みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

寒湖水

2017年11月26日 | 俳句日記

春の湖面は、もじどうり「水ぬるむ」に
象徴されるように、どこかぬめりを持っ
て緩やかにうねる風情がある。

夏は、銀紙をくしゃくしゃにして伸ばし
て太陽の照り返しを受けたようなさざ波
のまぶしさが嬉しい。

秋は、澄み渡る空気と競うように澄み切
った水が、湖底まで懐を開いて小魚の生
態までのぞかしてくれる。

冬の湖面は寂しい。
特に今日のような水鳥の少ない日は、静
かな湖面に彼らが長く曳く波紋ばかりが
広がり、寂しさを増幅する。

珍しい光景を写真に収めた。

オナガガモの雌と思しき鳥に、ホシハジ
ロの雌が、つがいのように連れ立って行
動している。

先日、ホシハジロは迷鳥だと紹介した。
あの数百の群れはもういない。
逸れたのだろうか?
それとも女どうしの友情が芽生えたか?

寂しさが募る冬の湖にも、様々なドラマ
が生まれる。

〈シベリアの 思い出語れ 寒湖水〉放浪子
季語・寒湖水(冬)

11月26日〔日〕曇り しばし時雨れる
早朝は、殊の外寒かった。
ソフトバンクホークスには気の毒な天気
だったようだ。
なんでもいい、みんなが元気になるイベ
ントが、次から次と行われる社会は平和
で健全な証拠である。
すべての人が、無意識の内に幸せが欲し
い、嬉しい、楽しいと思えば、必ずそう
なるようにこの世は創られている。
ひとりが疑うと全てが失われる。