みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

トランプ大統領(Ⅱ)

2017年01月22日 | 俳句日記

 阿武隈川の上には晴朗な空が広がっていました。残念なことに大好きな那須の山々は

かすんで見えません。随分と高いところに二羽のノスリが舞い遊んでいます。

 日曜日ですので二人の釣り人が私の定位置を占領していました。そのせいでアイ君の

姿はありません。離れたところに陣取って彼が姿を見せるまで弁当を食べることにしました。

 

 風は冷たいのですが、微風といったところで心地良いぐらいです。気持ちがいいのは

そのまま薬になるのが自然の摂理ですから浸っていたいのですが、日の丸弁当をつつき

ながらも、トランプのことが頭を離れません。

 ということで、今日もそのことについて書かせてもらいます。

 

 新聞には昨日の就任演説の全文が英文と逐語訳で掲載されていました。平易な英文で

したので、私でも全文に目を通すのにさほどの苦労はいりませんでした。逆に和訳の方が、

直訳のために話し言葉に成りそこなっていて読みずらくもありました。

 

 読み終えて頭に浮かんだのは、国名をアメリカからドイツに置換えれば、これはそのまま

ナチス労働党のアジ演説だなということです。ヒットラーの演説は、まだ修辞が散りばめられ

ていて扇情的な文章ですのでトランプのそれとは比べようもありませんが、趣旨はそのまま

通用します。

 

 ご存知のようにナチスは、第一次世界大戦の賠償に苦しむドイツのワイマール憲法下での

旧貴族政権を批判し、さらに追い打ちをかけた世界大恐慌の波の中で職を失った旧軍人と

社会の中間層を取り込むことによって政権を奪取した政党でしたね。

 ポピュリズム政党の陥りやすい人気取り政策の果てに人類的課題を残し崩壊してしまいした。

 

 なにもトランプがヒットラーの再来だと言っているわけではありません。どちらかというと

昨日書いたように、お金好きな自信満々の裸の王様ですよ。あなたもそうお思いでしょう?

 それならばそれで良いのです。側近がしっかりしていればいいのですから。ただ、宗教的な

あるいは思想的なバイアスが掛かってなければよいのですが、もし、それがあれば流血の騒ぎ

になるでしょう。国内に於いては暗殺、もしくは宗教的騒乱。海外ならばもちろん戦争ですね。

それらが複合するかもしれません。

 

 日本の政治家や評論家、あるいはメディアはこんなこと思っていても言えませんよね。

そう考えると心配でならないのです。三人目の孫が生まれたばかりですから。

 

      < 菜の花の 匂いを誘う 孫の在り >   放浪子

 

一月二十二日(日) 天気晴朗 微風冷たし  夕刻より風雪

          川へ行くもアイ見えず、餌を撒いて帰る。

          終日トランプ三昧、気味悪し。

 

 

 

 

 

 

 


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