暇に飽かさたな。

はまやわらかいブログ。

翻訳・・・?

2006-06-24 04:11:35 | Weblog
 最近ブックレビューをしていた流れか、こんなことを思いついた。


  解析概論の現代語訳をしてみる


 解析概論とは、もちろん、高木貞治のそれだ。現代語訳とはいえ、解析概論改訂第三版では旧体字は全て改められていて、若干の古風な言い回しを残すのみとなっているのだがそういう作業ではない。数学として、現代的観点から見たとき改めるべきところを改める、という意味だ。例えば、多変数の微積とか、Lebesgue積分論の章などははっきり言って読みにくい。まだ道具が整理されていなかったころの本だからしょうがないのだが、これを改めようという話だ。

 ということで、解析概論の現代における存在意義を考えてみる。

①数学を専門としない人にも読める敷居の低さと、論理的な構成が適度にバランスされている。

②概念を定義して雑多な事実を整理する、という数学の美しさを紹介する。(解析学全般を一冊の教科書で説明している本が、最近ではあまりないから、この存在は稀有)

③みんな読んでる。ルバング島で戦争してた人も時代的にはかぶりうるというすごい本。


ぐらいを思いついた。このような利点を残しつつ、現代風にリアレンジすることはできないだろうか。


ということで早速手をつけてみようと思ったのだが、開始と同時に問題が。「集合」概念が、あまりにぞんざいに扱われているのだ。実際、Lebesugue積分論を始めるまで、集合の合併や共通部分などといった集合算は出てこないし、全体を通して扱われる集合は「数」の部分集合のみだ。(本書では、実数や複素数などをまとめて「数」という言い方をする)

とは言え、あまり一般的に話を始めると、利点で挙げた①に抵触するのであまりよろしくない。しかし現代においては集合算は高校生も勉強するわけですし・・・。
よくわからないので、1章に0節というのを付け加えて、集合の簡単な定義などを並べてみることにした。

試しに


しかし、こう書いてしまうと、その辺にいくらでもころがっている解析学の教科書と大差ないのか。難しい、意見求む。