河村龍一の「月の癒し」~銀河鉄道の夜

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「令和時代の幕開けにふさわしい本~社会に拡散したい良著を紹介!」(修正あり)

2019-05-01 00:01:38 | 日記

今宵、「銀河鉄道の夜」に訪問していただき、ありがとうございます。

現実世界に疲弊した皆さまを、夢とロマンの時空にご招待いたします。

 

近年、「児童虐待死事件」や「いじめ自殺事件」などに見られるように、この国で生きている子どもたちが地獄のような受難の果てに誰の救いも受けられず、密かに尊い命が消えていくといった悲惨な事例が後を絶ちません。

 

児童虐待やいじめの問題については当ブログでも時々掲載し、また私の裏のブログでも徹底的に糾弾してきましたが、国会議員の先生方が優秀な人ばかりで、未だにこれといった有効な解決策がないようです。

 

 

「親の資格」さえないような鬼畜が子どもの親になり、「他人をいじめることが日常生活の一部」だと勘違いしている非道な人間が存在する限り、たとえ刑法を厳罰化したところで、児童虐待や子どものいじめ問題などの抑止力にはならないでしょう。

 

連日の耳をふさぎたくなるような報道により暗鬱たる気分で日々を過ごしていたところ、つい最近、ある朗報がもたらされました。

聖なる朗報は、私の生き方(こころの在り方)についても根本的に変える必要があることを示唆してくれました。

 

朗報により死への恐怖心をやわらげたというか、人間は死では全てが終わらない摩訶不思議な生命体であると、改めて学習させられたのです。

 

人間一人ひとりの心が根本的に変われば相手の心も変わり(変えることができ)、それに伴い児童虐待やいじめの問題も自然消滅し、たとえ人が不幸な境遇に置かれたとしても心のありようで常に幸せになれるのだと、そしてそれはこの世が極楽浄土の世界となることにつながり、その実践方法(著者は「修行」と表現)についても、朗報は具体的に教えてくれたのです。

 

その朗報とは、ある著書を通じた光の使者からのメッセージです。

 

そこで今宵、本ブログ読者の皆さまが幸せになれるよう、天使(故武藤優司ちゃん:享年2歳4カ月)からのメッセージが記載されている著書をご紹介しましょう。

 

【タイトル名】

「ありがとう。ママはもう大丈夫だよ」

泣いて、泣いて 笑って笑った873

*定価(本体1.350円+税)

 

【出版社】

ライトワーカー2019年4月26日発行。

 

【著者】

武藤あずさ(本名「武藤梓」) 1982年生まれの女性で千葉県出身。

現在、法人2社の代表取締役。

 

同著書は「小児緩和ケア」を題材にしている美しい家族の絆の実話が描かれていることから刊行に先立ち、厚生労働省記者クラブで、著者と夫、国立研究開発法人国立成育医療研究センター元広報担当の佐藤さんたち3人が記者会見したという異例な経緯がありました。

 

(読後感想)

 

非常に「読み辛い(つらい)本」でした。

「小児緩和ケア」という表題を見るだけでも、胸にあついものがこみ上げてきました。

ページをめくる都度、花粉症が再発して文字がにじんでしまい、終盤ではハンカチとティッシュペーパーを用意しなければ読み込めませんでした。

決してオーバーな表現ではありません。

この著書を是非一読してみてください。すぐにわかるでしょう。

 

最愛の家族の一員を亡くしてしまうといった不幸な事例は、自然災害(東日本大震災、地球温暖化による豪雨災害など)被災者遺族や殺人事件の犯罪被害者遺族の人々のように悲惨なケースが国内で連日報じられてきました。

 

私は東日本大震災の被災地で取材する都度、残された遺族の皆さんの深い悲しみを直接肌で感じ取りました。

また、前著の刊行に先立ち、犯罪被害者遺族の人々に取材した際、犯人に対する宿怨と想像を絶した悲痛な思いに圧倒されてしまったのです。

どちらの遺族の人々にお会いしたときにも、私は共通した思いがわき起こりました。

「強い憤り」です。

それは、自然災害そのものと、石巻市大川小学校のように日頃の防災体制を怠たり取りかえしのつかない悲劇を生んでしまった「行政」にであり、また、凶悪犯罪事件の犯人たちに対してです。

 

それが今回、この著書に記述してあるような家族の一員を失ったケースでは、心の中が「悲しみ」で満ちあふれてしまう結果となりました。

読み進むのに、かつてこれほど辛い思いをしたことは一度もありません。

 

「私(著者)は幸せでした」

なんと著者は、まだ2歳と4か月だったご子息が著者の腕の中で息を引き取った時の感想をこのように述べています。

いきなり第1章の冒頭から読者のこころを混乱させてしまうような記述に、この本に対する関心がわき起こり、一方で、読みきるには相当な根性が必要であると瞬察しました。

 

著者は最初のころ、「この子が死んだら生きていけない」と思っていたそうです。

しかし、ある人物と知り合ったことで、辛い闘病生活を「楽しい時間」に転化させることに成功したのだと述べていました。

 

また、著者はご自身の悲しみの感情を「修行」というある行為で完全に克服したといいます。それは「天国言葉の力」だと。

でも、読み進んでいくうちに著者のこころの葛藤が何気なく伝わってきまして、それが余計に気の毒に感じてしまったのです。

 

 

生死にかかわる障害を持った子どもの闘病生活を描いた作品は、現代社会の人々が生きる上で何が一番大切なことなのかわかりやすく描いてあり、また強い家族の絆と人々の善意が奇跡を起こしたことや、善意が陰で社会を支えている現実を紹介しています。

