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八重山中学校公民教科書、八重山教委協会は「育鵬社」を不採択、東京書籍を採択。①

2013-03-02 14:00:13 | 八重山情報

 

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八重山中学校公民教科書、八重山教委協会は「育鵬社」を不採択、東京書籍を採択。②
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沖縄八重山の「教科書採択問題」 竹富町民の声は
http://blog.goo.ne.jp/teyata/d/20111218 

 

竹富町教育委員会を応援します!

文部科学省の「是正要求」は教育への政治介入です

1019

チラシダウンロードしてお使い下さい!

「chirasi1019.pdf」をダウンロード     「chirasi1019.doc」をダウンロード 

 

はかりしれない犠牲を出した戦争に多くの教え子が駆り出された反省から、敗戦後、教育を政治から切り離して中立性を守るために、1948年、教育委員会は設けられました。はじめは委員は公選でしたが、地方自治体の首長による任命制になり、だんだんと政治に取り込まれてきています。

そして10月18日、文科省は竹富町教育委員会に対して「是正要求」をするよう沖縄県教育委員会に指示しました。これは、憲法を変えて戦争ができる国にしたい今の政府の、教育への不当な介入です。

NHKニュースなどは、竹富町教育委員会が法律違反をしているような報道しかしていませんが、「義務教育は無償」をうたった憲法を踏みにじって、公民教科書の無償給付をしていない文科省の方こそ法律違反ではないでしょうか。

問題が起こって2年半近く、竹富町教育委員会は子どもたちのために節をまげずに頑張っています。
今年4月に石垣市で開かれた文科省政務官の「指導」に抗議する集会で、竹富町の保護者から「保護者の中で一致しているのは、学校の先生や竹教委を信頼していること。その先生や教委が町の子どもたちにふさわしいと考えて選んでくれた教科書を子どもたちに使わせたい」(八重山日報記事より)との発言もありました。

「竹富町の子どもに真実を教える教科書採択を求める町民の会」とともに、いま一度大きな声で竹富町教育委員会を応援しようではありませんか。裏面の琉球新報の社説を読んでください。教科書問題の発端からの流れがよくわかります。
 

竹富町教育委員会へ激励のファックスやメールを送りましょう。

県教育委員会には、是正要求は不当だから文科省の言いなりにならないで、とお願いのメールを。

文部科学省へは、教育へ介入するな、是正要求を撤回せよ、という抗議のメールを送ってください。

  
2013年10月19日                               
竹富町教育委員会を応援する会    文責: 田中むつみ・竹富町在住

裏面の琉球新報の社説は10月19日の記事を下に掲載してあります。 竹富町教委、県教委、文科省のアドレスは下の記事の末尾をご参照下さい。

 

 

文科省は竹富町への「是正要求」を白紙撤回せよ!

文科省は3月の義家政務官の是正指導から、竹富町教委へ是正要求を出しました。 今後「違法確認法訴訟」提起も。

10月18日、文科省は不当にも竹富町へ「東京書籍版公民教科書」採択の是正要求を出しました。育鵬社版教科書採択を強要する、文科省の教育に対するあからさまな政治介入は断じて許せません!竹富町が是正に従わない場合、地方自治法の改正でことし3月から可能になった自治体に対する違法確認法訴訟の提起をも辞さない構えです。 

地方教育行政法は各市町村に採択権限を与えています、地区ごとの協議会の答申を受けて教科書を採択するのは各教委です。それを無償給付しない文科省こそ、義務教育の無償をうたった憲法に違反しているし、文科大臣の是正命令はまったく不当です。 ましてや協議会規約にある再協議も未だ成立していない状態で、無効である「育鵬社版公民教科書」選定で一本化を求める事など論外です。

問題が持ち上がって2年半、竹富町教委はずっと子どものために節をまげず頑張っています。 保護者も「先生がたを信頼している。その先生の選んだ教科書を使ってほしい」と。 この暴挙に地元では強い怒りが広がりつつあります。 みなさん、中央政治権力の恫喝に屈せず闘い抜いている竹富町教委とそれを強く支持する町民を応援してください!

みなさん、竹富町教委への激励、支援と、「沖縄県教委は文科省の横暴に従うな」との県教委への要請行動で支えていきましょう。 沖縄県民の一丸となった怒りの行動と、本土での連帯した抗議で、文科省の是正命令を白紙撤回させましょう!

