例年行われている、鉄道模型趣味誌(TMS)の2024年レイアウトコンペの発表がありました。
表紙は矢ノ倉橋モジュールと言う、HOゲージのモジュールです。 隅田川を意識してか、たくさんの屋形船があって、皆さん花火を楽しんでいます。 橋の上と言い半端な数ではないフィギュアが迫力を醸し出しています。
これは、今回のコンペとは関係がないのですが、たしか以前のコンペで入賞したものを、さらにグレードアップしたものでしょう。
さて、コンペ
私の名前が二つもあるのです。 佳作と準佳作です。 他にも聞いたことがある名前の人もいますし、私と同じHNモジュールの仲間の名前も2つあります。 嬉しいことです。 表紙の作者もHN仲間です。
入賞作品です。 皆さん、TMSを買って見ていただくために、星でマスクをしています。
右下が、私の入賞作品のナローのレイアウト、桃山鉄道川尻線です。 このブログにも制作過程をずっと書いていた作品です。
もう一つ準佳作の写真は載っていませんが、同じくナローのヨーロッパの景色のレイアウトです。 私的にはこの日本のレイアウトよりもヨーロッパのものの方が出来が良いのですが、予想通り、日本の景色の方が上位に入りました。
さて、他の方の作品、それはそれはすごいです。
星だらけで申し訳ないのですが、本屋さんに走ってTMSを購入してください。
入賞発表の小さな写真ですが、皆さん素晴らしい工作力を発揮して、見応えがあります。
講評にありますが今回の傾向としては、樹木のレベルが格段に上がったということです。木々の種類もわかるほど樹木の製作技術が上がっています。 これには電植の道具、芝生の達人などの道具を使う様になったことが挙げられています。
こういう道具ですね。 これは10年前の湯の花線の製作どきの写真です。 この時にはすでにノッホの芝生の達人を使っていたのですが、最近になってやっと日本人が使い始めたという感じ。
このノッホの草撒き器は弟のもので、弟はそれ以前から使っていたということ。 弟のレイアウトはイギリスの景色で、羊がいる草原を作るのにこれが必要だった様です。
こういう良い道具が売られていて、日本でも手に入る状態だったのに、日本型の模型店には置いていないし、その存在すら知らないモデラーのなんと多かったことか。
これは、今回佳作に入った川尻線で芝巻き器を使っている状態です。 この製品はノッホのものより少し小さいけれど使い勝手は良い。 芝はノッホのものも使えます。
このような芝巻き器を使う人が増えてきたから、今回のコンペでの樹木のレベルが上がったというよりも、それまでは駅舎や機関庫など建物関係ばかりに力を入れていたのが、最近は樹木製作にも目が向いてきたと言うことでしょう。
私はある時期からヨーロッパ型に興味を持った、そしてドイツやフランスの本を見ると(読むとは言えない)、レイアウトの樹木が素晴らしいのです。 そして、1993年のドイツでのトイメッセで、樹木を作っているメーカーのブースで、草や葉の材料を見ました。
その時の写真ですが、樹木の葉が一枚ずつある様に見える。 思わず愕然としました。 スポンジとは違う。
シルフローというメーカーですが、この後、この商品を売っている店を探して、見つけるごとに買うというのが数年続きました。 高価なので一気には買えなかった。
2008年に製作した農家のモジュールです。 まだ芝生の達人は発売されていませんが、木の葉や生垣などシルフローの材料を使っています。 ヨーロッパの材料だって日本型に使えるのです。
これはある雑誌に載った私のザクセン保存鉄道です。 2013年で、これも草や木はシルフローの材料をふんだんに使っています。 単にヨーロッパの鉄道模型レイアウトの手法を使っただけですが、その後シルフローを小分けにして安価に買えるミニネーチャーの名前で売り出され日本型の模型店でも置く様になりました。
ということで、日本のレイアウトやモジュールでもこういう材料のおかげで樹木が実感的になってきました。 もちろん、こういう材料を使わずに実感的な情景を作っている人もいますが、もう、スポンジの材料では、物足りない時代になったのです。
話が樹木に行ってしまいましたが、写真によるレイアウトコンペという性格上仕方がないのですが、機関車のモデルにしても情景モデルにしても、レベルが高くなるのは良いのですが、私としては、実感的に見えればそれで良いのか? 写真をうまく撮れればそれで良いのか? という疑問が常々ついて回っています。
それは、次回に書くことにします。
つづく
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