今年は歩く、 登る、 よじる、
高血圧の人は運動しましょう歩きましょう、
血糖値の高い人も運動しましょう歩きましょ、
骨密度の低い人も運動しましょう歩きましょう、
骨粗鬆症は痴呆にもつながるとも言われて
歩け、登れ、と言われれば登山じゃないですか
アルペン大好き人間としては正々堂々と山へ行ける
と、思いきや最近の体力の無さに唖然とする
と、いう訳で裏山散歩とあいなった。

猪の出没、熊の出没、危険この先立入禁止の看板だ。
昔 むかし、私は南アルプス最深部の丸盆や黒法師に単独で入った
その頃でも獣の匂いも、声も聞いた
ブナの大木にも熊の爪痕があった。

だが獣の気配はしても姿は見えなかった。
互いに存在を見ない見せない関係があったように思う
相手は山の神であるその尊厳を互いに重んじていた。

私は昭和19年生まれだが日本オオカミの存在を祖父の話として母から聞いている。
山仕事で小屋掛をして暮らすのだが夜中に小便桶の小便を飲みに山犬が来るのだ。

送りオオカミという言うが、その昔は山を行く人を守るようについて歩く
オオカミがいたことも事実であった。

だが今の日本にはオオカミは存在しない、
その存在が現実であったことを知るのは
奥秩父の三峰山であり、遠州水窪の山住神社の
神はオオカミであったのだ。

現代の山郷では獣害に悩んでいるが
なぜ日本オオカミが死滅してしまったのか
その原因は何であったのか
犬のウイルスが原因であったのか、
杉の植林公害であったのか、
ダムの建設であったのか、
ダムの飯場の犬の持ち込みであったのか・・・、

そんなことを思いながら今日も北遠の里山を散歩していた
”残り少ない人生だ今年は山を歩こう”
