89歳の日々

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蒙古来襲!「青嵐の譜」と「乱神」

2010-01-12 18:33:23 | 読書
「青嵐の譜」と「乱神」
     元寇の時代をインターナショナルに描く!

この2つの小説の共通点は、日本歴史の中では第二次大戦以外に、
外国が日本を襲った稀な時代を背景にしています。
 
「青嵐の譜」天野純希著
3人の少年少女が元寇の時代にどう成長したかを物語っています。
高麗武将と日本の賎民との間の子は、武士になり蒙古軍と死闘する。
華僑の番頭の日本人の子は、中国・宋に残って絵師として過ごす。
宋の遊女の子は、遊行踊りの旅芸人となる・・・。
エキゾチックな背景に、各自が安易な道を避け、
苦難にめげず自分を生かす生き方を選ぶ物語です。

「乱神」高嶋哲夫著
十字軍の騎士・エドワード一行が日本に漂着し結局
蒙古来襲には北条氏らに加担して戦うというユニークな物語。
エドワードは北条時宗の顧問のような役で戦いを指導もしますが
西洋と日本の武器や戦い方に就いて双方の長所や短所を
述べる所などが如何にも現代の小説です。

特に歴史で有名な十字軍の残虐さは、騎士・エドワードの言葉で
様々に語られ、聖地奪還の信仰の為と言う十字軍の実態を描きます。
蒙古来襲と言っても、戦う人は宋や高麗人で、彼らも大変です。
(特に高麗の人々の惨状を、井上靖が「風濤」で書いています)
結局エドワードは何のために戦うのか“人民の為”という結論を得
日本での戦いに死んで行きます。

初めて読む著者の400~500頁位の分厚い本ですが
昨秋~暮頃にかけて、気楽に読みました。

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