探偵の悩み②


探偵の悩み②


わたしのような迷探偵でも悩むことがある。


それは何のカメラで調査すればいいのかわからないことだ!(ドド~ン!)。



ま、それは言いすぎたが、カメラで悩むことは確かだ。


ビデオカメラを見ても、





「横型」






「縦型」






「長方形型」






「手持ち型」

(これは持ちやすそうだ。)






「アンコウ型」

(確かに水槽に入れても違和感はない。)







「サイコロ型」

(無駄に大きい。だがこれを使ってる探偵を知っている。)






「キテレツ型」

(無駄にいろいろ付いてる。)






「テレビ局型」

(いや~取材ですから・・・)






「丸型」

(なんじゃこれ?)






(裏にモニターが!)




このように10種類もあるとやっぱり迷いますね。


僕はかわいいアンコウ型がお勧めです(^^)/~。


(調査員トリー)




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ギリギリ探偵白書・169


 ギリギリ探偵白書
 「遺伝DV・第2話」



 調査の依頼はドメスティックヴァイオレンス。
 家庭内の暴力を立証するためカメラを仕掛けた。
 調査の対象となるのは依頼者の夫で現役の警察官だった。 




阿部   「で、暴力は?」

サザビー 「ああ、あったよ。今、田中が付き添って病院で診断書をもらってるよ」

阿部   「どんな感じなんだ?」

サザビー 「・・・顔は殴らず、見えない腹とか背中を蹴るみたいだな」

阿部   「・・・学生のイジメみたいだな」

サザビー 「ああ、しかも、声が出ないように口にタオルを押し込めるみたいだ」

阿部   「酷いな、証拠は?」

サザビー 「バッチリ撮れてる。ばってん・・・」

阿部   「なんだ?」

サザビー 「あの旦那、近所の評判がメチャメチャ良いんだよ」

阿部   「対抗要素ってヤツか?大丈夫だよ。殺人事件が起きたって
      近所の人はあんな良い人が・・・信じられないって言うだろ」

サザビー 「そりゃそ~だ!!んじゃ、いっちょやっちまうか!!」

阿部   「ああ、いつものペースで、頼むぜ」


午後になり、緊急避難先を手配していた末○が、事務所にやって来た。
末○も今回、暴力を奮う夫の職業について報せを受けているようであった。


阿部   「おお、末○、手配はどうだった」

末○   「一応、わからないようにしましたが、相手が官○なら
      前みたいに割り出されてしまうかもしれませんよ」

阿部   「その時は、その時だろ。保険として、別の場所の手配も
      準備しておいてくれよ」

末○   「・・・はい。しかし、大丈夫なんですか?相手が強すぎませんか?」


この日、私は証拠の確認のため、末○の運転する車で現地へ向かった。
調査現地は、T.I.U.の事務所から比較的、近い場所の高級住宅地だ。

警備の厳しいマンションの一室が、彼らの家である。


末○   「この辺って、家賃いくらなんでしょうね・・・」

阿部   「1ルームで12.3万みたいだよ」

末○   「うへっ、自分のアパートの倍ですよ」

阿部   「・・・お互い、辛いな・・・」

末○   「・・・・ですね」


現地に着くと、田中の車が無造作に駐車してあった。
近付くと、田中がいない。
サザビーだけが、眼光を光らせていた。


サザビー 「おう、あべちゃん、遅かったな」

阿部   「ああ、すこし、混んでたからな。で?・・・」

サザビー 「田中のブーちゃんは、トランクで寝てるぜ」

末○   「へ?トランク?何かオイタでもしたんですか?」


私はサザビーの胸ポケットにマジックが入っていることを見逃さなかった。

(寝たら顔面落書きの刑ってヤツだな)


阿部   「末○、田中を起こして来てくれ」

末○   「・・・はい」


私は、サザビーからHDD(ハードディスク)を受け取り、末○の車で
映像を確認した。確かに暴力を奮っている状況の一部始終が鮮明に映っている。

依頼者さんが自分で録音したレコーダーのデータを聞くと、小さな声で
暴力を奮う夫が脅迫めいた発言をしている事もわかった。

起きてきた田中は、病院でもらった診断書のコピーを持ってきた。

「腹部打撲、背部打撲、全治2週間・・・」


田中  「代表、明日には救出しないと、ヤバイような気がします。
     酷いですもん」

末○  「・・・プッ・・・ハッハッハッハッ(笑)・・・」

サザビー「末ちゃん、笑うなよ。真面目な場面なんだからさ・・プッ(笑)」

田中  「何がおかしいんだよ!!人の命にかかわるんだぞ!!」


・・・田中の眉毛は巨人の星のように「極太眉毛」になっていた。

私は、車のミラーを指差した。


田中  「???」

田中  「ああああ!!ホントに真面目にやって下さいよ!!」


笑いながら末○が、ウェットティッシュを渡した。
その日は、次の日の緊急避難に向けての準備を行い、末○と田中を残し
私とサザビーは事務所へ戻った。

次の日、私とサザビーが調査現地へ向かうと、ちょうど
末○が手配した緊急避難先に移動するためのトラックがやって来た。


末○  「おはようございます。今、移動を開始しているところです」

阿部  「おいおい、引越しかよ」

末○  「依頼者さんは、だいぶ持ち物が多いみたいで・・・」

阿部  「所要時間は?」

末○  「30分程度です」


田中が同行して依頼者さんを連れてきたが、20代半ばの細身で小柄の女性だった。
資料には、幼児と書いてあった子供もまだ1歳になっていないぐらいだろう。


田中  「昨日なんですが、夜中にまた、叩かれたみたいで、背中が
     痛いそうなので一応、病院に行こうと思っているのですが・・・」

末○  「・・・まずいな。ここらは、旦那さんの同僚宅が多いんですよ。
     電車で戻ってきたら・・・」

田中  「しかし、怪我してるんですよ。代表・・・」

阿部  「仕方ないな・・・」

サザビー「その時は、その時でしょ?あべちゃん」

阿部  「よし、サザビー、旦那の顔って覚えてるよな」

サザビー「まぁね」


私とサザビーは暴力夫が戻ってきた場合に備えて、駅からの道で張り込みを開始した。



        続く



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 ギリギリ探偵白書は、過去に行った調査を本人了承のもと掲載しています。
 尚、調査時期や調査対象者・ご依頼者様の個人情報は本人様の請求以外は開示いたしません。
 また、同作品に登場する人物名は全て仮名です。


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