goo blog サービス終了のお知らせ 

伝統工芸 桐たんす と ともに歩む

伝統工芸桐たんす屋
桐たんす 相徳 四代目のページです。
伝統工芸関連の情報交換の場になればいいと思います。

なりたくてなる

2012-09-08 16:56:45 | 職人になりたい

先日 他の人と話をしている時に

仕事の話ついて話をしていました。

なりたくてなる仕事というのは 実はあんがいに少ないんだと思います。

世の中の会社員は その会社を受けるにあたって

だいたいの仕事のイメージはあるかもしれないけど

それはその会社の製品に起因するだけで 

中でいろいろ仕事があって なにをすることになるのかはわからない。

技術系や 研究系でも その先がどうなっていくのかは

それほどわかってはいないでしょう。

そんなものなんだよ だれでも だいたいは と

ある種 めぐりあわせだよね と

 

その時 落語家さん とお話をしていて

好きでなったんですよね そうですよ ということで

好きだ という明確な仕事についている人もいるわけです

これは大事。これはとても幸せなこと。

がんばってほしいです。

一方で 好きでなった仕事なんだから もっと頑張れよとも思う。

職人系は 本来そうしたものであるはずなんだと思います。

若い人には 良く考えて仕事選んでほしいなと思います。

 


職人になりたいで考えておくべきこと 1

2012-02-07 13:01:03 | 職人になりたい

あえて タイトルに 1をつけてしまいましたが 2 とか 3を

書く気があるのかというとそういうわけでもありません。

ちょっと 聞かれたというか 気になる部分があったので

そこのところだけまとめておこうかと・・

 

職人になりたいんですという人の気持ちの中に

一人で黙々と仕事したいとか 何かに打ち込みたいとか そういう気持があったりします。

だから 職人になりたいんです。 ということですが

職人は 職人で芸術家ではありませんから

一人でやりたいものをやりたいようにやっていいわけではありません。

芸術家は 食えない場合も多いわけで 職人はそういうわけにもいきません。

いや 食えなくてもいいんだということであれば それはそれでいいのですけれども・・

基本は オーダーに沿って仕事するわけで

そのオーダーを自分のしたい方向に引き寄せるというのは大事なことですが

それでも みんな自分のやりたいことになるというわけにはいきません。

もう一つの問題は 自分のやりたいものをやるんだということであれば

自分の名を出して 自分で直販するという方向を考えます。

わりと 売っていくということが大変なことなのですね。

 

いろんな職人の仕事の場があるわけですが

職人になりたいの先の 自分はどんなイメージを持っているのだろうを考えないといけません。

職人の仕事とといっても 個人で完結する仕事もあれば

集団でやらなければならない仕事もあります。

集団を統括する方向に進む人もいれば

集団の中でも 自分でなければできない部分 現場を作り上げる人もいます。

 

一つ初めのうちに考えていかなければいけないのは

一人親方になれる仕事なのかどうか

独立することが可能なのかどうかを見極めておく必要があります。

まったくそういうことを考えない人もいますが

実は 自分の頭の中には 誰に使われるわけでもなく

独立して 自分のやりたいようになるんだというイメージを持って

職人になりたいんだと思っている人が多くいるのです。

そこは 冷静に考えてみる必要があります。

職人になりたいと思ったのは 実は 一人で仕事したい

自分でモノを作りたいと思っているということが 潜在的にあったりします。

だとしたら なりたいと思う職人の種類は それなりに限定されてくるでしょう。

なにが好きだから この職人になりたいという

そういう人でない場合は 自分の将来に対して持っているイメージを

今一度考えてみるといいと思います。

 

 


職人の仕事って・・

2010-01-30 19:03:25 | 職人になりたい
このカテゴリーで書くのすごく久しぶりですが

今日はメモ程度。
前にも書いたことあるように思うのだけど

今の人は昔とはだいぶ違うけども

世の中の若い人は職人というと思い描いているイメージが

お酒好き 豪放磊落 江戸っ子気質 とか
曲がったことが嫌いとか・・

あたってないわけではないけれども
あんがいそうでもなかったりするし
ほんとに腕のいい職人は 性格いい とか 頭いい というのは事実だと思うけど
みんながみんな そうというものでもありませんから・・

