早朝、より良い朝日撮影ポイントを探しててくてく出かける。
ホワイトハウス前を通りかかると、ピシオットさんは毎朝の習慣らしく、活動仲間のトーマスのオフィスにシャワーに出かけて留守だった。トーマスが犬を連れて留守番をしている。
昨日、支局に「ご自由にお持ちください。」と、箱に入ったホッカイロが置いてあるのを見つけた。中継で残ったらしい。四つ貰って、ホテルから今日の新聞と持って来た。それに二十ドル札一枚を添えてトーマスに渡す。
「ありがとう、感謝するよ。」とトーマス。
ホッカイロ四個に二十ドル。まったくナンセンスなプレゼントだ。
四個じゃどうにもならないし、金は彼女にとって何の意味もなさないだろう。
ビニールの中にうずくまってラジオを聞いて過ごす夜の孤独・・・。
ただただ途方に暮れてしまう。
ホテルに帰って「たしかジッポがハクキンカイロと同じ物を作っていた筈だな。」と調べてみると、二十ドルそこそこで売っている。
さっそく詰め替え用のオイルと一緒に二個注文。
でも、届けられる頃には春になっているかな。