不当な是正要求に対し闘う、竹富町教委がんばれ!沖縄県教委は文科省の横暴に従うな!文科省は是正要求を白紙撤回せよ!

 

「竹富町への是正要求の白紙撤回をせよ!」と文科省へ抗議、要請のメールを!
文科省ご意見フォーム→ https://www.inquiry.mext.go.jp/inquiry06/  

竹富町教育委員会へ激励メール・FAXを!
FAX:0980-82-0643
takekyousoumu@town.taketomi.okinawa.jp

沖縄県教育委員会に「沖縄県教委は文科省の横暴に従うな」との要請を!
総務課 電話:098-866-2705 FAX:098-866-2710
E-Mail: ab310000@pref.okinawa.lg.jp

 

関連記事 薔薇、または陽だまりの猫
沖縄八重山教科書問題・[教科書是正要求]教育に政治介入するな/沖縄タイムス社説 他
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八重山の「産経?」の論調は。

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10月28日の八重山日報

10月25日 東京新聞
社説:教科書の採択 竹富町の意思重んじよ

沖縄県の竹富町教育委員会が法律に反して選んだ教科書を使っているとして、国は是正するよう県教委に指示した。法体系の不備を棚に上げての過剰な介入と映る。教育現場の意思を尊重すべきだ。

文部科学省が出したのは地方自治法に基づく是正の要求だ。市町村に違法行為があれば、都道府県を動かして正す。過去に二例しかなく、教育行政では初めてだ。子供の学び場をめぐる発動は残念でならない。ましてや竹富町に重大な落ち度があるとは考えにくいからなおさらだ。問題になっているのは中学公民教科書だ。二年前、石垣、与那国、竹富の一市二町でつくる八重山採択地区協議会は育鵬社版を選んだ。けれども、竹富町はその答申を拒み、東京書籍版に決めた。採択地区の市町村の小中学校は同じ教科書を使わなければならない。教科書無償措置法の定めだ。竹富町が昨年度から異なる教科書を使っているのは「違法状態」と、文科省は判断したわけだ。

しかし、竹富町が置かれている立場を見る限り、是正要求は行き過ぎだと言わざるを得ない。保守色の強い育鵬社版が選ばれやすいよう協議会が強引に運営されたと、竹富町は訴えてきた。三市町は教科書の統一に向けて努力を重ねてきている。現場の自主的な解決に委ねるべきだ。無償措置法では採択地区で結論がまとまらない事態は想定されていない。答申の正当性に疑義が出されているのに、文科省はそれに従わないからと竹富町を教科書の無償給付の対象外とした。町は有志から寄付された東京書籍版を配っている。子供の学ぶ権利は損なわれていない。法律の欠陥を放置しながら、竹富町の教科書の使い方を「違法状態」と判断できるのか。理解できない。

そもそも地方教育行政法は、教科書の採択権は地元の教委にあると定めている。地域に根差した教育行政の担い手なのだから与えられてしかるべき職務権限だ。特色のある教育を手がける国立や私立の小中学校では、校長が教科書を選ぶ。地域主権が唱えられる時代だ。教育の多様化や自発性を促すため、公立でも校長が決めるべきだとの論議もある。憲法は義務教育の無償をうたう。国費で教科書代を賄うゆえんだ。無償措置法は効率よく配るための段取りにすぎない。地域の望む教科書を無償で手元に届けられなければ、国こそが責めを負うべきだ。履き違えてはならない。

10月24日 琉球新報
論壇:仲村守和
文科省の「是正要求」撤回求める 県教委は憂い残さぬ判断を

19日付本紙の「竹富教科書で是正要求」「文科相、県に指示」という報道に接しわが目を疑いました。そこにはあまりにも拙速な文部科学省の対応があったからです。2007年度の「高校歴史教科書問題」では、県議会や全市町村議会での反対決議、11万余の県民大会の成功がかたくなな文科省を突き動かしました。当時、文科省は沖縄県民の爆発力を教訓にしたと思われました。しかし、今回の「是正要求」は下村博文文科相の「暴走」を官僚が止めることができなかったものと推察されます。

