峠を越えてもまだ先がある

谷 和也 シニアの挑戦 ゆっくりマイペースで

病院費用も自動支払機で

2005年08月02日 | お出かけ
 世の中どんどん変わって来ている。病院も進化して、医療費は備え付けの自動支払機で。処方箋を薬局にファクス送信しておくシステムも登場。戸惑う高齢者も多いのでは…。余計な心配までしてしまう。

 大阪・茨木市のS総合病院。昨年秋、建物の老朽化で全面改築されたという。院内はどこもかも一新。以前の病院の様子は知らないが、たまたま身内が診察を受けるのに付き添って訪れ、1階の受付フロアのシステム刷新に目を見張った。

 「個人情報保護法」が四月から施行された。このため、公私立にかかわらず総合病院では個人名は極力、表に出さず、「番号」を使う。入院患者の病室にも個人名の表示がない。順番待ちで『○○さーん』とマイクで呼ばれることもほとんどなくなった。受付や各診療科の前に「番号表示板」が設けられ、新しい番号が表示されると『ピンポーン』と音で知らせる(名前で呼んでほしいと希望すれば別)。

 S病院では、診察を受けたあと、患者はカルテや個人の番号、処方箋などが入れられた透明のビニール袋を1階の受付カウンターに渡す。待合所の長ソファに座って待つが、会計の計算がすむと、正面の壁の高い位置にかけられている「会計待ち順番号表示板」に次々、電子番号が点灯する仕組み。

 自分の番号を表示板で確認して支払いとなる。待合所の横側に金融機関のATM(現金自動預入支払機)に似た「医療費自動支払機」=写真=がある。その支払機にまず、病院の診察券を入れる。初期画面が診察券の投入口や入れる向きまで表示してくれている。その後は、音声と画面両方の指示に従い、現金を入れるとつり銭、領収書まで出てくる。

 操作はそれほどむずかしくない。ATMを利用しなれている人なら、簡単にやれる。ただ、機器アレルギーの人は困る。そのために、申し出てもらえば窓口支払もできるようになっている。

 薬は、病院で出してくれる処方箋を薬局まで持って行って受け取らねばならない。面倒だが、医薬分業だから仕方がない。病院で待って、薬局でまた待つ。S病院では時間ロスを少なくするため「院外処方FAXコーナー」を設置している。茨木市内20カ所以上の薬局と連携し、希望の薬局へボタン操作で処方箋を先にファクス送信しておく。そこへ受け取りに行く頃には、処方通りの薬が用意されているというわけ。FAXコーナーでは、女性の係員二人が患者から受け取りに行く薬局名を聞いて、送信をサポートしている。

 医薬品や医療機器は日進月歩。「新しい手術室はまるで宇宙船の中みたいな感じ」という声まで。設備・環境面も充実。採光や照明、壁の色を工夫し“明るい”イメージに変わっている。サービスが強化され、絵本などを備えた幼児のための小部屋のコーナーがある。玄関わきには、自由に血圧が測れる測定器も。

 一方、院内では禁煙。携帯電話も禁じられている。職員は院内連絡用に一般のケータイとは異なる携帯(赤色ストラップ付)を使っており「ご理解とご協力を」と呼びかけている。

 この調子で行けば、病院はますます様変わりする。時々“見学”しておく必要もありそうだ。
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