暇に飽かさたな。

はまやわらかいブログ。

私も有権者ですから。

2006-03-04 23:18:33 | Weblog
 たまには政治経済のことも考えてみよう、ということで昨夜寝ながら考えたこと。正確に言えば寝ようとしているときに、か。

 小泉さんについて。彼はどうなんだ、というのはもう随分前から話に上がっていて、支持・不支持が明確に割れている。私に彼の政策うんぬんについて包括的に意見を述べる能力があるとは思えないので断片的に言わせてもらうが、彼の目標は「小さな政府」ではないはずだ、ということである。

 もちろん、今の改革の基本方針が「小さな政府」であることは疑いない。さかんに問題になった郵政民営化などのように、国の事業を切り売りして、一部国が株を持つなどという形で合理化をはかっているのは周知の事実だ。そして、合理化→資本が市場に出回る→景気回復 という例の論理でデフレ脱却を図っている、それが小泉総理の目的だと言う風に理解されている。(というか私はそう思っていた)しかし、彼が本当にそれを最終目標としているのか。実は、官庁主導・官営事業を縮小することを第一目標とする、もっと大きな目的があるのではないか。

 きっとそれは、日本の軍備増強だろう。小泉さんの描いているであろうビジョンを想像してみる。

1.官営事業から軒並み撤退し、プライマリーバランスをとるという現在の方針を進める。その結果、政府予算全体は縮小する。
2.歳出に占める防衛費が上がる。軍備を縮小するのは「聖域」侵犯である、という論理をたてにこれを守り通す。
3.どう考えても自衛隊を維持していくことは難しい、と国民全員がわかるまでこれを貫くと、徴兵制が支持を得る。
4.徴兵制導入へ。

 だから私は今、小泉さんは私たちを魔法にかけているのではないか。対歳出防衛費を表立って上げることなく、軍備を増強するためには経済面での改革で十分だ、ということだ。私たちはつい、消費者物価指数や完全失業率などの経済的な指数で彼の業績を判断してしまう。けれども、彼はどっからどう見たってタカ派であって、イラク派兵や憲法改正、靖国参拝など一般人にはよくわからん行動をよく取る人だ。この辺は注意した方がよいのではないか。


 確か、戦後ヨーロッパで混合経済が導入されて政府の介入が当然だと言うケインズ経済学が主流になる前は、国家の役割は「夜警」にある、という議論があった。「夜警国家」とは、経済活動はすべて民間に任せればいい、政府は僕らを守ってくれればいいんだという考え方だ。昔はこれは軍事的な保護を意味したと思うが、いまではセーフティネットのような経済的な最終ラインも含意していると思う。今もし政府がどんどん小さくなると、政府の仕事は「夜警」のみになる。でもここで、夜警の意味をかなり古風に、とはいえ意図的に間違えることができれば…。

 日本政府はその意味でも米国追従となってしまうのだろうか。

クラウジウスの原理

2006-03-01 23:08:45 | Weblog
 驚くほど長い間放置していた気がする。どうも私はものごとを継続的にやることが苦手らしい。昔からわかっていたことを再確認する結果になってしまったのは残念ではあるが。

 放置と言えば、部屋の中のエントロピーがかなり高くなっている。3月中に負のエントロピーを導入しなければならない。生命とは負のエントロピーを食べていると言ったのはシュレディンガーだが、(「生命とは何か」参照)エントロピーは低い方がいいと感じるのは人間の根源的な欲求ではないか。それに対して、秩序に特別の重きを与えず宇宙との合一(個人的には「熱力学的死」を意味すると考えている)を目指すような思想は、まさに煩悩からの解脱であろう。ということで心頭を滅却すればゴミもまた友達怖くない。