Sleeping in the fields of gold

小麦畑で眠りたい

55歳、主婦の戦い

2005-07-01 | Weblog
Go、Go主婦、である。
面白いnewsを目にした。

群馬県の55歳になる主婦が群馬医大受験をし、センター試験、2次試験の総合得点で合格者水準を上回っていたにも関わらず不合格判定された。その理由を問いただした所、暗に年齢が問題であったという回答を得たために裁判所へ申し立てたのである。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050701-00000089-mai-soci


そんな事があってよいのか、と思う。

55歳の何がいけないのだろう。55から6年、インターンをやって、と寿命を考えると「医者」として活躍できる時間は短いからか。けれどもそれは大学の合否判定をする者が考えることではない。大学は「学びの場」を提供する場所であって、「学びたい」と望む者に平等にその機会を与えて欲しい。

55歳から医者を目指す者には、それまでの人生で培った経験と知識がある。
加齢による体力の衰えなどにも理解を示すことができるし、また通院や入院をせなばならない当人を囲む家族に対しての理解もあるだろう。

20代の社会経験もろくにない医師よりは、よほど患者の側に立った医療を期待できる。
一概に高齢だから医師にふさわしくないとは言えない。

情けない事件だと思う。
欧米では社会人が大学を目指すことは決して不思議なことではない。
大学のキャンパスに様々な年代の人々がいることが「ごく普通」に受け入れられている。
そして、どんなに「知識」を詰め込んだ優秀な若者も実際の経験に根付いた意見を持っている高年の大学生には決して叶わない部分があるのは事実だ。

頭の中だけで考えている事と、実際を知っている事。
それらが出会える機会を大学が提供している。

今回の事件のようなことが起こること自体が日本の教育システムの門戸の狭さ、ならびに視野の狭さを表している。

提訴には時間もお金もかかる。
が、是非この主婦には頑張ってもらいたい。
合格を勝ち取って欲しい。

やりたいと思ったときがベストな時なのだ。
誰にもそれを阻む権利はない。

俊太郎の言葉

2005-07-01 | Weblog

最近、谷川俊太郎の詩集を買った。
彼の詩を目にした事は何度かあるけれど、きちんと詩集を買ったことは初めてのように思う。
厳密に言えば、買ってもらった、だが。

本当にどうすれば言葉をこのように操る事ができるのだろうか、と思う。
沈黙を詠う。

言葉にならないものを
言葉にかろうじて、する。

小説よりも凝縮されている。
抑えることによって空間を、広がりを表現する。
俳句や短歌、日本にはそういった詩歌の伝統がきっと生きているのだ。
おそらくは今の「いいかげん」な日本人である私達にも。

俊太郎の詩を読んで、なぜだか私はスペインのロルカの詩を思い出した。
全く正反対と言っていい二人。
俊太郎の詩には朝、光、青空、そういったものが溢れている。
ロルカの詩は月、影、闘牛士、オリーブ、オレンジ、それらのもので影が彩られている。

正反対の印象を受けるのに、心の奥底に眠るモノはきっと同質のものに違いないとなぜか思う。
コインの裏表のように。

涼しげな珈琲店で最初に俊太郎の詩を読み始めた日を思う。
珈琲に詳しくないので、一つ一つ豆の種類を攻略していこうかと思っていた。
残念ながらその目論見は立ち消えになってしまいそうだが。

俊太郎のネロは黒い犬だろうか。
なぜだか「白い犬」というイメージがあるけれど、ネロはイタリア語で「黒」ではなかったか?
まぁ、いいや。

詩を読んで泣いたのは、久しぶりの事である。

蛸の身紅し

2005-07-01 | Weblog
「土産を買ってきたぞ」とS氏が連絡してきた。
このところ出張続きであちらこちらに行っている。
フォローするのも面倒くさいので、よく覚えていないが、この間どうやら長崎に行ったらしい。

んだら、ハウステンボス、オランダのゴーダチーズ買ってきて、と土産を頼む。テンボスに行くわけじゃないから、と言っていたのでそんな話をしていたことも忘れていたのだが、なんとしっかり空港で買ってきてくれたらしい。

