読書日記です。
画家の千住博さんが書かれた『千住博の美術の授業 絵を描く悦び』を読みました。
![]() |
千住博の美術の授業 絵を描く悦び (光文社新書) |
千住 博 | |
光文社 |
しょっぱなからハイテンションで失礼いたします。すばらしかった!!です。あたしは絵を描いておりますので、深く共感しながら、勇気づけられながら拝読いたしました。そして絵を描いていよかった、これからも描こう、とおもいました。
ふ~。興奮して失礼いたしました。
絵画好きのあたしが独自に手に入れたかとおもいきや、月2回開催している東京読書交換会で譲っていただきました。けっこうアート関連の本も登場するのです。
絵を描くあたしがたまたまお持ち帰りさせていただきましたが、絵を描かれない方にとっても、非常に示唆に富んだ内容な気がしています。
なぜなら拝読しながら、1枚の絵を描くという行為は、ひとつの事業を実行したり、ある場をつくったり、コミュニティを運営したり、人生を生きたり、家庭をつくったりするのと同じなんだなとおもったからです。
ちょっと抜粋して紹介させていただきますね。
アイデアが浮かび、何かを表現したいというどうにもならない気持ちが、それを描こうとするエネルギーになる。描きながら全体を見て考えていく中で、全体のバランス、全体が醸し出す雰囲気を客観的ににらみながら、初めのアイデアは自然とどんどん具体的に形をかえていくと思います。というより、より具体的なはっきりとした形をしてきて、進化していくものです。バランスを考えながら、少しずつ全体に手を入れていく。それが正しい進め方です。(66ページ7~11)
いかがでしょう?
得意なこと、好きなこと、それぞれかとおもいますが、なんとなーく当てはまりませんか?
絵を描くとは、おそらく1枚のなかに、世界を、関係を描くこと。だからなのかもしれません。
そして、自分に惹きつけて話すのであれば、絵を描くことによって、世界をいくつも表現できるわけであり、そのような体験をできるあたしはしあわせなのかもしれないとおもいました。自慢話ですいません。
とは申せど、最近よく考えるのですが、これからの時代、人間の満足って、創造や表現を通して得る時代に入るのではないかなとおもっております。
AIの伸長で人間のやることなくなるとおもうんです。それは仕事を奪うことなのかもしれませんが、よく考えればその仕事をやらなくてもいいことなのかなと。仕事をしないと現行の経済システムは維持できませんので、うーんひょっとしたらそれも含めて大きく変わるのかなあとも。未知数の部分が大きくなんともいえませんが。。。未来の話です。
話を現在に戻します。
個人的には、この本でもっとも感化されたのは、絵が描けなくても、1年間、毎日早朝からアトリエに入っていたという体験談でした。いまのあたしの人生の送り方からすると、そのやり方はできません。またそのやり方をしたいとも正直おもっていません。けれども、なんらかの形で、その姿勢、踏襲したいなとおもったのでした。
それではまた~
---
月2回、東京都豊島区池袋で、読書交換会をやっています。人にあげても差支えがない本を持ち寄り交換する読書会です。
⇒東京読書交換会ウェブサイト
◆臼村さおり twitter @saori_u
思考していることを投稿しています。