アメリカの政策を情緒的に感じさせる情景。いくつかのリクエストが日本から来ている。
ウェブでワシントンDCの映像を検索して、地図と見比べながら撮影ポイントを探る。数ある写真の中の一枚に、国会議事堂の後ろに夕日が写っているものに目が止まった。地図で見ると、東の方角、夕日ではない、朝日だ。
早速ウェブで日の出時間と角度を調べる。ワシントンDC、二月八日、北緯四十度にプラス十分、サンライズ・タイムは七時六分。昇る角度は百六度、地図上で見ると、国会議事堂から斜め前に伸びるペンシルバニア・アベニューとちょうど重なる。頭の後ろを冷たい物が走る。「もしかして。」
建物と太陽の大きさの対比を程よく撮るには建物に近すぎても遠すぎてもいけない。市街で唯一その条件に合うポイントから議事堂の後ろに昇る朝日を撮れるかもしれない。このチャンスは、一年に二日しかないし、もしその日に天気が悪ければ、確率は下がる。そこに自分が居あわせる確率もさらに低い。考えてみれば、一生に一度のチャンスかもしれない・・って大げさか。
でもそううまくはいかないよなぁ。目覚ましをかけて寝る。