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みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

夏初め

2019年05月09日 | 俳句日記

初夏の西日

5月9日〔木〕薄曇り のち 晴れ

街に段々と活気が戻って来たように思います。
業務用の車が増えて来ましたね。
今朝は全天に雲がかかっていましたが、お昼前から初夏の日差しが日常を包んでいました。

私は若い頃からツラの皮が厚いと言われて来ましたが、そんな私でさえ顔を射る日差しに手をかざす瞬間があった程です。
きっと凄い紫外線が降り注いでいるのでしょう。

ついおとといまで、

《初春の令月にして、気淑く風和らぎ、梅鏡前の粉を披き、蘭ははいごの香を薫らす‥》

などと格調の高い初春の情景詩に浸ってひたっていたのが、一転してコマが変るように現実に放り出された気分になります。
太宰府への旅が終わって自宅に帰ったような。

ところが帰ったおうちは、平成のおうちはではないのですよね。
もうなにかの文書にご自身の手で「令和元年」と書きましたか?

多分お書きになった時に、新しい時代にいるのだと実感することになりますよ。
ともあれ、皆様と共に新しい御代に脚を下ろしました。

令和時代の日本人として町や村で、都会で、或いは海外で全力で頑張りましょう。
21世紀の日本は「令和」から始まるのです。
きっと素晴らしい時代になりますよ。

でも、変わらぬモノもあります。
今日の夕日です。

〈夏初め まだ西方浄土の 光りなり〉放浪子
季語・夏初め(夏)

子雀たちの育ち方

2019年05月08日 | 俳句日記

校庭にズラッと並んだ?


5月8日〔水〕晴れのち 薄曇り

今朝は冷えましたね〜!
室内で9℃でした。
三月頃の外気と同じ位ですよ。
慌ててストーブを点けました。

令和祝儀で天帝が止めていた大陸の冷たい空気を、気団バランスの為に放出したのでしようか?
それとも「五月病」に喝をお入れになったのか?
そうでした、今日は子雀たちへの対策の話です。

正式には子雀たちのそれは、大人の適応障害である五月病とは言わないのだそうです。
我儘放題で楽しかった環境から、管理される環境に移る事への小さな抵抗なんだそうです。

だから、精神や身体に症状が現れるようなことは
ありませんが、ごく自然に元の環境に戻す工夫をするとよいと言うことです。
そこで先生方の仕掛けが始まります。

昨日の登校風景を見て気になっていた私は、午後から小学校の校庭を覗いて見ました。
すると見慣れない物がズラッと並べてあります。
よく見ると生徒の名札が入った植木鉢の様です。



〈作戦 その1〉

銘々の鉢にヒマワリの種を植え付け、生育の観察
日記を書かせる。
→子供の意識はこれを指示された途端に家庭から離れて、これから約2カ月間の作業の手順と花が咲いた時の喜びに囚われます。
同級生の事も当然意識しますよね。

ガーデニングをしている校庭のすぐ先に体育館がありました。
子雀たちや父兄が集まっています。



「何かあるの?」
「今からドッジボール大会の説明会があります」
「ドッジボール?楽しいね!」
「ハイ!」

弾んだ声が返って来ました。

〈作戦 その2〉
「なーるほどね」理解がいきました。
→子雀たちは体を動かす事が大好きです。
尚且つ相手のいるゲームには本能的に燃えます。
先生方はこの本能に目をつけました。
これで大会まで、子雀たちは夢中になります。

〈作戦 その3〉

これで終わったと思ったら大間違いでした。
放課後の部活が待っています。
好きな活動を好きな先生と、仲間たちと和気藹々の時間に過ごしていく。
社会性が柔らかく育つ時間です。



楽しいかな小学校、彼らの五月病は解消です。
先生方、ご苦労様でした。
ご父兄は皆様を信じてお預けになっています。
今後とも宜しく子雀たちをお願い致します。

今朝の登校時の子雀たちの声には、和気が戻っていました。
私は安心して遅い散歩に出かけました。

〈子雀や 令和の祈り 夏に翔べ〉放浪子
季語・夏





連休明けの子雀たち

2019年05月07日 | 俳句日記



5月7日〔火〕快晴

緑の風が吹き抜ける早朝の散歩道の空は、見事な五月晴れでした。
さぞかし子雀たちは元気良く、校舎への坂を登って来るものと思っていたのです。



少し大袈裟ですが、平成時代に声を聴かなくなって、令和になってもう7日も経っています。
あの賑やかな朝が随分昔のように思えるのです。
今日のような好天の日は坂道に一杯の声でした。

あらら、どうしたことでしょう?
7時半になります。
今時分はワイワイガヤガヤ、笑い声や叫び声まで交じった通学風景の筈なのに。

気になってベランダに出てみると、皆うつむき加減で黙々と坂道を登って行きます。
子雀らしい魂の高揚がつゆとも感じられません。
休み疲れじゃァ無い、日常の記憶の断裂です。

“五月病”あれですよ!
大学生や社会人の一年生がよくかかる病。
そう言えば低学年の子雀の方が足取りが重い。
楽しい家族との想い出が脚を引張っています。

その頃おうちでは、お爺ちゃん・お婆ちゃん、そしてポチが居間に集まって何をするでもなくテレビを眺めたり、新聞をめくったり。
頭の中は子雀が飛んだり跳ねたりしてるのです。

なんとも平和な現象なんですが、職場の上司や学校の先生たちは心を鬼にして、家族の情に竿を挿してでも、持続可能な社会秩序の為に子雀の甘えを許してはならないのです。



今日私は、学校現場での実に巧みな狡猾な取り組みを目撃してしまいました。
字数が多くなって来ましたので、今日はこのくらいにして、明日画像と共にお知らせ致します

〈根を踏まれ やがて実りの 麦の秋〉放浪子
季語・麦の秋(夏)