ガンバレ、ニッポン

なんか、不安定なニッポンですね。

コロナ禍の日本人、さらに強めた「生」への執着心 欧米諸国では、死を運命として受け入れる

2022-01-04 18:00:01 | 国内
コロナ禍の日本人、さらに強めた「生」への執着心 欧米諸国では、死を運命として受け入れる

そーすから

【変異株 ファクターX コロナ禍で日本人はどう変わったか?】

 コロナ禍の2年間が終わろうとしています。幸い日本は現在、感染者数が激減し、他のどの国よりいい状況にあります。それでもなお、私たちは毎日マスクをし、どこに行っても手指消毒を欠かさず、ソーシャルディスタンスを守る「新しい生活様式」を続けています。 この生活習慣が、感染拡大を食い止めたのかどうかは、検証できていませんが、2年間も忠実に守ってきた感染症対策は、誇っていいことだと思います。 なにしろ、諸外国では、マスクをするにしろ、外出するにしろ、法的措置に基づいて、違反者には罰金を科し、ロックダウンも強制的でした。日本は、ついに法改正せず、「自粛」1本でここまできたのです。 医療従事者の1人として、いま思うことは、すごい時代になったということです。私が医学生になった半世紀前は、ここまで感染症が医学の主流になるとは思いもしませんでした。戦前は結核が断然1位だったように、医学の歴史は感染症の歴史でした。しかし、最近まではがんや糖尿病、あるいは心筋梗塞のような血管系の疾患が主流でした。死に至る病をいかに克服するかが医学のテーマでした。 そこに、SARSやMARSが登場し、そしていま新型コロナ。ウイルスとどうやって共存するかに、医学の最大のテーマが移りました。 オミクロン株の登場で、どうやら「ウイズコロナ」の時代が本格化しそうです。仮に感染力が強くても弱毒化しているなら、恐れるに足りません。それが裏付けられれば、新型コロナもインフルエンザ、風邪と同じようになっていくでしょう。少なくとも、日本ではそうなりそうです。 長らく日本人特有の「ファクターX」があると言われてきましたが、理化学研究所は、これを日本人の約6割が持つ「A24」という白血球の型ではないかと、最近、発表しました。このタイプの人の血液の細胞を、ウイルスのスパイクタンパク質の一部であるペプチド「QYI」に投与すると、免疫細胞の一つであるキラーT細胞が活発になって増殖するというのです。つまり、刺激されて増殖したキラーT細胞が、感染細胞を破壊して重症化を防ぐというわけです。「A24」型は、欧米人は1~2割程度しか持たないといいます。 この説が正しいかどうかは別として、今日まで、日本人が諸外国の人々とまったく違う行動をとってきたのは事実です。ルールはあっても行動の判断は自分、あくまで自己責任というのが世界の常識なのに、日本人は、お上と医療者の判断に唯唯諾諾と従います。世間の目を気にし、周囲が自粛するなら自粛し、勝手な行動はしません。 これに対しては批判もありますが、私は生きるためには正しいことだと思います。日本人は、生きることへの執着心が人一倍強いと、私は思っています。死にたくない、人は死んだりしないと思い込んでいるのです。 コロナ禍のなかで、私は頼まれて有料の介護老人ホームに検診に行く機会がありました。その際、もう「看取り」に入っている意識もない93歳の女性の家族から、コロナワクチン、インフルエンザワクチンの接種を要望されたことがありました。これには、本当に驚きました。さらに、採血、心電図まで要望されました。ともかく生きていてほしいという家族の願いは切実でした。 欧米諸国では、死を運命として受け入れます。コロナ対策もそれにそって行われてきました。集団免疫を目指したスウェーデンはそうでした。しかし、日本はそうではありません。 コロナ禍は日本人の生に対する執着心をますます強めたのではないでしょうか。 

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