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 これも去年の話ですが、群馬県太田市にある金山城へ行ってきました。



 金山城はその名の通り、金山という山に築かれた山城です。地名から太田金山城、あるいはかつてこの地を支配していた新田氏から新田金山城とも呼ばれています。
 1469年に岩松家純によって築かれますが、その後、家臣の由良氏に取って替わられます。群馬や栃木あたりは大体そうなんですけど、上杉、武田、北条といった有力大名に囲まれているため、あっちに付いたりこっちに付いたりしてなんとか生き残りを図るのですが、上杉勢、武田勢と何度となく戦いながら、金山城はその堅守でついに一度も落城することはありませんでした。
 その後いろいろあって由良氏は北条氏に降り、なんだかんだで北条直轄となりますが、秀吉の小田原攻めの際に金山城も落城し、廃城となりました。

 金山城は関東七名城のひとつに数えられています。また、日本100名城にも選定されています。





 東武伊勢崎線の太田駅からスタート。





 太田駅前には新田義貞の像が建てられています。



 太田駅から北へ。まずは高山公園、および高山神社へ。



 高山神社の横の道を進みます。





 その先にあるのが受楽寺。上州太田七福神の、大黒天担当だそうです。
 こういう七福神巡りってあちこちにあって、東京都内にもたくさんあるから行ってみようかとも思うのですが、ウォーキングの名目としては適当そうなんですけど、神社仏閣自体にはそれほど興味がないんですよね。もうちょっと枯れてきたら面白味もわかってくるのかなぁ?



 受楽寺の横のハイキングコースを進みます。



この辺りはゆるい山道で、ウォーミングアップとして適当ですね。枯れ葉が積もっていて滑りやすかったのだけは大変でしたけど。



 親水広場に到着。ここから金山城の南を守る八王子山砦へ行こうと思っていたのですが、遊歩道の工事をしていて予定ルートを通ることができませんでした。仕方がないので迂回して、金山城を目指すことにします。



 この辺りの道はよく整備されて歩きやすくなっています。



 と、ここで工事区間の詳しい説明図があったのですが、どうやら通行止めは親水広場からの登り口付近だけみたいです。 八王子山には、小八王子山、中八王子山、大八王子山と3つのピークがあり、小八王子山へは行けませんが、今いる場所からなら中八王子山、大八王子山へは行けるようです。



 この辺りはまあまあ山道ですけど、歩きにくいということはありませんでした。





 中八王子山に到着。この辺りには空堀跡などがはっきり残っていて、曲輪跡の感じがよくわかります。





 その先に大八王子山もあるのですが、中八王子山ほど曲輪感はないかもしれません。
 大八王子山は標高184m。ここまでのところは、山登りとしては楽々歩けます。



 八王子山を下ると、御城橋に出ます。



 そのまま道を進むと金山城本丸方面に登っていけるのですが、ここで一旦車道に出て、金山城のガイダンス施設へ行きます。



 こちらがガイダンス施設。金山城の歴史を学ぶことができます。中には模型などがあってなかなか見ごたえがあります。無料なので金山城を見て回る前に是非訪れておきましょう。
 なお、このガイダンス施設には100名城スタンプは置いてないので注意しましょう。



 ガイダンス施設から、西城を経由して、金山城を目指します。



 この辺りは西山ハイキングコースと呼ばれています。





 ルートがいろいろ分岐しているので、コース取りに迷いますね。



 まあ、整備されたハイキングコースなので遭難する心配はありませんし、適当に進んでいてもどこかには着くんですけどね。





 ただ、適当に歩いていたら、普通のコースを外れて急な岩場に出ちゃいました。



 岩場を登りきったところに、金山城のメインルートからは外れているのですが、割と立派な碑が立っていました。





 少し遠回りしちゃいましたが、見附出丸・南土塁に出ます。ようやく金山城と言える場所までたどり着きました。



 ここからは太田市方面が良く見えます。左側から突き出している山並みが、通ってきた八王子山と八王子砦ですね。



 ここから尾根沿いに進んで、金山城本丸を目指します。





 西矢倉台には大きな堀切があります。



 金山城には眺望の良いポイントが多いのですが、基本南向きの同じような風景になります。しかし途中にあったこのポイントは、ちょうど紅葉が上にかかっていて、いい感じの写真が撮れました。この日のベストショットです。



 しばらく進むと石垣が現れます。これは復元ですけど、土の城が多い関東にあって、金山城は石垣を多用している珍しい城となっています。それが防御力の高さに繋がっているんでしょうね。





 物見台。金山城は基本南向きの眺望なのですが、ここからは北向きの眺望が望めます。



 三の丸の手前にある大堀切。でかいです。



 大堀切の近くには月の池があります。





 そして金山城名物、大手虎口。両側から迫る石垣が、攻め手に圧迫感を与えます。奥に行くにしたがい道が細くなっており、巨大感を演出しています。



 上から見た大手虎口。



 そして金山城のもう一つのシンボル、月の池と対になっている、日の池です。
 山城でありながら涸れたことがなく、生活用水だけでなく、戦勝祝いや雨乞いなどの儀式にも使われたそうです。



 日の池の南側に南曲輪があり、そこに休憩所があります。



 ここからの眺望も素晴らしいです。



 雲にかかっていましたが、ギリギリ富士山のシルエットが見えました。



 休憩所に100名城スタンプがあります。
 図案は大手虎口と日の池の2本立て。ちょっと欲張ってごちゃごちゃしすぎていませんかね。大手虎口一本で行った方が良いような気がします。





 いよいよ金山城本丸へ。



 本丸の手前には、推定樹齢800年の大イチョウがあります。枝がデカすぎて支えが必要になっています。この枝の下をくぐって山頂へ。







 金山山頂に到着。本丸跡には新田神社が建てられています。
 金山は標高239m。山登りとしてはそれほど苦労はありませんでしたね。



 本丸から東方向。



 一度本丸から降りて、本丸の裏に回ります。
 途中通るこの竹林が二の丸にあたります。二の丸は立ち入り禁止になっていますけど。





 本丸の裏側・北西側の角に、金山城の残存石垣があります。





 かなり大規模な山城で、がっつりと楽しむことができました。八王子城と比べれば標高は低いのですが、その分石垣などで防御が固められ、見所もたくさんありました。
 登山と考えればそれほどハードではないので気軽に訪問できます。ただ、一部足元が滑りやすいところもあるので、足回りだけはしっかりしておいた方が良いと思います。

 そんな素晴らしい金山城ですが、結局は秀吉軍に屈することになってしまいます。関東で城めぐりをしていると、北条関係の城はみんな同じような最期になってしまいますね。ああ、無常なり。

 この後、近くにある足利氏館も訪れたのですが、それはまた次の記事で。





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