弟子入りするとかだと 実の親より一緒にいる時間が長くなったりするのだから
よぉ~~く見極めたほうがいいと思うのだな。
悪い人じゃないけど 相性ということもあるからねぇ

と 私は思うのだな。

赤めだか

2008-06-03 00:01:43 | 職人になりたい
立川談春師匠の 本です。
入門から 前座 二つ目の時代を中心にした本。
立川談志の弟子になるわけで 立川流です。

私 伝統工芸の職人になりたいですという話をされたときに
よく例に出すのが 伝統芸能であり 落語の話。

伝統工芸といっても ずいぶんいろんなのがあるよ
たとえば 伝統芸能の世界だと 歌舞伎もあるし 文楽も
能も 狂言も 雅楽も 小唄も 長唄も お囃子も
踊りもあるし 落語もあるし もっといっぱいあるよ。
みんな違うでしょ。どれがやりたいのか考えなさい と・・

落語好きでも 誰の弟子でもいいってもんじゃないでしょ
好きな人のとこに弟子入りしたいでしょ

あとから あっちのほうがよかったから かわりたい
ってわけには行かないんだから・・

伝統工芸の世界も一緒。
いろんな業種があって 今度 同じ業種の中にいろんな人がいて
どこに弟子入りするかで ぜんぜん違う。
それぞれがよそとはちがうんだを 売りにしてるんだからね。

なにが好きなのかよく見極めなさい。
と話す。

あんがい 今の若い人は 落語が例では通じなかったり・・
相撲部屋のほうが通じたりするんだけど
相撲部屋だとちょっとニュアンス違うのだが・・

落語の弟子の世界を 闊達に描いていて面白い本です。
お勧めです。
弟子入りしたいという人には それが落語でなくても
一読を進めます。

さすがに職人の世界では 働かして 一銭も出さないでは通じません。
そこがまた難しい問題なんだけども・・

最後の 談志と小さんのくだりは ちょいとキュンときます。

こまったことです。

2007-02-11 19:01:02 | 職人になりたい
昨日は 質問に答えたわけですが
どこの誰の質問なのかもわからないで答えて
べつにその人から 礼を言われるでもなし なにもないので
べつに何かしてほしいわけでもありませんが・・・

教えてほしいとか の 質問がこういう形になることが
それぞれの職人のところでたび重なってきているというのが現状なので
どこでも だんだん真剣に話を聞かない 答えないという流れになってきています。

あとから続く若者にとっては
困った先人たちが多かった ということにもなります。

しつこくくいさがられるのも困るのですが
それにしても・・・ ものたりない気もします。

私も あまり 個別に答えることもないかな と 思います。

コメントにお返事

2007-02-10 19:01:12 | 職人になりたい
昨日 コメントをいただいたのののお返事を
エントリーを 別項目にしてお返事します。

いただいたコメントは 以下のようです
一般に公開されている内容ですから 引用は問題ないと考えます。

---------------

はじめまして。 (男。)

2007-02-10 00:02:44

たまたまこのサイトを見つけました。

現在20歳大学2年生です。
今年、大学3年になるのでそろそろ就職について考えなくてはいけない時期です。
今まで普通にサラリーマンになれば良いや!と思っていました。
しかし、最近それで自分の人生楽しいのか?疑問に思うようになりました。

自分は、物を造るのが本当に好きです。
好きと言っても、小・中学でやった程度ですが。
しかし、仕事は遅くても丁寧な仕事をする自信はあります。

今年、大学も週3回くらい行けば卒業の単位は取れるので、空いた時間を職人さんの弟子にして頂き、1年間修行させていただけたらと考えています。
まだ、どんなことをしたいとか具体的なことまで考えてはいません。
でも、さしぬき をやってみたいとは思っています。
自分の都合の良いことばかり考える、こんな浅はかで安易な考えではやめたほうがいいでしょうか?