さて、11年度の八重山地区における教科書採択の問題は、八重山地区採択協議会の規約を変え、現場教員の複数教科書の順位付けの廃止や採択委員のメンバーを入れ替え、石垣市教育長が意図する「育鵬社版」の教科書を賛成多数で決定する恣意的な運営に端を発しました。その後、3市町の全教育委員会議では「東京書籍版」教科書が決定されました。石垣市と与那国町は無償措置法で無償で教科書が支給され、竹富町は採択協議会に疑義があるとし、地方教育行政法により独自の教科書を決定し有償での教科書支給になっていま
教科書が一本化できなかったことで、県教育委員会としても粘り強く話し合いをしてきました。諸見里明県教育長も再三にわたり八重山に出向き精力的に教育委員会と話し合いを重ね、最近になってやっと同じテーブルについて話し合いを始めるまでになっていました。
 
文科省は「是正要求」を出す前に、まずは無償措置法と地方教育行政法の整理や八重山採択地区協議会の運営の疑義を正すべきです。また、教育行政が一般行政と違うところは教育の中立性とともに教育行政の遂行に当たっては、強制的な指揮・命令・監督によるものではなく、専門的識見に基づいた指導・助言・援助という非権力作用によるべきとされています。「是正要求」は教育基本法の趣旨からしても、教育の場にはそぐわないものであり、文科相にはぜひ撤回していただきたいものです。
 
今、県民は文科相の「是正要求」指示を受けた県教育委員会の対応に注目しています。県教委が文科相の指示を受け、竹富町に「是正要求」をし、竹富町が従わない場合、次のステージは県教委が文科相の指示で、「違法確認訴訟」の原告になる可能性が危惧されます。裁判は県教委と竹富町が争うという構図になり、県民同士がいがみ合う事態が想定されます。後顧の憂いを残さないためにも、県教育委員の皆さんには会議の場で議論を尽くして最善の判断を行ってほしいと思います。
 
また、教科書採択問題が政治問題化し混乱するほど迷惑するのは当事者の子どもたちです。子どもたちに不安や学習の遅滞が生じないよう、子どもたちを守る最大限の配慮を行うことを忘れてはなりません。
(読谷村、元県教育長)

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10月24日の琉球新報

10月24日 沖縄タイムス
県教育長に教科書専決権 規則を見直し明記

県教育委員会(新垣和歌子委員長)は23日、定例会を開き、県立学校の教科書について、県教育長が県教委に諮らなくても教科書を決められる専決権を持つことなどを盛り込むよう県教委の規則を改めることを決めた。教科書採択権と責任は県教委に置く。高校教科書の採択について、県教委が県教育長に決定を委ねると明確にしたのは初めて。

県教委はこれまで、作成した高校管理規則に「教科書は校長が選定し、県教育委員会に届け出なければならない」と記しているが、県立高校や特別支援学校などで使う教科書についての採択権や決定権の所在などは記載していない。高校教科書の採択については国の法規でも明文化されていない。文科省も1990年ごろから高校教科書は「都道府県教育委員会は、採択権者」と明記した通知を県教委に送っている。県教委は約2カ月前から規則の見直しを始め、県教委に教科書の採択権や責任などは残すが、県教育長が事実上、県立高校の教科書を決定できる内容で調整した。

現在、県立学校の教科書は、各学校が毎年使う教科書を県教育庁に伝え、県教育長が文科省に教科書の冊数を報告している。県教委は今回、文科省の中央教育審議会の提言が地方教育行政の権限と責任の明確化を求めていることから、県教育委員会も業務内容を精査し、規則を改めた。規則は、県の公報に登載、公布される。県教育庁総務課によると「10日以上かかる」としている。

諸見里明県教育長は「都道府県でばらつきがある教育委員会の権限を県教育委員会は一つにまとめた形だ。権限事務の一部が教育長に委任されるが、システムについては従来と全く変わらない」と話している。都道府県立学校の教科書採択で、教育長に専決権があるのは大阪府や千葉県など。大阪府教委は2014年度に使う歴史教科書について「国旗掲揚や国歌斉唱の記述で一部の自治体で公務員への強制の動きがある」として実教出版の教科書を使う場合は、府教委の指導や助言を受け入れさせるなど、教育現場に強く介入している。

10月24日 沖縄タイムス
県教委規則改定:関係者ら恣意的選定を懸念

県教育長が、県立学校の教科書を決められることなどが盛り込まれた県教委の規則・規定の改正について、教育関係者や識者から「教科書が恣意(しい)的に選ばれるようになるのでは」「教育委員会の厳しいチェックが求められる」などの声があがった。

