みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

たのしい水辺

2017年01月20日 | 俳句日記

 今朝は、太陽の輪郭がおぼろげに見えるぐらいの薄曇りで日差しは地表に届いていません。

でも、幸いに昨日のように風はないので川へ出かけました。アイ君が待っています。

 さざ波すらない川面はぬったりとして、ミルクを溢したようないびつな同心円の光が写って

いるだけです

 

 こんな日には、水鳥の引く航跡がいつまでも消えることなく、どこまでも長く延びてゆきます。

つがいのマガモがいく組か遊弋していました。美しいシャイニンググリーンの首を持つオスが

先を行き、地味な色合いのメスは斜め後ろからしずしずとついてゆきます。

 山形の航跡が交差しながら広がってゆくさまは、のどかな冬の景色として充分にカメラの

被写体となるでしょう。

 

 先ほどまで雪がまばらになった河川敷でなにかをついばんでいたカルガモの群れが、

突然水面に降りてきました。二十羽程の群れでしたが、わずか一秒ぐらいの早さでザッ!

と着水する様子には驚きました。こんな光景を目にしたのは初めてです。

 特別な意味があるのでしょうかね? それとも偶然でしょうか。

 なにかに驚いて飛び立つ鳥の群れは、われ先にと一瞬で舞い上がりますよね。でも

降りてくる時は多少のバラつきがあるものです。カワウの集団行動もよくここで見ますが、

こんなスピードでシンクロするところを見たことはありません。

 山科の鳥類研究所にでも問い合わせたいような気持ちでした。

 

 珍しくキンクロハジロがいました。白黒二色だけの美しいガンカモ科の鳥です。よくスズガモ

に間違われますが、くちばしがドナルドダックのようにしゃくれ上がっていますから識別可能

です。それに寝癖みたいに頭の後ろに飾り羽が付いているのも特徴です。全国に分布して

いますから探してみてください。

 

 トビ翁がいつものように川を渡る電線に泰然と止まって、この冬枯れの光景を見下ろして

いました。この辺ではひとまわり体の大きな年老いたトンビです。

 アイはしきりに餌を食べています。よしよし、食え食え、元気になーれ。明日は・・・。

 

        < 照りもせず 曇りも果てぬ 大の寒 >  放浪子

 

一月二十日(金) 薄曇り 午後小雪

         川へ、風が止んで幸い。今夜から大雪予報。

         小雪の中ランドリーに行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  


最新の画像もっと見る

コメントを投稿