いじめる教授

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10月07日(土)
町内ご近所でおこる話し (42)
不適格な質問の面接試験
 
 大学入試に面接を入れた推薦入試がある。それを受けるために事前に練習をしてもらってから受けに行く。一般には「学校を選んだ理由,入学後学びたいこと,卒業後の進路,在校中に経験したボランティア活動,最近のニュースで印象に残っているもの,それに特技や趣味」こういうことが相場でその原稿を作り,そらで言えるように練習をしていく。

 面接する側の立場では上記のようなことを準備して受験に来ているからそれを質問したのではすらすら答えられて評価に差がつかないと見ているのだろうか。準備したもののひとつか2つぐらいしか聞かれなかったらしい。一人の老教授が「メールはよくするのかね」と,「人並みにやります」と答える。もう一人の若い面接官が補佐役をしている。「女子高生ならメールするのは当然でしょう」と横槍が入る。「最近貴校からの入学者がいないがどうしてかね。」これはいじめである。同じような質問が来て,15分くらいで面接が終わったらしい。
 これを聞いただけでこんな感想を持つ。何を面接で見ようとしているのか,面接の目的が受験生に伝わっていない。事前に原稿をつくることは国語の勉強にはなるがそれを大学側はみようとしない。大学が示す受験科目の中で面接と基礎学力とするならば,「面接では,自己の意見を恥ずかしがらないで話すことができる。社会で起こることを速やかにキャッチし,自分の物差しで判断して批評できるなど」こういう内容を明示しておけば,そのように1年次から高校生活を送ることを心がける。

 大人にとって面接の目的はわかっている。しかし老人になって若い子と話ができる能力に欠けてくると,どんな質問をしたらいいかおそらくわからなくなる。評価できる的確な話題提供と言った方がいいだろう。普段学生に一方的に講義をしていてもそれは専門分野の用語の羅列にすぎず,学生を理解しているとはいえない。だから,面接試験などといっても「木に縁りて魚を求む」類の行為に過ぎない。大学の先生は研究室に引きこもらないで,学食へ行き,毎日会食する意欲を持ち続けなくては学生を理解できるようにはならない。
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