琉大教育学部の佐久間正夫教授(教育行政学)は「沖縄はある意味、全国でも先進的だ」と皮肉った。「教育長が、特定の教科書を使いたい場合、現場の先生たちが研究を重ねて選んだ教科書を差し置いて選ぶことができるようになる」と指摘した。「現場の先生たちの意見を反映しながら審議して、教科書決定の方法を規約に盛り込むべきだ」と強調した。県高教組の玉那覇哲委員長は「意図が分からない」と驚く。「特定の教科書にしたいとの思いが強く働いた場合、方向性がおかしくなってしまうのではないか」と懸念。東京や神奈川などの問題を踏まえて「沖縄で起きるのかと懸念してきたが、規約の改正で恣意的に使われないか心配だ」と述べた。

10月24日 琉球新報
八重山教科書問題 県教委、結論出さず協議継続
 
八重山教科書問題で下村博文文部科学相から是正要求を指示されたことを受け、県教育委員会は23日、県教育庁で10月定例会を開いた。県教委は現段階では結論を出さず、協議を継続することを決めた。今後の会合の開催日程は未定。新垣和歌子県教育委員長は「法解釈が難しいので、専門家の意見を取り入れながら慎重に議論したい」と述べた。
 
県教委は定例会開催前に2度の勉強会を開き、法解釈やこれまでの経緯を確認した。諸見里明県教育長は「なるべく早く調整したい」としている。県は是正要求に対して従う義務を負うが、従わなくても罰則規定はない。国の指示内容に不服がある場合、30日以内に「国地方係争処理委員会」に審査を申し立てることができる。
 
現在、八重山教科書採択地区内では石垣市、与那国町両教委が育鵬社版を採択する一方、竹富町教委は地方教育行政法に基づき東京書籍版を採択している。下村文科相は18日、同一地区で同一教科書を採択するよう定める無償措置法に竹富町教委が違反しているとして、県教委に対し、竹富町教委に是正要求するよう指示した。

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10月24日の八重山毎日紙面 西表(竹富町)の方より

 

10月23日、「竹富町の子どもたちに真理を教える教科書採択を求める町民の会」のみなさんが竹富町教委を激励。

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10月24日の八重山毎日紙面 西表(竹富町)の方より

10月24日 八重山日報
「竹富町は初志貫徹を」 住民ら慶田盛氏を激励

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慶田盛教育長(左)を激励する仲村代表(右から2番目)ら=23日午前、竹富町教委

 
八重山教科書問題で、文部科学省が県教育委員会に是正要求指示を出したことを受け、竹富町の子どもに真理を教える教科書採択を求める町民の会の仲村貞子代表らは23日、町教育委員会を訪れ、慶田盛安三教育長を「県教委がどのような対応を決めようとも、町教委は自信を持って初志を貫いてほしい」と激励した。 県教委はこの日の定例会で、是正要求指示に対する対応を協議したが、判断を先送りした。

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10月24日の琉球新報

「玉津教育長の早期辞任を求める集会」が10月22日に石垣で行われ、200名を超える参加者が、教育長の辞任と竹富町教委への是正要求撤回を求める。

 

10月23日 八重山毎日
社説:撤回されるべき是正要求 県教委と竹教委は国の脅しに屈するな

文科省はなぜそこまで
竹富町教育委員会が地区協議会の答申と異なる教科書を使用しているのは教科書無償措置法に違反しているとして文科省が18日、県教育委員会に地方自治法に基づいて是正要求したが、違法確認訴訟まで示唆した要求は政治的思惑に基づく圧力と脅しであり、両教委は堂々と受けて立ち、逆にその不当性を追及すべきだ。

しかし、なぜ文科省はそこまでするのかと思う。そもそもこの問題は、中学の公民教科書に保守色の強い育鵬社版を採択したい玉津博克石垣市教育長の八重山地区採択協議会の規定無視や意図的な運営に端を発したものだ。竹教委は、その後の3市町教委の全教育委員による採決での育鵬社版否決を受け、地方行政法に基づき東京書籍の教科書を採択して使用してきた。そこに何らの瑕疵(かし)や違法性はないは専門家の見解だ。しかし文科省が教科書無償措置法の対象から除外したため住民から寄付された教科書を生徒たちに無償で配り2年目に入った。民主党政権はこれを容認したが、自民党政権は違法性を強く唱え、今回是正要求の強硬措置に踏み切った。

育鵬社版でも是正要求?

