9月14日~9月25日 フランス・ProvenceからLyonまでレンタカーの旅 14/09-25/09 Travel from Provence to Lyon by the rental car.
天空の村Chateau des Beaux-de-Provence
9月17日(日)船の後片づけや複数のリペアショップに修理の相見積を依頼するなどの後処理が終わり、プロバンスの小旅行に出かけた。Provenceは海沿いこそフラットなローヌデルタが広がっているが、少し内陸に入ると起伏に富んだ地形になっている。Les Plus Beaux Villages de France (フランスで最も美しい村)に認定された村落が沢山あるのもこのエリアだ。そのひとつ、Chateau des Beaux-de-Provenceに出かけた。そそり立つ石灰岩の山肌が見える道路に車を止めて階段を上っていくと、そこは車も通れない狭い坂道にひしめき合うような街並みがあった。
その町並から更に登っていくと、山のてっぺんに15世紀に造られたという広い城塞が残っていた。城塞からは北側に美しい集落、南側はプロバンス平原の素晴らしい景色が広がる心地良い場所だ。
ゴッホの絵で有名な町Arleと中世の面影を残すAvignon
9月18日(月)てまりの修理を依頼する業者との打ち合わせも終わり、Port Napoleonを後にする。最初に立ち寄ったのが、ローマ時代の遺跡が残るArle。
そして半分だけ橋脚が残された橋で有名なAvignonは城壁に囲まれた旧市街が魅力の町。ともにローヌ川沿いにあり、てまりで訪れる予定だったところだ。両方とも小さな町だがProvenceで人気の観光地のためにぎわっていた。
その二つの町を経て午後4時前、今日の宿泊地Orangeに到着した。
ローマ時代の巨大劇場が残るOrange
小さな田舎町という風情のOrangeには世界遺産の歴史的建造物がある。ローマ時代に造られた高さ40m近い構造の円形劇場がそれだ。ローマ帝国滅亡後かなり破壊されたようだが、一万人が収容できるというその劇場は、現在でもコンサートや演劇が上演され現役として利用されている。
オーベルジュでの夕食はスーパーで買った惣菜
9月20日(水)今日の宿泊はプロバンスの田舎にあるオーベルジュ。もちろん美味しい食事を期待して選んだのだが、なんとこの日は夕食が出せないというメールが宿から届いた。予約をしたネットサイトをもう一度確認すると、たしかにページの下の方に書いてあった。予約した宿は、ど田舎の一軒宿で、一番近いレストランまで18㎞も車で走らないといけない。安いところを探して返金不可の宿を選んでしまったためキャンセルできず、仕方なくスーパーに立ち寄って惣菜を買って行った。宿の方でも気を使って、電子レンジや食器・ワイングラスなどを部屋に用意してくれていたので助かったが、オーベルジュで出来合いの夕食を摂ることになるとは・・・とんだ失敗をしてしまった。
プロバンスの田舎道のドライブを楽しんで、巡礼の町へ
ヨーロッパは大都市を除いて渋滞も少なく車の運転がまことに楽しい。フランスは普通の道路でも速度制限は90㎞か70㎞、高速道路は130㎞だ。何よりもうれしいのは信号が少ないこと。交通量の多い町に入らない限り信号は無く、ほとんどの交差点はRound About(ロータリー)になっている。Round Aboutは頻繁にあるが、慣れてしまえば停車することなく通過できるので信号待ちのイライラが無い。起伏に富んだプロバンスの田舎道を、旧いたたずまいの小さな村を通りながらのドライブは快適だ。
断崖絶壁の上に建つ城塞跡
途中、「フランスの最も美しい村」の1つ、ARLEMPDESを訪ねた。この村のシンボルはそそり立つ絶壁の上にあるシャトー。15世紀に建てられたというシャトーは天然の要塞として17世紀までその地の領主によって活用されていたという。このような断崖の上に構築された城塞はプロバンスだけでもいくつも見ることができる。
9月21日(木)今日の宿泊地は、プロバンス北部にあるLes Puy-en Velay。中世の頃は、スペインのガルシア地方にあるキリスト教3大聖地の1つ、サンティアゴ・デ・コンポステーラまでの巡礼の出発地として栄えた町で、今でもこの町の大聖堂からピレネー山脈を越える過酷な巡礼の旅をする人たちが数多くいるという。同じレンガ屋根で統一された旧い家並みが美しい、巡礼者を迎えるにふさわしい落ち着いたたたずまいの町だ。この町にも切り立った山のてっぺんに造られた城塞が残っていた。
ローヌアルプスの中心都市LYON
9月22日(金)巡礼の町Les Puy-en-Velayを後にLYONに午後3時過ぎに到着。レンタカーを返し、フランス滞在最後の3日間を過ごすアパートメントホテルにチェックインした。
LYONはフランス第二の都市だが、町の大きさは銀座を中心に東京駅から新橋あたりまでの感じ。ソーヌ川とローヌ川にはさまれた新市街と、ソーヌ川西岸にある旧市街は十分に歩いて回れる大きさだ。ローマ時代から繁栄したというLyonはDijon同様美食の町と言われ、市が認定したローカル料理を安く提供するレストラン、Bouchons Lyonnaisをはじめとして数千件ものレストランがあるという。世界文化遺産に指定され、レストランやカフェが立ち並ぶ旧市街はいつも観光客でごった返している。
リヨンの人たちのお腹を満足させるため、ほぼ毎日オープンするマーケットが町のあちこちに開かれる。その一つをのぞいてみたが、やはり美食の町と言われるだけあって、惣菜から肉・魚貝類・チーズなどバラエティー豊かな食材が並んでいる。マーケットを見るとその町のグルメ度がわかる。
丘の上に建つノートルダム寺院の庭からはLyon市内が一望できる。フランス第二の都市なのに、高層ビルは2棟しか見当たらず美しい街並みが広がっている。Lyonに3日間滞在したがとても魅力的な町だった。
いよいよ明日夜の飛行機で4か月ぶりに帰国する。アクシデントもあって、すべてが順調だったわけではないが、7年目のてまりクルーズの旅が終わろうとしている。
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てまりブログも今年はこれで終了となります。ご愛読ありがとうございました。