。それで。」
「はい。申し訳ないんですが、
桜井課長にお話いただければありがたいんです。」
「なに。俺に桜井の機嫌取れっての。」
「いや、そういう意味じゃ。」
「あはは。冗談だよ。今電話してやるよ。」
「すいません。」
片山は小さい声で言い、拝むような仕草をした。
御厨は、にやりとしながら、小田原事業所に電話を入れる。
「はい。桜井です。」
「おはよう、御厨です。」
「あ、はい。おはようございます。」
「いつもご苦労さん。火曜は最高裁の件でありがとうね。」
御厨は本題に入る前にまず水曜の最高裁の打ち合わせ前に
桜井に仕様書の確認をしてもらったことの礼を言った。
「あ、いえ。」
「ところで、昨日、片山から無理言われたんだって。」
「あ、いえ。そんな無理な話じゃないんですけど、
すぐ見積もりくれって言ってました。」
「そうか、申し訳ないね。
片山が随分失礼なことを言って怒らせてしまったようで、
申し訳ないって泣いてたから。」
「片山が? 泣くような玉じゃないと思いますけど。」
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