5月7日〔火〕快晴
緑の風が吹き抜ける早朝の散歩道の空は、見事な五月晴れでした。
さぞかし子雀たちは元気良く、校舎への坂を登って来るものと思っていたのです。
少し大袈裟ですが、平成時代に声を聴かなくなって、令和になってもう7日も経っています。
あの賑やかな朝が随分昔のように思えるのです。
今日のような好天の日は坂道に一杯の声でした。
あらら、どうしたことでしょう?
7時半になります。
今時分はワイワイガヤガヤ、笑い声や叫び声まで交じった通学風景の筈なのに。
気になってベランダに出てみると、皆うつむき加減で黙々と坂道を登って行きます。
子雀らしい魂の高揚がつゆとも感じられません。
休み疲れじゃァ無い、日常の記憶の断裂です。
“五月病”あれですよ!
大学生や社会人の一年生がよくかかる病。
そう言えば低学年の子雀の方が足取りが重い。
楽しい家族との想い出が脚を引張っています。
その頃おうちでは、お爺ちゃん・お婆ちゃん、そしてポチが居間に集まって何をするでもなくテレビを眺めたり、新聞をめくったり。
頭の中は子雀が飛んだり跳ねたりしてるのです。
なんとも平和な現象なんですが、職場の上司や学校の先生たちは心を鬼にして、家族の情に竿を挿してでも、持続可能な社会秩序の為に子雀の甘えを許してはならないのです。
今日私は、学校現場での実に巧みな狡猾な取り組みを目撃してしまいました。
字数が多くなって来ましたので、今日はこのくらいにして、明日画像と共にお知らせ致します
〈根を踏まれ やがて実りの 麦の秋〉放浪子
季語・麦の秋(夏)