百醜千拙草

何とかやっています

アルゲリッチのパルティータ

2013-12-17 | Weblog
週末は、久しぶりに偏頭痛の発作で全く動けず寝込んでしまいました。久しぶりにゆっくり本を読んだり、雑用をしたり、考え事をしたりしようと楽しみにしていたのに、何もできませんでした。ずっと脂っこいものや肉類を食べない食事にしてから、比較的調子が良かったのですが、どうも気を抜いて、揚げ菓子やナッツを食べ過ぎた上に、ちょっと激しい肉体労働をしたのが原因のようです。ようやく8割り方立ち直りましたが、まだ頭がぼーっとしています。

このところ音楽がらみの話題が続いているので、どうでもよい話ですが。
単純作業や書き物のBGMにバッハのピアノ(鍵盤)曲をかけていましたが、これも以前のオペラと同じで、だんだんと聞き入ってしまって、作業に身が入らないようになってしまい、音楽をかけて作業をするのをやめざるを得なくなりました。
 学生のころから音楽をかけながら試験勉強をしたりしていましたし(当時はジャズ)音楽に聞き入ってしまって作業に集中できなくなることはなかったので、不思議なことです。年をとるとマルチタスクできなくなるのかも知れません。ある曲が気に入ると、ついそれをかけてしまうし、そうするとますます聞き入ってしまうようになるという悪循環が繰り返されるようになるようです。

ここしばらくは、主にバッハのパルティータの二番をかけることが多く、私のiTuneには、グレン グールド、マキシム バーナードという若手の人、それからマーサ アルゲリッチの三人の演奏をYoutubeから拾ってきたものが入っています。Youtubeにはこの曲を20人のピアニストで聞きくらべるという6時間に及ぶビデオがアップされていて、私も聞き始めましたが、さすがにゲップがでそうになりました。それにしても同じ曲なのに、こうも違って演奏されるというのは面白いです。私のiTuneのマーサ アルゲリッチの演奏は5年ほど前のものライブのようで、この三人の演奏の中では最も気に入っています。マキシム バーナードという若手カナダ人ピアニストは知りませんでしたが、この演奏は結構良いと思います。音がキレイです。男の人ですが、なんとなく女性的な感じがします。グールドも勿論いいです。一つ一つの音がしっかりと太く、それがきれいに揃う硬派の演奏ですが、時々混じるうなり声が私はあまり好きではないです。(キース ジャレットがうなるのはOKです)マーサ アルゲリッチのこの曲の演奏は、最初に聞いた時からハマりました。力強く正確でキレのある打鍵と、女性的な繊細さが同居して、深みがあり、かつ私のような素人にもわかりやすい演奏がされていると感じます。聞けば聞くほど、うまいなあ、と思います。バッハの時代にはピアノは無かったでしょうから、ピアノの表現力を生かしたアルゲリッチの演奏を聞いたら、バッハもきっと感動したことでしょう。
 パルティータの二番は、6 部からなる組曲ですが、アルマンドとサラバンドの舞曲が比較的ゆっくりした静かで落ち着いた曲調、シンフォニアの後半、クーラント、ロンドが比較的テンポの早い曲調で、そして力強く盛り上がって行くカプリッチオの最後の見せ場へと続いて行きます。アルゲリッチはそもそも「早弾き」で、早いテンポでシャキシャキと弾くスタイルの人のようですが、この曲では、早いテンポの楽章はもちろん素晴らしいですが、アルマンドやサラバンドでの静かな美しさも素晴らしい。この人はパルティータは二番しか弾かないようですが、他のも聞いてみたいです。



そういえば、雁屋哲さんのしばらく前のブログはノルウェーのパイプオルガンとハーモニカの演奏家についてのエントリーでした。その中で、「音楽の内容と信仰心は別物である。私はBachの「ロ短調ミサ曲」と、モーツアルトの「レクイエム」、そしてフォーレの「ミサ曲」の前には頭を垂れてしまう。」と述べられています。
バッハの鍵盤曲に加えて、その「ロ短調ミサ曲」も私のローテーションに入っています。これもつい聞き込んでしまいます。二時間近い曲ですから、うっかり聞きこんでしまうと大変です。ちょっと書き物のBGMには向きません。最初のコーラスの8小節で、もう、ひざまずきたい気持ちになります。

それにしても、バッハの曲というのは、聞けば聞くほど、その緻密な音の使い方に感心しますね。

どうでもよい話でした。

ところで、最近、秘密保護法案が可決されたせいか、フクシマ原発の情報があまり入ってきません。増え続ける汚染水問題が無くなる訳がないし、使用済み核燃料の取り出し作業のその後も聞こえてきません。ある日突然、トンでもないニュースがドッカーンとやってきそうな気がします。政府もギリギリまで情報を隠し通すつもりでしょうから、本当にどうしようもない状態になるまで、国民は知らされないのだろうと思います。

フクシマ第一、いったい、どうしたのでせうね。ええ、あの3年前の東北大震災の時に、核爆発をおこした原発のことですよ。

という感じになりつつありますね。
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