質問に答えて頂けたら幸いです。


---------------------

というわけですが

さて 今までもずいぶん書いてきたように思うのですが
まず 何がやりたいというところがすごく大事で
ただ 手に職をつけたい というだけでは 持続することさえ難しい と
言わざるをえません。

特に それぞれの分野に好きな人がいて 
その仕事につきたいと思っているのが現状なのです。
何の基礎知識も見る目がない人が参入するのは たいへんに難しいですし
教える側からすると ほんとの基礎の基礎のところを教えるのが
実際のところとてもたいへんで 横で見ていないといけないということになるだけに 少しは勉強してから出直しておいで というのが実感ではないでしょうか。

特に 伝統工芸系は お客様の目も肥えて 知識も半端なものではありません。
通のお客様ほどではないにしても 
まったく知らない 手も触れたこともない じかに見たことさえない 
ということでは 話がスタートしません。
いくつかの品目に 手を触れたことがあれば 作業内容などもイメージできるはずです。 イメージできれば 自分がそれに向いているかどうかもイメージできるでしょう。

こう言ってはなんですが 
まずは 今は 多くのカルチャースクールがあって いろいろな講座があるのですから いくつもいかれてみたらばいかがでしょうか。
おのずと自分に向いている業種も見えてくるでしょう。
そもそも全然考えられないものもあるはずです。

行けば なるほど こういう作業をするものなのかもわかりますし
アマチュアの人の作品を見ることもできます。
プロで生きて行こうと思うのであれば その上を行く作品をと思わなければいけないわけで これは たいへんなことです。

自分が申し込むわけですから 当然費用が発生します。
この費用を惜しむようであるならば そういうことなのかな と
そんなことでしょうか。

ところで さしぬきって なんなのでしょうね。

中学生からの職人塾

2006-08-22 20:31:13 | 職人になりたい
職人になりたい人のための職種ガイド リヨン社

よくまとめてあるなぁ というのが感想。
まとめてあるで 図鑑のようなものなので 
最初から読むというものではありません。

自分の関連の職種についての書き方は
ボリュームなども含めて物足りませんが
一方で 他の業種についてはよく知らないをわからせてくれる本です。

基礎知識として いつも手の届くところにあると便利な本
って感じです。


熱が入っている

2006-05-07 09:08:46 | 職人になりたい
昨日 工房 悠さん からメールが来たので
久しぶりに 悠さんのホームページと ブログを拝見。

悠さんのブログは力はいってるなぁ。
理論的な積み上げがあるので すごいなぁと思います。

職人になりたいのような話は 
伝統工芸の職人になりたいみたいな話で 私のこのブログに入ってくる人は多いわけですが
じっさいのところは 伝統工芸の職人 なんてくくりは
現場にはなくて 似たような境遇だから 話はあうけど
やってることはまるで違うのだから 
伝統工芸の職人に・・ と発想するところからちょいと違って
たんす屋ならば 木工がやりたい と そう思う人が まず ほしいわけです。



木工の職人について 悠さん 実にしっかり書いていて
共感するところも多く 多くの人が読むといいなぁと思います。

どうだったと聞かれることが多くなり

2006-02-25 10:10:13 | 職人になりたい
新年でもあったものが年度末になってきてと
いろいろな人と顔を合わせます。

講演はどうだったと いろいろな人に聞かれ
ものづくりに関する人が多いだけに 関心の高さがうかがわれます。

まず どんな人が来ていたの? というのが疑問
で どんな関心があるの? 
で どんな反応だった? というのが共通する質問です。

人数と 年齢層を話して・・
どうも実際にたずさわっている人からすると
なにに関心があるのかがはっきりしないというのがイメージされないようです。
だから 職人になりたいより前に 手に職があるといいんじゃないかなと持っているなんだよ と話すとなるほどと思うようです。

