岩切天平の甍

親愛なる友へ

輝く命

2008年05月15日 | Weblog

朝の歯磨き、学校へ行く、お姉さんのカイリーがマニュキアを塗ってくれる。日が暮れたらキャンピング・カーで魚釣りに行く。主治医の検診に病院へ行き、注射に泣き叫ぶケーシーを押さえて一緒に泣きそうになるお父さんを撮りながら自分も泣きそうになる。ぐずる彼女にお父さんが「フレンチ・フライを買いに行こう。」と言ったとたんに満面の笑顔になった。

朝から晩まで一週間もやってくるテレビに、お母さんは嫌な顔一つせず付き合ってくれる。お姉さんは十六歳だと言うのにまるでまっすぐで、「ケーシーに出来るだけの事をしてあげたい。」と話すお父さんは、体は大きいくせに何か質問するたびにすぐに涙声になるので、インタビューするときにはティッシュの箱を置いておかなければならない。

「あたしはお日様の中に出られないのは知っているのよ。でもそれはほかの子と違うっていうだけで、悪いことじゃない。病気じゃないの。」
いつもにこにこ顔のケーシーちゃんは答える。

難病を抱えた女の子を守り育てている家族と、その周りの社会が、同時にまたケーシーちゃんに育てられているようにも思える。

恵まれた者が恵まれぬ者を助ける。
その立場に奢ることなく、恵む者もまた、それによって教わり育まれているのだと忘れずにいたい。

国と国も同じかと、また考えがあらぬ方へ飛ぶ。

はて、自分はどちらだろう。
持ち回りか・・・。




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