 

概略は次のとおりです。

 

長男と次男に恵まれた夫婦が一家4人で幸せに暮らしていたある日、この家族に最悪な悲劇が訪れてしまいました。

 

著者の次男である武藤優司君は生後2か月のころから原因不明の難病に罹患した障害児だったことが判明し、3か月目では「肝臓移植しなければ死んでしまう」と著者が医師から告げられたのです。

 

しかし、手術には生体ドナーが必要であり、ドナーの条件として「血液型適合」、「3親等以内」、「体格」などのすべてが当てはまった人でなければならず、それらの条件を満たしていたのが著者だけでした。

 

生体ドナーになると言ってもドナー自身が死ぬリスクも高く、大変危険な手術になると説明を受けた著者は、

「親として無責任でもいいから、まだ死にたくない」

「でも、優司を見捨ててしまうひどい親になるのもゆるせない」

と葛藤し、手術前夜は一睡もできなかったそうです。

 

そして、10時間に及んだ手術は無事に成功しました。

普通なら、これでハッピーエンドです。

しかし喜びもつかの間、今度はまたも原因不明の病に罹患し、優司君の肺機能が悪化して自発呼吸ができない状態になってしまい、人工呼吸器を装着した今の優司君には「肺移植手術が必要」だと医師から告げられてしまったのです。

 

そんな手術など、誰がどう考えても到底不可能な話ですよね。

でも著者とご主人、医師や看護師さんなどをはじめとした病院関係者たち全員が、優司君のために尽力しました。ですが最終的には、著者は、1歳になったばかりの優司君の余命宣告を受けてしまいました。

そして「小児緩和ケア」という悲しい展開になっていくのです。

 

優司君の余命が宣告された著者は、精神的に追いこまれていきます。

しかし、そんな著者に救いの手を差し伸べたのが、ご主人でした。

ご主人は斎藤一人さんという「人生の師匠」の教えに従い、著者に「天国言葉」を使うことを勧めます。

 

人間は日常生活において、他人とトラブルを起こしたり苦境に陥ったとき、つい汚い言葉や暴言を吐いたり愚痴をこぼしてしまうものです。

このことを著者たち夫婦の師匠である斎藤一人さんは「地獄言葉」と教え、このような地獄言葉は事態をさらに悪い展開にしていくだけである、とアドバイスしたのです。

 

そして、その日から「天国言葉」を使う「修行」が始まりました。

途中で挫けそうになり、優司君の病状の悪化に伴い自暴自棄になりながらも、最終的には「天国言葉」を使い意識を転換させることで、奇跡が起こったのですが……そして武藤さん一家の悲しみのストーリーの結末は冒頭で述べたとおりです。

 

なお、本著の最後では、余谷暢之氏(以下、「余谷氏」)の特別寄稿「優ちゃんと過ごした大切な時間を振り返って」

ーー小児緩和ケアの役割について考える――

が掲載されています。

余谷氏は国立研究開発法人国立成育医療研究センター総合診療部緩和ケア科診療部長の肩書を持つ故優司君の担当医でした。

同寄稿の中で余谷氏は、小児緩和ケアの役割について次のように述べています。

「医療において『治療』は大切な目標です。しかし、治療が困難な病気や慢性疾患をもつこどもたちにとっては、医療のゴールは治療ではなく『いかにその子らしく過ごせるか』が大切な目標となります。緩和ケアとは、最期までその子らしく過ごせるために、からだや気持ちの症状を緩和し、本人とご家族が穏やかに過ごせることを支援する医療です」

余谷氏によれば、医療技術の進歩により多くのこどもの命が救われる一方で、治療が奏功せずに大人になる前に生涯を閉じなければならないこどもたちも少なくないといいます。

故優司君の場合もそのケースだったのですが、治療医と緩和ケア医がチームを組み故優司君の最期のときまで連携しながら、肺移植という「治療への希望」、「親子が意義深い時間を過ごせることの希望」、「苦痛なく最期を迎える希望」など3つの希望で、ご両親の悲嘆の癒しにつなげたと述べていました。


この著書で述べている一連の出来事は、「どこか100光年くらい地球から離れた先進文明が存在する惑星の、平和に進化した知的生命体の感動話」ではないのかと思えてしまい、今の日本の社会にはあり得ないような実話です。

 

親が子どもを虐待死させる事件やターゲットを自殺まで追いこむような陰湿ないじめが横行している現代社会において、冷徹な人々のこころに必要なものが何かを教えてくれた著書でした。

本著は一人の人間の「いのち」がいかに大切でかけがえのないものなのか、また、苦境に陥った人をこころから励ましサポートすることの重要性を教示してくれました。

 

私としては、この著書は次に記した人々に是非読んでほしいと思います。

1      自分の子どもを虐待死させた受刑者(子どもの親たち)

1      今も虐待を続けている親たち

1      陰湿ないじめで他人を自殺に追い込んだ人たち

1      今もいじめをしている人たち

1      国会議員の先生方

 

そして、上記の方々ばかりでなく子育て中のご夫婦や、子どもの教育に関する職業に従事している人々にも読んでいただきたい著書です。

もちろん、本ブログ読者にもお勧めします。

 

人間には「神聖」がまだ宿っていたようですね。

苦難に直面したとき、悪魔に豹変し「地獄言葉」を社会にまき散らしてしまうような人間になるのか、それとも、「神・仏」の心に開眼し、「天国言葉」で苦境を乗り越え神聖を発揮する人間になるのか、そのどちらかを選択していいのか教示してくれるのが本著です。

令和時代の幕開けに最もふさわしい良著です。

 


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