そこには「私を右翼の軍国主義者と呼んでもいい」と中国側を挑発した安倍首相の政治的思惑が見て取れる。それが恣意(しい)的な採択の経緯や教科書無償措置法と地方教育行政法の二つの法律の矛盾も無視しての、今回の保守色の強い育鵬社版教科書の強要だ。仮に石垣市教委や与那国町教委が現在と逆に東京書籍版、竹教委が育鵬社版を採択していたら、それでも文科省は竹教委に対し是正要求しただろうか。

八重山の教科書問題は、中国漁船の巡視船衝突による尖閣問題で、領土ナショナリズムが急激に台頭する中で起きており、それは偶発的でない八重山をターゲットに意図的に仕掛けられたものとの見方があるのも確かだ。同問題を機に、本土のタカ派などから「偏向」批判される沖縄のマスコミの中にも、新聞の販売戦略として従来方針から一変、本土のメディアなどと通じて中国脅威論や尖閣危機を強烈にあおる保守色を前面に打ち出したメディアが登場、県内でも異例なことに八重山は保守色の強い人々の往来や活動が目立つようになってきた。そういう中での違法確認訴訟提起もにおわす今回の異例の是正要求には、やはりタカ派的安倍政権の政治的思惑を感じる。

許すべきでない政治介入
この是正要求は従わなくとも罰則はないが、果たしてこの圧力に県教委がどう対応するかだ。竹教委の委員はあくまで「教科書の採択権は地教委にある」として文科省に疑問を呈し、県教委の対応を見守るとしているが、両教委ともこの脅しともとれる国のやり方に屈するべきでないし、教育に政治介入を許すべきでないだろう。特に“一強多弱”の与野党勢力を背景に集団的自衛権行使容認や特定秘密保護法案の制定など、「積極的平和主義」を前面に掲げ、戦争する国に突き進む安倍政権に不安を感じている人は少なくないはずだ。そういう中で教育への政治介入を許してほしくない。

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10月23日の八重山毎日紙面 西表(竹富町)の方より

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10月23日の八重山日報

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10月23日の八重山毎日紙面 西表(竹富町)の方より

10月23日 琉球新報
八重山教科書 是正要求に抗議相次ぐ

八重山教科書問題で下村博文文部科学相が県教育委員会に是正要求を指示したことに、教育関係者や市民団体から抗議と撤回を求める声が相次いでいる。要請文はそれぞれ、2011年の教科用図書八重山採択地区協議会で育鵬社版教科書が採択された経緯の問題点を指摘。国が不当に地方教育行政に介入していることへの危険性を訴えた。竹富町教育委員会に対しては「国の圧力に屈せず頑張ってほしい」と激励した。

「文科省こそ違法」/子ども教科書全国ネット21
教育改革を掲げる安倍政権が、竹富町を指導するよう県教育委員会に是正要求を指示した件で、教科書検定に詳しい「子どもと教科書全国ネット21」の代表委員を務める石川康宏氏、尾山宏氏ら10人は22日、「中央集権的な教育体制をつくる既成事実づくりを進めるための見せしめだ」として是正要求の撤回を求める抗議声明を発表した。
 
石川氏らは、下村博文文部科学相が竹富町の対応に対し「無償措置法に違反している」「違法状態を放置できない」と発言していることについて「地区内が同一教科書になっていないのが違法というなら、竹富町だけでなく石垣市も与那国町も『違法状態』である」と指摘した。また「無償措置法では採択地区内で同一教科書を採択すれば(教科書を)無償供与することになっているので、竹富町だけでなく、石垣市・与那国町にも無償供与はできないはずだ」として「文科省こそが『違法状態』を続けている」と対応を批判した。
 
その上で県教育委に対し、竹富町のみ「是正要求」するのではなく、三市町による一本化のための協議を進めるという従来の方針を堅持するよう求めた。竹富町教育委に対しては「文部科学相・文科省による強権的な『是正要求』に屈することなく、竹富町の子どもたちにとって最も適した教科書採択を続けるよう要請する」とした。

県内も撤回求める声


八重山教科書問題で文部科学省が県教育委員会に是正要求を指示したことを受け、退職者教員でつくる「おきなわ教育支援ネットワーク」の佐久川政一、伊波興信共同代表らは22日、県教育庁に盛島明秀義務教育課長を訪ね、竹富町教育委員会に是正要求しないよう求めた。盛島課長は「23日に開かれる県教育委員会の会議で慎重に審議される」と答えた。要請文は「文


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