とりあえず今日会おうという仮押さえの約束はしていたのに、終業後、連絡をすると「チーズを家に忘れてきた」と言う。なんなんだ、こいつはっ。とは言え、割りと家は近いので、彼の最寄り駅で集合。わざわざ家に一度戻ってお土産をもってきてくれた。

近くの居酒屋に入る。お洒落さは全くないけれど、蛸しゃぶがあった。(←どういう対だ)
食べた覚えがないので食べてみたかった。
たしか川上弘美の「センセイの鞄」で、蛸しゃぶを食べていなかったか?
~蛸の身のほのかに紅し~などという歌が詠まれていなかったか。うろ覚え。

これがなかなか上手かったのだ。
シンプルで蛸の新鮮さが凝縮する。

オヤジさんも愛想がよく、けれども変にへつらっているわけでもなく心地の良い応対をしてくれた。
わざわざ「蛸しゃぶ、どうでした?」と聞いてくるのにも好感がもてた。築地に自分で仕入れに行くらしい。

オヤジさんの奥さんの妹に、私が似ているそうだ。
入ってきた時、びっくりしたと言っていた。最初そうかとも思ったけど「けど、旦那が違う。」
笑ってしまった。

S氏が調子に乗って、「これ、俺の彼女。」などと口走る。
「・・・・。」
オヤジさんの微妙な沈黙に笑ってしまった。正しくどう反応してよいか分からない、といった所だ。

途中で薬を飲み忘れている事を思い出して、お酒で薬を飲んだ。
S氏がめざとく見つけ「大丈夫か?」と心配する。意外に(体に似合わず)細かい気遣いをする、この人は。

鞄を持ってトイレに立った時も「生理中か?」(←恋人でもないのに、それを面と向かって聞くこの人に『気遣い』があるのか。まぁ、形式だたない気遣いはあるのだ。何しろ私は彼の家のトイレカバーを血で汚したことがあるので、今更、だ。)

生理中でなくても、鞄くらいもってトイレに行きます!(←一応女ですから。)

薬に関しては本当の事を言わなかった。痛み止め等ではない。経口避妊薬なのだ。
ただ、それを彼に伝えるのもどこか憚られて「頭の良くなる薬」とかつまらない事を言ってごまかした。

S氏といるのは安心だ。
気取らずにいられる。

たんまり平らげ、すっかりご馳走になった。

帰り道、彼に少しだけ手を握られた。彼も、まぁ、ほどほどに酔っていたし。
何か悪い事をしてしまったようなそんな気分になった。触れられるのが嫌なわけではないのだが。
彼とに間には、距離があって欲しい。今は、友人でいいと思う。

店を変え、珈琲を一杯だけ飲んだ。
階段を上がって、彼が後についてきたのだが
「意外にかわいいお尻してるな。」とのたまう。

でかいんだけどね。
とりあえず、良く分からないので「ありがとう」と言っておいた。
あんまりそういうことを言わないで欲しいんだけど。

何もないけど、彼の中では私は女なんだろうか。
手は出さない、と言って見事手は出していないけど。

それにしても近所で飲むのはいい。
帰りが楽だ。

S氏は今日からまた出張である。
次回会えるのは、また半年後くらいか?(笑)

同窓会

2005-07-01 | Weblog

久しぶりに留学時代のT君と食事。
お昼に電話がかかってきて上京している事が分かり、その日夕食を共にする事にした。

本当は。かわいいD君も出てくると聞いていたから、そっちのがメインだったのだけど。
箱を開けてみれば、D君は風邪でドタキャン。
なんだ~~(苦笑)

馬場のオープンカフェで軽く飲みながらつまむ。
アラビア料理のハマスがあったので頼む。久しぶり。
でもマズイ。ハマスのひよこ豆の味が全然ない。玉葱の味ばかり。
ちょっと残念。

そのあとY君もやってくる。出版社で仕事を始めてから留学時代より一回り痩せた感じ。
それでも太ったというが・・。この人意外にハンサムだったんだなぁ、と思う。

楽しかったけれど、ちょっと疲れた。
自分の今の生活が楽しくないから、人に会うのに余り熱心でないかも。