職人としてというのと 手に職とはちょっとニュアンスが違うのだけど
技術があればやっていけるなわけですが
職人 好きでやってるの部分が大事で その一歩がまだなんだなぁ
その一歩踏み込んでる人に話すと またおもしろいのだけどね となります。

そのところが大事。 
それに 好きな人にはかなわない が どうしても真実です。

でも そうした出会いが なかなかないってこともあるし
あってもそれを感じる感受性とか 感性ということもあるし
ちがいがわからないとね。

そういう話になると 
井上さんは 酒だとなに飲ませてもわからないから
高いのはもったいないから・・・ と 話は違う方向に・・・ 

講演のまとめ 5

2006-01-25 09:19:56 | 職人になりたい
一番受けたのが
職人になりたいが 人間関係が苦手だからと言うのは・・

という話のようで 何人かから そうきいています。

職人の志望理由 なんで職人になりたいのと ときいたときに
はっきりいわないのですけど 
あるパーセントの人は 会社勤めの人間関係がいやだったから と
こう思っている人がいます。
職人で コツコツ仕事していたい。

ある意味では正しいのですが
それはある程度の実力がついてからの話で
職人の価値判断として いい商品が作れるかどうか しかある意味ありません。
いい商品の いい の部分に考え方がいろいろあるだけ。
なので 最初は つくれないのだから
教えていただくしかない。

周りはみんな先輩 自分はほとんど評価されないわけだから
これで 人間関係が苦手と言ってると ちょいときついでしょう。

さらにいえば 
先輩らも人間関係苦手 と言ってたのが我慢してそこまで来てたりするので
口下手だったりするわけですから

職人なりたい理由がいろいろあって で 人間関係苦手 ならまだしも
まず 人間関係苦手だから では それはすごく問題です。

もっとも最初にそういわれたら やとうとこないでしょうけど・・・

講演のまとめ 3

2006-01-20 22:17:15 | 職人になりたい
講演に当たって 心配だったのは

実際問題として 80人以上もいるところで
どの業界ならあそこ行って とか言ったら
もしも 2割とか3割とかの人がほんとに行ったら
そこはどういうことになるのだろう。

営業 仕事 麻痺しますからねぇ。

うらまれちゃうからなぁ。。




個別にきいてきてほしい。 一人二人なら ちゃんと教えてあげるのに・・

部屋に最後まで残っていたのに・・・

手取り足取りしないといけないようだと
そこの段階で駄目なんだよなぁ~~

個別に あのセミナー出てました。 ついては 質問ですが
と メール 書いてきたら できる範囲で 答えますよ。

しかし そこで そこにほんといましたという
出席者だけしか しらない情報を書き添えていただくと
より真剣に答えますね。


講演のまとめ 2

2006-01-20 00:51:10 | 職人になりたい
今日も伝統工芸関連の人と話す機会があって
すこし 講演の話にも触れました。

独立することの難しさ ということもあるし

講演の中での質問にもあったのですが

技術力を身につけると同時に 
販売力も身につけないといけないのですか?

本来そこで答えるべき答えは
職人になろうと思うなら 技術力が第一
ほかの事は付随してついてくると そう答えるべきだし
そう答えられる社会であるべきです。

現場では 答えとしては その線でしましたが
もっとぼかした答えをしてしまいました。
ちょいとざんねんです。


講演のまとめ 1

2006-01-18 12:56:02 | 職人になりたい
講演とか 取材でもそうですが
自分の考えていることを集中的に話さないといけないので
まず 自分がなにを考えているのかを まとめなくてはなりません。

自分の考えていることを 自分なりに整理する
自分なりに構築するのは それはそれでとっても有意義です。

昨日は話さなかったのですが
結局のところ一番の問題は 専門店の力の低下 ってことなのだと思います。
専門店のしっかりしている業界は なんとかなって
そうでない業界は駄目になっているように思います。

ようは デパート頼みみたいになると駄目になる。
それを助長するような 行政の取り組み方にも問題があるように思います。